カテゴリ:◆映画・TV・華流・韓流・ショービズ
↓前回です♪
第百六段 ~機械兵士~ ★☆★☆ 第百七段 『君の立場はわかっているつもりだ。君の、君らの忠誠心の強さは 過去、私たちの最大の脅威だったからね。君たちは洗脳を受けている。 それは君たちをロボットにし、 人としての自由意思を許さないものなのか?』 ジョンはその言葉に少しは屈辱を感じるべきなのかもしれない とふと思ったが、心のどこからも、その感情は全く現れなかった。 むしろその矯正によって造られた揺らぐことの無い強固な意志が 自分たちを優れた兵士としていることに誇りさえ覚えた。 矯正はある程度は薬剤に依るとはいえ、拷問に似ている。 決して楽なことではない。 その苦しみを耐え抜いて来たのだ。誇っていいはずだった。 『君たちは論理的に物事を考えられないのかね? スティールに情報を流したのは総帥だぞ。 総帥自身が妨害している作戦に、どうして君らは固執するのか 理解に苦しむな。』 ホワイトは疲労がいや増すのを感じ、 その場にへたり込みたい衝動にかられた。 ジョンはホワイトが自分に外線を使わせるつもりがないことを 理解した。正しい判断だ。 残念ながら、ホワイトはジョンの意図を正しく察知していた。 『私たちは極めて論理的に動いているつもりですが、サー。』 ジョンは諦めはしなかったが、やり方は変えるべきだと悟った。 今は無理だ。 彼は話しを続けた。 『何処に所属する兵士であっても、 上官命令は絶対ではないのですか? 洗脳されていようといまいと。 キャプテンとは言え、全軍の中での私の地位は高いものではない。 一介のコマンドに何を期待なさっておられるのです?』 ジョンの顔が歪んで微笑んだ。 『私たちが機械だとしても人間だとしても 間違いなく私たちはスウイッチが切れるまでは 目的を果たそうと動き続ける。そう思って頂いて結構です、サー』 ホワイトにこれからも油断するなと警告を与えることは 悪いことではない。 彼には恩義がある。それに見合う見返りを受けるべきだ。 彼らにはロボットのようなものかもしれない兵士も、 全ての自由を奪われている、というわけではないのだ。 だからと言って洗脳されたことのない元反政府軍の兵士に それが理解されるとも思えなかったが。 ホワイトは、シアンから、ジョンが普通の兵士以上の数の洗脳を 受けていることを聞いていた。 ポールは絶対的な忠誠をジョンに求めた。 あの復讐心に燃える野心家は、最強の殺人兵器を必要としていた。 しかも自分に最も忠実な狂戦士を。 シアンに見せられた記録によれば、ジョンは軍の洗脳を受ける前に、 すでにキューザック家で少なからぬ回数の洗脳を受けていた。 その記録は、シアンがハッキングで得たもので、 金星の惑星維持軍の極秘データの中に含まれていた、 ジョン自身は知らないデータだった。 ポールの管轄下だ。 極秘中の極秘。 むろんポール以外の人間はアクセスできないようになっていた。 ジョンの洗脳に関する秘密文書。 その記述によれば、アレクはジョンの洗脳について ポールに詳細な報告を求めている。 つまりアレクの指示によって行われたのだ。 ジョンを家庭になじませるということは、 ひどく危険なことだったのだ。 アレクの再三に渡る妹アンナの身を非常に案じた内容の 音声メールが添付されていた。 だが、アレクの心配は、アンナのことだけではなかったはずだ。 そしてまたポール自身の意志で行われた矯正も数回あった。 それはアレクには伏せられている。 内容についてはそのいずれにおいても、 プログラムが滞りなく実行されたとの記述以外はなかった。 当然ながらそれはホワイトに強い不安を抱かせた。 つづく ↓次回です♪ 第百八段 ~機械兵士3~ 最初からお読みになりたいごキトクな方は 下記の 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ早見表 ↑ からどうぞ♪ ウィリアム・フォン、馮紹峰、フォン・シャオフォン、ペン・シャオペン William Feng 以上全部同じ人(笑) 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ早見表ってことでヨロシク♪ [堀込兄弟/キリンジ/小田和正/鈴木康博/オフコース] カテゴリの記事 『可愛いに間に合わない』新着記事一覧 ↑ここから目的の記事を探して頂く方が早いかもしれない? もしもお気ににして頂けるならば、その時もここのほうが、、 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.10.04 17:34:06
[◆映画・TV・華流・韓流・ショービズ] カテゴリの最新記事
|
|