テーマ:最近観た映画。(38848)
カテゴリ:映画
「ビッグ・リボウスキ」(原題: The Big Lebowski)は、1998年公開のアメリカのコメディ映画です。コーエン兄弟製作、ジェフ・ブリッジス、ジョン・グッドマン、スティーヴ・ブシェミらの出演で、同姓同名の大金持ちと間違えられ、富豪の若妻の誘拐事件に巻き込まれた中年男の騒動を描いています。
「ビッグ・リボウスキ」のDVD(楽天市場) 監督:ジョエル・コーエン 脚本:イーサン・コーエン/ジョエル・コーエン 出演:ジェフ・ブリッジス(ジェフリー「デュード」リボウスキ、無職、ボウリング好き) ジョン・グッドマン(ウォルター・ソブチャック、ベトナム退役軍人、デュードの親友) スティーヴ・ブシェミ(セオドア・ドナルド・カラボッソス、小心者、デュードの友人) デヴィッド・ハドルストン(ジェフリー・リボウスキ、通称ビッグ・リボウスキ、大富豪) ジュリアン・ムーア(モード・リボウスキ、ビッグ・リボウスキの先妻の娘、前衛芸術家) タラ・リード(バニー・リボウスキ、ビッグ・リボウスキの新妻、モードより若い) フィリップ・シーモア・ホフマン(ブラント、ビッグ・リボウスキの秘書) ジョン・ポリト(ダ・フィーノ、バニーの両親に雇われた私立探偵) ベン・ギャザラ(ジャッキー・トリホーン、ポルノ映画プロデューサ、闇金融のボス) サム・エリオット(ザ・ストレンジャー、この映画の語り部、カウボーイ風) ほか 【あらすじ】 湾岸戦争の頃のロサンゼルス。中年独身男のデュードことジェフリー・リボウスキ(ジェフ・ブリッジス)は、二人のチンピラに襲われ、部屋の敷物に小便をかけられ、妻の借金を返せと言われますが、身に覚えがありません。同姓同名の富豪ビッグ・リボウスキ(デイヴィッド・ハドルストン)と間違えられて怒りが収まらないデュードはボウリング仲間のウォルター(ジョン・グッドマン)とドニー(スティーヴ・ブシェーミ)に話します。ウォルターにけしかけられたデュードは、敷物の弁償を求めてビッグ・リボウスキを訪れますが、逆に穀潰しと罵られ、屋敷から立派な敷物をくすねて帰ります。 数日後、今度はビッグ・リボウスキが呼び出し、誘拐された妻の身代金の引渡しをデュードに頼みます。自宅に戻ったデュードは、くすねた敷物を新たな侵入者たちに奪われます。ウォルターが身代金の入ったブリーフケースの引渡しに同行すると言いだし、事件はバニーによる自作自演の狂言誘拐と主張、金の代わりに下着を入れたカバンを渡し、機関銃を乱射して大混乱になります。引渡しに失敗、気晴らしにボウリングをしている間に、大金の入ったブリーフケースがデュードの車ごと盗まれます。 警察に車と敷物の盗難届を出したデュードに、敷物を盗んだ女から電話が掛かってきます。盗んだのは、ビッグ・リボウスキの先妻の娘のモード・リボウスキ(ジュリアン・ムーア)の一味でした。デュードを自分のアトリエに呼び出したモードは、事件は彼女が管理する財団から金を引き出すために仕組まれたものだと言い、デュードに身代金の奪還を依頼します。さらに、デュードはポルノ映画界の大立者ジャッキー・トリホーン(ベン・ギャザラ)にも呼び立てられます・・・。 犯罪を扱ったコーエン兄弟の作品の中ではコメディに強く振れた作品です。評価は悪くないのですが、興行成績が振るわなかったのは、登場人物のキャラが濃い為、笑える人、笑えない人に分かれるからかもしれません。また、レイモンド・チャンドラーの小説「大いなる眠り」や、ロバート・アルトマン監督の映画「ロング・グッドバイ」を踏まえた作品だという解釈もありますが、これらを踏まえた上で楽しめる人も限られるでしょう。ただし、はまる人ははまるようで、映画の登場人物のコスプレをしたファンが集まり、ボウリングしたり、ホワイトロシアンを飲んだりして遊ぶ「リボウスキ祭り」が、全米ツアーをするほどのイベントになっています。 バニーの両親に雇われた私立探偵がデュードを同業者と勘違いする下りがありますが、主人公が不可解な事件に巻き込まれ、怪しげな人物たちと出会い、事件の真相を探るという映画の構造は、確かにチャンドラーのハードボイルド小説と類似しています。コーエン兄弟は、このような構造を持つ映画を緻密に組み立て、ある時はユーモラスに、ある時はコミカルに、ある時はクライム・スリラー色を濃くと、様々な描き方をしています。例えば、本作と同じジェフ・ブリッジスが主演を務めた「トゥルー・グリット」では古き良きアメリカを、また「ファーゴ」では凄惨なはずの殺人事件を巧みな人物描写で、それぞれユーモラスに描いています。一方、「ノー・カントリー」は連続殺人鬼をクライム・スリラーに近い描き方をしています。これらの作品の描き方は分かりやすく、誰にでも楽しめますので、コーエン兄弟作品の入門としては、これらの作品の方が親しみやすいでしょう。 濃いキャスト 左から、ジェフ・ブリッジス(ジェフリー「デュード」リボウスキ) スティーヴ・ブシェミ(セオドア・ドナルド・カラボッソス) ジョン・グッドマン(ウォルター・ソブチャック) ジュリアン・ムーア(モード・リボウスキ) コーエン兄弟監督作品のDVD(楽天市場) 「ブラッド・シンプル」(1984) 「赤ちゃん泥棒」(1987) 「ミラーズ・クロッシング」(1990) 「バートン・フィンク 」(1991) 「ファーゴ」(1996) 「バーバー 」(2001) 「ノーカントリー」(2007) 「シリアスマン」(2009) 「トゥルー・グリット 」(2010) 「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」(2013) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画] カテゴリの最新記事
|
|