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カテゴリ:日本酒
日光・今市へ行った本当の目的は、今季の初しぼりを見学する為であった。
1月から仕込みをはじめ、本日、初しぼりの日を迎えた栃木県今市市の柏盛(片山酒造)さん。 到着すると、早速、槽(ふね)から滴るしぼりたてを頂いた。 「ん!!!!!!!!」 しぼりたてなのに、荒っぽい暴れた感じが口の中に広がらない。 (私流にいうと、「昼休み、一斉に校庭に散らばる中学生」っぽい感じ) とてもおだやか~ ~それでいて、最後にピリッと新鮮度が伝わってくる。 「これは・・原酒だから・・アルコール度数は・・20度前後のはずなのに・・・キツさが・・ない・・・ゴクッ・ウマイネ~・・・ブツブツ」 このつぶやきを耳にした、杜氏、蔵人と一緒に搾り作業をする、社長の片山さんは 「ふねの中に積んだ袋から、自然にしたたりおちてるだけのお酒ですから、雑味がないというか、旨味だけがでてくるんですよ。だから度数の高さも感じられないですよね。」 本当に、飲みやすい。 「あたくし、酒好きなのに弱いので、そんなに飲めんですよ~」といいつつ、2回は「ゴクゴクッ」と喉をならしてた。 しかし、いい酒は酔わないものなのか。 普段はそれ位で、ポッポッ!カッカッ!してくるのに、このあと、蔵内を見学していても、それがなかった。 蔵内は初しぼりということもあり、杜氏や蔵人があっちへこっちへと忙しく動き回っている。 「まっとうな仕事をしているから」 だから、あえてしぼりの作業をみてほしいということで、片山さんは、日頃お世話になってるお得意様や地元の方をはじめ、「見学にきてくださいと」初しぼりの日をお知らせしたという。 それが特定の方対象ではないというのが、またいいんです。 だって、HP上でもアナウンスしてるんですから。 片山酒造ホームページ ちなみに次回は2月19日。 そんなわけで、地元今市で「菜音zion」という古民家酒房を経営されている方とお店の方達、日光の情報サービスをされている日光ほっとネットサービスさんとお友達と見学ご一緒させていただいた。 (左から2番目片山さん。その左が菜音オーナー) まさか、しぼり見学に来て、こんなに人の縁がつながると思ってもなかった。 で、話を伺えば伺うほど、片山さんには、人の縁をつなげるというか、人が集まってくるという「パワー」が備わっているのではないかと思った。 それが、現在の杜氏であり蔵人との出会い。 酒造りの先頭に立つ、新潟県寺泊出身、越後・野積杜氏の松井杜氏。 数々の鑑評会で幾多の入賞歴をもつ、名杜氏なのであるが、この蔵にきて、今季で2回目の造りとなる。 前任の杜氏さんが高齢で、蔵を去ることになり、新たに杜氏を探していたところ、たまたま松井杜氏が、それまでいた蔵での来季からの予定がなくなり、柏盛に来ることになった。 2人の蔵人の経歴もまた珍しい。 1人は北九州出身。日本酒ファンなら耳にしたことのある蔵でも酒造りをされ、数軒で蔵人として従事。そしてシーズンオフは、旅行というか冒険にでかけ、昨年は自転車でカナダを横断したという。 1人は日光地ビールを造る醸造家で、今の時季は日本酒造りにたずさわるという。 3人との出会いは偶然なのか、必然なのか。 みえない縁で集まった4人で醸す、旨い酒。 4人の縁に感謝。 ~・~・~ 片山さんはいいます。 「柏盛のライバルは、地元の漬物であり、羊羹であると。」 ・・・!? どういうことかというと、地元でなければ買えない、味わえない物産ってありますよね。 例えば日光でいうと、たまり漬などの漬物や、東照宮近くのすぐ売り切れちゃう羊羹や、湯葉とか。 「日光に行ったら、どこどこのなにを買って帰ろう」っていうもの。 柏盛はそんなお酒になれたらいいなと片山さんは言うのです。 という訳ということではないのですが、柏盛は、この蔵での直売がほとんど。あとは金谷ホテルをはじめとする近隣の宿に少々おいてあるだけ。 んでも、いくら美味しい酒でも日本酒飲めないって方もいらっしゃいますね。 それではこの「酒ケーキ」はいかがでしょう。 柏盛の吟醸酒がしみこんでいますが、日本酒苦手な方も食べれちゃう(現にあたくしの知人がそうです)。 実は、片山さんご自身もあまりお酒にはお強くないそうで。 更に、このケーキの生みの親である先代社長は全く飲めなかったそうで。 そこで、酒飲めない人でも日本酒を楽しめたらということで、地元菓子店との共同開発で誕生したのが、この酒ケーキ。 雪のごとく白いスポンジは、スポンジ嫌いなあたくしも食べれる、軽い食感。 日光銘菓。旅のお土産にいかが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年02月16日 22時57分46秒
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