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「はじまりのうた」(原題;Begin Again)は、2013年公開のアメリカの映画です。「ONCE ダブリンの街角で」のジョン・カーニー監督・脚本で、キーラ・ナイトレイが失意のシンガーソングライターを主演、ギターを片手にその歌声を初披露するほか、マーク・ラファロが音楽プロデューサー、マルーン5のアダム・レヴィーンがヒロインの恋人役を共演、音楽がつなぐ出会いとニューヨークの街角での屋外レコーディンの様子をヴィヴィッドに描いています。劇中歌「Lost Stars」が第87回アカデミー賞の歌曲賞にノミネートされました。
「はじまりのうた」のDVD(楽天市場) 監督:ジョン・カーニー 脚本:ジョン・カーニー 出演:キーラ・ナイトレイ(グレタ) マーク・ラファロ(ダン) ヘイリー・スタインフェルド(バイオレット) アダム・レヴィーン(デイヴ) ジェームズ・コーデン(スティーヴ) ヤシーン・ベイ(サウル) シーロー・グリーン(トラブルガム) キャサリン・キーナー(ミリアム) ほか 製作した曲が映画に採用された恋人のデイヴ(アダム・レヴィーン)とともにイギリスからニューヨークへやってきたシンガーソングライターのグレタ(キーラ・ナイトレイ)でしたが、デイヴの浮気により彼と別れて、友人のスティーヴ(ジェームズ・コーデン)を頼ります。スティーブは失意のグレタを励まそうとライブバーに連れていき、彼女を無理やりステージに上げたところ、その歌声がその場に居合わせた落ち目の音楽プロデューサー、ダン(マーク・ラファロ)の目に留まります。グレタの才能に惚れたダンは、グレタに一緒にアルバムを作ろうと持ち掛けますが、その録音はニューヨークの街角で行うというものでした。セントラルパークやチャイナタウン、橋の下、路地裏、ビルの屋上、地下鉄のホームなど、グレタのゲリラ・レコーディングは続いていきますが、この無謀な企画が小さな奇跡を起こし始めます・・・。 素朴に音楽っていいなと、感じさせてくれる作品です。名作「ONCE ダブリンの街角で」を手がけたジョン・カーニー監督・脚本で、前作では、本物のミュージシャンを起用しての音楽性の高い映画でしたが、本作ではキーラ・ナイトレイ、マーク・ラファロといった超一流の俳優を起用、より幅広い層が楽しめる作品となっています。 序盤でキーラ・ナイトレイ演ずるグレタが弾き語りをし、次にマーク・ラファロ演ずるダンの視線で、それがアレンジを伴って聞こえるシーンがあるのですが、同じ曲とは思えないほど違って聞こえます。なるほどプロにはこう聞こえるのかと思うと同時に、アレンジの素晴らしさ端的に表現したシーンに心を鷲掴みにされませす。また、集まった仲間たちと、ニューヨークのあちこちの街角でレコーディングするシーンは開放的で楽しく、痛快です。ジョン・カーニー監督は、この映画はニューヨークへのラブ・レターでもあると語っていますが、音楽一つで街並の印象がガラっと変わります。 前作同様、映画の音楽性は高く、マルーン5のアダム・レヴィーンが歌う劇中歌「Lost Stars」が第87回アカデミー賞の歌曲賞にノミネートされましたが、元ニュー・ラディカルズのグレッグ・アレキサンダーが手がけたというサウンド・トラックはいずれの曲も素晴らしく、主演のキーラ・ナイトレイが歌う曲が心に染みます。キーラ・ナイトレイは、これまで演じてきたものとは全く異なる役柄を、自然に演じており、素の彼女に近いのかなと感じさせるほどです。 「キーラがパブのシンガーを演じた『ザ・エッジ・オブ・ウォー 戦火の愛』で彼女の声をチェックして、歌声が入っている短いミュージック・クリップを大勢のプロの音楽関係者達に渡しました。僕のボイスコーチは「この声ならいける!」と絶賛しましたし、僕らは彼女を起用しようと決めました。人びとが知っているキーラと全然違う役を演じて欲しかったんです。彼女は素晴らしい女優で、今回のような今までと違う役も理解して、トライして観客を驚かせてくれました。それは、俳優として大事なことだと思います。キーラ・ナイトレイが歌うなんて?と思う人もいるかもしれないけど、映画を観たらわかってくれると思います。」(ジョン・カーニー監督) 「はじまりのうた」のオリジナル・サウンド・トラック(楽天市場) マーク・ラファロの好演も光ります。仕事をクビになり、娘と一緒にバーで飲み逃げしてバーテンに殴られるなど、彼が大真面目かつユーモラスに演ずるダンのダメ男ぶりには思わず感情移入しそうになります。一応、前向きなのですが、なかなかうまくいかないという設定です。 「ダンの様な音楽業界のプロディーサー系の人達というのは、自分達の愛している音楽に携わりつつ、確かにアーティスト達と楽曲を作るという意味では、プロデューサーとしてもクリエイトしているのですが、同時にレコード会社だったなら株主であったり、レーベルに対する責任であったり、雇っているミュージシャンに対する責任というビジネスとの狭間で悩んでしまう事が多いと思います。自分にとっては、ダンというキャラクターは、そういった純粋な魂を持っているのだけれども、自分の愛する音楽が産業かしている音楽ビジネスの中で、もがいているキャラクターだと思っています。」(ジョン・カーニー監督) ダンの妻を演じるキャサリン・キーナーは短い出演時間ですが、相変わらず強い存在感で夫のとの関係に独特の雰囲気を漂わせます。娘を演じたヘイリー・スタインフェルドも素晴らしい存在感です。彼女は「トゥルー・グリット」で一躍注目された女優ですが、まだ18歳。かつてのジェニファー・ローレンスにも似た存在感が感じられ、これからが楽しみな女優です。失意のグレタが自分で埋められない悲しみを埋める売れないミュージシャン、スティーブを演ずるジェームズ・コーデンや、かつて世話になったダンにレスペクトを忘れないヒップホップシンガーを演じるシーロー・グリーンもいい感じです。 <ネタバレ> 芸術の同じ分野で一緒に働くカップルに焦点を当て、2人の立つ地平が同じでなくなり、一方だけが成功したら何が起きるのか、成功が信頼関係をどう揺るがすのかを描きたかったというジョン・カーニー監督ですが、恋人の成功でうまくいかなくなった失意のグレタがダンと出会い、二人でゲリラ・レコーディングを行う中で、グレタは自分が目指す音楽のあり方を具現化していきます。しかし、それは必ずしもダンを幸せにするものではありませんでした。グレタの口添えで一度は復職したものの、ダンは再びクビになります。これは従来の業界構造への風刺や、新しい音楽提供の形を示すものでもありますが、かつてミュージシャンとして活動、音楽業界を良く知るジョン・カーニー監督ならでは、現実世界のほろ苦さが添えられています。 <ネタバレ終り> シンガーソングライターを演じるキーラ・ナイトレイ 落ち目の音楽プロデューサーを演じるマーク・ラファロ(右) ニューヨークの街角でレコーディング 短い出演時間で強い存在感を放つキャサリン・キーナー 今後が楽しみなヘイリー・スタインフェルド(左) 売れないミュージシャンをコミカルに演ずるジェームズ・コーデン(左) 恩義を忘れないヒップホップミュージシャンを演じるシーロー・グリーン(左) ジョン・カーニー監督作品 「ONCE ダブリンの街角で」のDVD(楽天市場) さて、本日のランキング商品ピックアップは、スリーアールシステム楽天市場店さんの luetooth NFC 対応 ワイヤレス 無線 FMトランスミッター ブルートゥース 車載 車内 音楽再生 iPhone6s iPhone6 Plus iPad Pro iPhone5 タブレット カーオーディオ USB スマートフォン スマホ アイフォン 車 充電 シガーソケット USB デイリー総合ランキング、車用品・バイク用品部門のトップです。これまでなかなか良い製品に巡り会えなかったFMトランスミッターですが、これなら大丈夫かな? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2015年10月09日 22時59分18秒
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