息子がハタチになったので
この15日をもって、息子が二十歳になりましたぁ~。もう10代ではないのですねー。早いものですぅ~。15日は彼がアルバイトの日でしたので、16日に奮発して“銀の皿”でお鮨を注文しました。しかも茶碗蒸付き。で、ちょっと上等の魚屋さんではまぐりを購入し、お吸い物を作り、焼き鳥も購入。その上、我が家はお祝いと言ったら、京都の老舗、鶴屋吉信さんの『雲龍』と決まっているので、わさわざ大丸まで行って購入。新製品で『翔龍』というのが出たとかで、ちょっとお高かったのですが、それも購入。栗と村雨餡の上品なものでしたー。「おのしはどう致しましょう?」と聞かれて「自宅用ですので、包装は要りません」と言った時は、「何だかカッコいい事いっちゃったー」と少し自分でも驚き、店員さんが直角より体を曲げて「またのご利用をお待ちしております」って言われたのにも少し驚きました・・・。特に深い意味は無かったのになぁ・・・。で、自宅のお祝いはあと家族が各自プレゼントを用意して終了しました。今度のお正月からお年玉は要らないそうです。でも、成人式はバッチリ貰うとちゃっかり言っています・・・。そんな金銭至上主義的な息子ではありますが、昨日は少し見直しました。昨日は、うちのパートナーK氏が以前から、二十歳のお祝いをしたいと言っておりましたので、出張明けに食事をご馳走になる事になっておりました。息子も何だか不思議そうではありましたが、バイトの日程を調整しておりました。しかし朝の事。前日のバイトがきつかったのか、機嫌が悪く、普段言わない事でブチブチ言っておりましたので、何だか変だなぁ~と思っていると、「なんでおっちゃん(K氏のこと)食事なんやー。小遣いの方がいいのにー」とかほざきました。私は、人の好意を無にする奴は許せんと思いましたが、どうせ一時の機嫌の悪さだと思い、黙って聞かないふりをしていました。で、しばらくして息子は古本屋に出かけ、私は昼ごはんを用意していました。帰ってきた息子は機嫌が70%ほど回復しておりました。余計なことを言うと、こじれて「行かへんー」とかという事になりかねないので、言わなくて良かったと思いました。20時に西院で待ちあわせだったのですが、息子は私と一緒に出かけるのが恥ずかしいらしく、先に出かけました。結局、K氏の都合で30分時間が繰り上がったのですが、それのも問題なく対応しておりました。私には実のところはわかりませんが、男同士というのはちょっと微妙なものではないかと思うのです。K氏もうちの息子には小さい頃から特別でした。キャンプに連れて行ってくれて、テントの建て方を教えたり、将棋の打ち方を教えたり、バーベキューでの火のおこし方を教えてくれたときには「火を制するものはその場を制す」なんて言ってたと思います。毎年のお年玉や誕生日、入学祝と、結構気を遣ってもらっていたと思うのです。私個人としても、男の子の育て方なんて、ちっとも分からなかったので、息子が悪さをした時とか、髪の毛がスーパーサイヤ人なった時とか、禁止なのに中学に自転車で通学して校門の前に五台駐輪してある一台になった時とか、進学のアドバイスをどうすればいいか迷ったときとか、ほんと、K氏がいなかったら、キーキー言うだけの“おかん”になっていたと思います。一緒にこそ住んではいないのですが、一緒に育ててもらったようなものでした。息子はそんなこと分かってないんですよ。あと10年もしたら分かるのかなぁー。・・・で、昨日は、ちょっと微妙な雰囲気で、ちょっと上等なお鮨屋さんのカウンターに三人で座ったのですが、最初私が間に座らないといけないかと思ったら、K氏がすすんで真ん中に座りました。それで、ちょっと真意がわかった気がしました。息子もちょっと驚いていて、最初、得意のモデルスマイルで二人で話しをしていたので、「これは打ち解けるのに時間がかかるなぁ」と思って二人を見ていたのですが、K氏は構わず一所懸命楽しく話してくれていました。ありがとー!!二軒目のいつもの店に連れて行って、カラオケを散々三人でうたったのですが、そのお店には11年前に花見に行った時の皆の写真があって、息子も小学四年だったのですが、それを見て懐かしんだりしておりました。その辺りで随分モデルスマイルもなくなって、普通に二人で話すようになり、K氏も上機嫌で、息子も美味しくお酒を頂いておりました。最後にK氏が河島えいごの《のふうぞう》を歌うというので、二人で聞きました。『おまえが二十歳にーなったらー・・・・』「あー、この人にとって息子は、やっぱり自分の息子みたいなものだったんだ・・」と、母親の私としてはとても嬉しくなりました。息子はその歌をじっと聴いていました。帰りのタクシーで二人になり、「おっちゃん、あの歌、歌わはって、重いけど、ズーンってきたわ。あー、そういうつもりで食事に連れてくれたんかと思った」と息子が言いました。ちゃんとこの子にも伝わって良かったです。ちゃんと受け取れる二十歳になって良かったです。多分K氏は随分疲れたと思いますが、メールでお礼を言ったところ「男の子の父親になれたみたいで嬉しかった」と返してくれました。私はなんていい人と出会ったのかと、有難い気持ちで一杯でした。そんなこんなで、息子が二十歳になったお祝いは、私がやきもきしただけで、二人の間で整然と楽しく行われました。ちょっと女親は損だなぁと思いましたが・・・。支離滅裂ですが、報告おわり♪