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『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第六十九段 ~ソフトランディング~ 映画『西遊記之孫悟空三打白骨精』によせて ★☆★☆ 第七十段 ジョンは部下たちに説明しなければならないことがあった。 自分たちの作戦が相手側に漏れていたことを。 内通者がいるのかもしれない。 元政府軍側にか? そうなると、高官たちの誰かだ。 あるいはマーキュリーの誰か。 そして、今、自分たちは、以前は敵であった者たちに 助けられようとしていた。 そのにわかには信じられないような事実を どう部下に説明すればいいのだろうか? 『キューザック大尉』 ホワイトが声をひそめて語りかけた。 『君たちが大使館に送り込んだ者たちは多分、もう消されたと思う』 後部の座席にいるユーリたちがざわめいた。 ジョンに驚きはなかった。スパイがいるのなら、当然だ。 彼は口中に広がる苦い物を呑み込んだ。 ホワイトは続けた。 『我々も彼らの動向を探っていたのだが、ある時から姿が消えたのだ』 『あなたたちは何故そのことを?』 とジョンは言って、ホワイトの思惑ありげな眼付を見て、ああ、と 理解した。 シアンが居るかぎり、自分たちに秘密はないのだ。 ジョンは何一つとして、彼に隠し事は出来ないのかもしれないと 苦々しく考えた。 彼が味方でよかった。 だが本当にそうだろうか? シアンと目が合った。 ジョンの懸念をシアンは気付いたようだった。 『何もかも見えるわけじゃないよ。さっきも言っただろう? 見たいものが見えるってわけじゃないんだ。 見える見えないの理由を僕もわからないのさ』 さらに続けた。 それに、もう僕は分化過程に入ったから これからはどんどん鈍くなるよ。 その話には、ホワイトが異常に反応した。 『そうなんですか?』 彼は、シアンを見た。 ジョンは気まずくなって、目を伏せた。 『そうなんだ。分化してしまうと、 おそらく予知能力はなくなると思うね。 思うに、ほとんどのネクストタイプは 分化に適した年齢になるころから 能力は弱まって行くものらしい。 その証拠に』とシアンが続けるのを制して 『いや、そうじゃなくて、あなたが分化過程に入ったってことですよ』 ホワイトは、そう言ってから、ジョンを見た。 『よかった』ホワイトは目をそらしているジョンを しげしげと眺め、しみじみと言った。 そしてまたシアンを見た。 『あなたの夢が叶うようにといつも祈っていた』 でも、今日会ったばかりでしょう?とホワイトは、首を捻った後、 ふっと微笑み 『君はみごと女神の前髪をつかんだってわけだ』と ジョンに向かって軽口を叩いてから、彼はしばらく押し黙った。 その沈黙に、ジョンは もしかすると彼はシアンを愛しているのではないかと感じた。 そして、シアンに相応しいのは本当はこのような男ではないのかとも 思った。 つづく ↓次回です♪ 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第七十一段 ~金色の獣~ 映画『西遊記之孫悟空三打白骨精』によせて 最初からお読みになりたいごキトクな方は (たぶんいらっしゃらないと思うけど) 下記の 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ早見表 ↑ からどうぞ♪ ウィリアム・フォン、馮紹峰、フォン・シャオフォン、ペン・シャオペン 以上全部同じ人(笑) 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ早見表ってことでヨロシク♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2016.09.19 21:07:59
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