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カテゴリ:映画
「イングロリアス・バスターズ」(原題:Inglourious Basterds)は、2009年公開のアメリカの娯楽戦争アクション映画です。第二次世界大戦中のナチス占領下のフランスを舞台に、ナチス親衛隊に家族を皆殺しにされたユダヤ系フランス人の女性映画館館主の復讐と、ユダヤ系アメリカ人からなる秘密部隊バスターズの戦いを描いています。監督・脚本はクエンティン・タランティーノ、出演はブラッド・ピット、クリストフ・ヴァルツ、メラニー・ロランほか。全世界で3億ドル以上を稼ぎ、「パルプ・フィクション」を超えてタランティーノ監督映画で最大のヒット作となり、第82回アカデミー賞では8部門でノミネートされました。
「イングロリアス・バスターズ」のDVD(楽天市場) 監督:クエンティン・タランティーノ 脚本:クエンティン・タランティーノ 出演:バスターズ ブラッド・ピット(アルド・レイン中尉) イーライ・ロス(ドニー・ドノウィッツ) グリッツ:ティル・シュヴァイガー(ヒューゴ・スティグリッツ) B・J・ノヴァク(スミッソン・ウティヴィッチ) オマー・ドゥーム(オマー・ウルマー) フランス人 メラニー・ロラン(ショシャナ・ドレフュス、エマニュエル・ミミュー) ジャッキー・イド(マルセル) ドゥニ・メノーシェ(ラパディット) イギリス人 マイケル・ファスベンダー(アーチー・ヒコックス中尉) マイク・マイヤーズ(エド・フェネク将軍) ロッド・テイラー(ウィンストン・チャーチル首相) ドイツ人 ダイアン・クルーガー(ブリジット・フォン・ハマーシュマルク) ナチス・ドイツ クリストフ・ヴァルツ(ハンス・ランダ親衛隊大佐) ダニエル・ブリュール(フレデリック・ツォラー国防軍一等兵) アウグスト・ディール(ヘルシュトローム親衛隊少佐) シルヴェスター・グロート(ヨーゼフ・ゲッベルス宣伝大臣) マルティン・ヴトケ(アドルフ・ヒトラー総統) ほか 【あらすじ】 第1章「その昔…ナチ占領下のフランスで」 1941年、第二次世界大戦中のナチス・ドイツ占領下のフランスの田園地帯に赴任した「ユダヤ・ハンター」の異名をとるナチス親衛隊のランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)は、行方不明のユダヤ人一家の手がかりを得るために酪農家のラパディット(ドゥニ・メノーシェ)を尋問します。巧妙な話術で床下に一家が匿われていることを突き止めると、部下に命じて床板越しにマシンガンで皆殺しにさせますが、ただ一人、娘のショシャナ(メラニー・ロラン)だけは逃げ出すことに成功します。ランダは走り去るショシャナの背中に向けてピストルを構えますが、引き金を引く代わりに別れの言葉を叫びます。 第2章「名誉なき野郎ども」 1944年春、レイン米陸軍中尉(ブラッド・ピット)はユダヤ系アメリカ人8名の秘密特殊部隊を組織、敵地奥深く潜入し、ナチスを血祭りにしていました。捕虜はとらず、拷問、殺害し、レインの祖先のアパッチ族に倣ってドイツ兵の頭皮を剥ぐよう命じていました。一方、レインの部隊は「バスターズ」の名でドイツ軍に知れ渡り、その脅威は生存者を通してヒトラー総統(マルティン・ヴトケ)に伝えられます。「ユダヤの熊」ことドニー軍曹(イーライ・ロス)は協力を拒むドイツ軍下士官をバットで撲殺、レインは生き残りのドイツ兵の額にナイフでハーケンクロイツを刻んで解放します。また、バスターズは、ゲシュタポ将校13名を殺害して投獄されたドイツ兵スティグリッツ(ティル・シュヴァイガー)を救出して仲間にします。 第3章「パリにおけるドイツの宵」 1944年6月、パリ。ショシャナは、亡き叔父夫妻から映画館を引き継いだ若い女性エマニュエル(メラニー・ロラン)に成りすましていました。ショシャナに想いを寄せるドイツ軍狙撃兵フレデリック(ダニエル・ブリュール)は、彼の活躍をプロパガンダ映画「国民の誇り」に仕立て上げたゲッベルス宣伝大臣(シルヴェスター・グロート)をショシャナに引き合わせ、プレミア上映会に彼女の劇場を使用するよう説得します。ショシャナの家族を皆殺しにしたランダがゲッペルスとの会食に現れ、ショシャナを残らせて尋問しますが、エマニュエルがショシャナだとは気付きません。ランダが立ち去り緊張が解けて泣き崩れたショシャナは、ニトロ・セルロース・フィルムを使って上映会に集うナチス高官を劇場もろとも焼き尽くし、殺された家族の復讐をしようと思いつきます。 第4章「映画館作戦」 プレミア上映会の情報は英軍も掴んでおり、フェネク将軍(マイク・マイヤーズ)はドイツ語と映画史に堪能なヒコックス中尉(マイケル・ファスベンダー)を呼び出し、ナチス高官ごと劇場を爆破するキノ作戦を、チャーチル首相(ロッド・テイラー)の前で説明します。ドイツ軍将校に扮したヒコックスとドイツ語のできるバスターズのメンバーはフランスの田舎町のバーを訪れ、作戦を手引きするドイツ人の人気女優でイギリスのスパイ、ブリジット(ダイアン・クルーガー)と会います。バーには子供が生まれたドイツ兵とそれ祝う仲間が集っており、ブリジットは息子の誕生祝いにサインをせがまれます。ヒコックスは不自然なドイツ語訛りから、ゲシュタポのヘルシュトローム少佐(アウグスト・ディール)に見破られ、銃撃戦になります。ただ一人生き残りレインに救出されたブリジットは、プレミア上映会にヒトラーも出席する事を伝え、バスターズのレイン、ドニー、オマー(オマー・ドゥーム)がイタリア人を装ってブリジットをエスコートすることにします。一方、バーを捜索したランダは、ハイヒールとブリジットのサイン入りナプキンを発見します。 第5章「ジャイアント・フェイスの逆襲」 プレミア上映会を警備するランダは、ブリジットとイタリア人エスコートに話しかけ、ブリジットを連れ出してバーで見つけたハイヒールを試着させます。サイズが合うことを確かめたランダは、ブリジットを絞殺、ロビーで待つレインとウティヴィッチ(B・J・ノヴァク)を連行します。ランダはレインの上官と掛け合い、ナチス高官の暗殺を見逃す代わりに、ランダの恩給と訴追なしの米国亡命を呑ませます。劇場では、映写室に押し入ったフレデリックをショシャナがピストルで撃ち、フレデリックは最後の力で彼女を射殺します。彼女が事前に編集した「国民の誇り」は、フレデリックの顔からショシャナの大写しに切り替わり、観客はこれからユダヤ人に殺されると伝えます。劇場の出口にボルトをかけて観客を閉じ込めた映写技師でショシャナの恋人のマルセル(ジャッキー・イド)が、これを合図にスクリーン背後に積んだフィルムに火を放ちます。ドニーとオマーはバルコニー席のヒトラーに飲み物を運ぶ振りをして護衛を射殺、マシンガンを奪って、ヒトラー、ゲッベルス、一階の観客を掃射し、最後に仕掛けた爆弾が爆発します。 レインらを載せたトラックで米軍の支配地域までたどり着いたランダは、事前の打ち合わせ通り、レインに投降します。銃とナイフを受け取ったレインはランダの通信兵を射殺、ウティヴィッチに頭皮を剥ぐよう命令します。アメリカではナチスの軍服を脱いで暮らすつもりなんだろうと尋ねたレインは、ランダを押さえつけてナイフで額に鉤十字を刻みます。 第二次世界大戦中のナチス占領下のフランスを舞台に、クエンティン・タランティーノ節が炸裂する映画です。クエンティン・タランティーノはマカロニ・ウェスタンのような戦争映画のを目指したと語っていますが、そのクォリティの高さから、フランス料理のように高級なマックのバリューセットのようの仕上がりになっており、従来のクエンティン・タランティーノのファン以外も幅広く楽しめる作品となっています。 5章に別れた構成ですが、第1章からクォリティの高さに度肝を抜かれます。クエンティン・タランティーノが約10年かけて書いた脚本の完成度は高く、ドイツ親衛隊が尋問しながらユダヤ人の隠れ場所を白状させる展開は見事です。尋問されるラパディットを演じるドゥニ・メノーシェも素晴らしいのですが、尋問するランダ大佐を演じるクリストフ・ヴァルツが、柔らかな物腰のフランス語から英語に変えつつ、じわじわとラパディットを追い込んでいく様には舌を巻きます。このシーンだけでも、クリストフ・ヴァルツはアカデミー助演男優賞を獲得できたと言っても過言ではないでしょう。 この映画は約30%が英語の会話、残りがドイツ語、フランス語、そして少しのイタリア語で構成されます。クリストフ・ヴァルツは、映画の中でこの四か語をすべて話しています。クエンティン・タランティーノ監督は、脚本を書いた後、ランダ大佐を演じる役者を見つけることが困難であることに気づき、映画化を諦めることも考えました。演技力のある役者はいても、四か語を話す演技力のある役者はそうそういません。クエンティン・タランティーノ監督は、「ランダ役は今まで生み出した中で最高の キャラクターの一人だったから、クリストフと同等の俳優がいなければ『イングロリアス・ バスターズ』は作れなかったよ」と語っています。そして、クリストフ・ヴァルツは彼の監督作品で唯一人、アカデミー賞を受賞した出演者となりました。 この作品は、セリフ用の脚本と、撮影用の脚本の作成に約10年かけただけではなく、当初3時間10分となった上映時間をカットし、密度の高い物になっています。さらに、主役のブラッド・ピット、メラニー・ロランを初め、クリストフ・ヴァルツ、ダニエル・ブリュール、ダイアン・クルーガー、マイケル・ファスベンダーと大作の主役級のキャスティングにより、最初から最後まで、緊迫感のある作品となっています。ブラッド・ピットはアメリカ、メラニー・ロランはフランス、クリストフ・ヴァルツはオーストリア、ダニエル・ブリュールはスペイン、ダイアン・クルーガーとマイケル・ファスベンダーはドイツ出身と、国際色の豊かなキャスティングでもあります。ダイアン・クルーガーは英語の映画にも数多く出演している為、アメリカ人と勘違いしたクエンティン・タランティーノ監督が、ドイツ語のセリフのテストをしようする一幕もありました。 さて、本日のランキング商品ピックアップは、CD&DVD NEOWINGさんの あんさんぶるスターズ! クッションバッジ 【B box】 デイリー・総合ランキング、ジュエリー・アクセサリー部門のトップです。 綿が入っているコレクションバッジは、ミニクッションのような見た目でボリュームもあり、バッグに付けると可愛く目立ちます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2015年09月12日 02時53分06秒
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