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カテゴリ:映画
「LOGAN/ローガン」(原題:Logan)は、2017年公開のアメリカのSFアクション&ドラマ映画です。マーベル・コミック「X-メン」のキャラクター「ウルヴァリン」を主人公としたスピンオフ映画作品シリーズ第3作めで、「オールドマン・ローガン」を原作に年老いて、治癒能力が衰えたローガンが、絶滅の危機にあるミュータントの唯一の希望となる少女を守るため、強大な敵に戦いを挑む姿を描いています。ウルヴァリン役のヒュー・ジャックマン、プロフェッサーX役のパトリック・スチュワートがそれぞれの役を演じる最後の作品です。
「LOGAN/ローガン」のDVD(楽天市場) 【スタッフ・キャスト】 監督:ジェームズ・マンゴールド 脚本:マイケル・グリーン/スコット・フランク/ジェームズ・マンゴールド 原案:デヴィッド・ジェームズ・ケリー/ジェームズ・マンゴールド 原作:マーク・ミラー/スティーブ・マクニーブン「オールドマン・ローガン」 出演:ヒュー・ジャックマン(ローガン/ウルヴァリン、老いてリムジン運転手として暮している) パトリック・スチュワート(チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX、認知症を患う) ダフネ・キーン(ローラ/X-23、ウルヴァリンの遺伝子から作られたクローン) ボイド・ホルブルック(ドナルド・ピアース、ローラを捜索する部隊リーヴァーズの主任) スティーヴン・マーチャント (キャリバン、匂いでミュータントの居場所を特定できる) エリザベス・ロドリゲス (ガブリエラ・ロペス、看護師、研究所からローラを連れ出す) リチャード・E・グラント (ザンダー・ライス博士、ローラを生み出した科学者) エリク・ラ・サル(ウィル・マンソン、オクラホマ州で農場を営む男性) エリゼ・ニール(キャスリン・マンソン、ウィルの妻) クインシー・ホウス(ネイト・マンソン。ウィルの息子) ヒュー・ジャックマン(X-24、ウルヴァリンの遺伝子から作られた完全なクローン) ほか 【あらすじ】
【レビュー・解説】 ヒュー・ジャックマンが最後のウルヴァリン役を、リアルで深みのあるパフォーマンスで演じ、暴力的だが示唆に富む、ジャンル映画の枠を越えたSFスーパーヒーロー・アクション&ドラマ映画です。 ヒュー・ジャックマンがウルヴァリン役を演じる最後の作品 ヒュー・ジャックマン最後のウルヴァリン役 マーベルのアメリカン・コミック「X-メン」を原作とする映画「X-メン」シリーズの10作目で、「ウルヴァリン」を主人公としたスピンオフシリーズの第3作めですが、これまでの9作のうち、最も出演回数の多かった二人、
ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート、イアン・マッケランの三人は、当初よりX-men の顔であり、歴史と言える存在でしたが、新シリーズより、
西部劇のシンプルな構造を参照 マンゴールド監督は、劇中で引用される「シェーン」(1953年)の他に、
西部劇はただ昔のアメリカを描いた話ではありません。時代劇などと同じで、基本的にはシンプルな作りの寓話になっています。歴史の再現ではなく、善と悪、勇気と臆病、寛大と貪欲の物語です。映画は過剰に複雑な作りになりがちですが、私は西部劇やノワールの定形を使うことで、よりシンプルなものを作ろうとしています。(中略)映画にとって重要なのはストーリーの構造ではなく、詩的な感興やイメージだと私は思っています。 マンゴールド監督が個人的に作り上げた物語 ウルヴァリンの最後の物語として、全く新しい物語を書き上げ、より個人的な物語にしたいと考えていたマンゴールド監督は、こうした西部劇の枠組みを利用しながら、ウルヴァリンのキャラクターを掘り下げています。マーク・ミラー/スティーブ・マクニーブン「オールドマン・ローガン」を参考にはしていますが、物語はマンゴールド監督が個人的に作り上げています。 この作品は「Old Man Logan」を原作にしているわけではないんですが、影響は受けています。ビジュアルなどを参考にはしているんですけど、原作というほどではありません。「Old Man Logan」にはハルクですとか、その他のキャラクターが登場して、ちょっと私がコントロールできるものではありませんので。今回、私は全く新しい物語を書き上げるという気持ちでいましたし、もっとより個人的な物語にしたいと考えていました。 ウルヴァリンが最も恐れる「家族」がテーマ かくしてスーパーヒーロー映画でありながら、マンゴールド監督は人間としてのリアリティを出すことに注力していきます。 本作が高い評価を得られたのも、CGを使ってエンディングを盛大なものにせず、あえて真摯に感情を描くことにしたからだと思っています。(中略)ある意味では、昔ながらの映画作りだったと言えます。 <ネタバレ> エグゼビアが発作を起こした時、ローガンはその場にいた敵を一人残らず、殺してしまいます。 これこそファンが望んでいることでした。血のことではありません。その冷酷さです。このアイデアは、 「許されざる者」のビル・マニーや「シェーン」におけるシェーンの過去と変わらない、彼らは人殺しだ、というアイデアです。ローガンの場合、怒らせると超絶に冷酷な殺し屋になります。ここに別の道はありません。これこそ、彼が恥じていることです。自分はすべきことだけをする男ではない、ということ。彼は殺し屋です。ずっとね。<ネタバレ終わり> 新たな希望と生命力の鍵となったダフネ・キーン ローガンがただ消えていくだけの話ならば、ちょっと寂しいのですが、ダフネ・キーン演じるローラが、この物語に新たな希望と生命力を与えています。超能力を持つが故に迫害され、超能力の使い方もままならないローラは、シリーズの当初のミュータントたちを彷彿とさせます。この役はウルヴァリンの激しさや怖さを持ちながら、本編の2/3以上をセリフらしいセリフも無いままに、少しずつ心を開き、様々人生体験をしていくという大変な役ですが、これに長編映画の経験のないダフネ・キーンを起用した理由について、マンゴールド監督は次のように語っています。 彼女の両親はふたりとも優れた役者で、彼女の父親が本作のキャスティング担当にiPhoneで撮った動画を送ってきたことがきっかけです。その内容は本当にすばらしいもので、セリフを言って演技するだけでなく、本棚を登ったり、サマーソルトをしたりする様子が撮影されていました。彼女の役者としての演技力だけでなく、激しいアクションを恐れない身体能力と迫力には驚かされました。「LOGAN/ローガン」の成功の鍵であるローラというキャラクターを一体誰に演じてもらうのか……?という悩みが一気に解決した瞬間です。振り返ってみれば、あれが本作を制作する上で、一番重要な日だったと思います。 彼女のオーディションの様子を収めたテープがありますが、予め監督から即興の許可を得たダフネがジャックマンのセリフを遮り、スペイン語でまくし立てる様子が収録されています。終いにはジャックマンの腕を小突くなど、とても11歳とは思えないパフォーマンスで、この即興をジャックマン、スチュワートらベテラン俳優が絶賛、本編にも取り入れられています。彼女は本作で大俳優を相手に出色のパフォーマンスを見せていますが、マンゴールド監督は他のX-MENやヒーロー映画よりもダフネのローラが魅力的というほどの惚れ込み、ローラの話の続きとなる作品の脚本に取りかかっています。ローラの続編が楽しみです。 ヒュー・ジャックマン(ローガン/ウルヴァリン、老いてリムジン運転手として暮している) ヒュー・ジャックマン(1968年〜)は、オーストラリア出身の俳優、映画プロデューサー。大学在学中たまたま履修した演劇クラスで演劇の面白さに目覚め俳優を志す。主に映画、テレビ、舞台で活躍していたが、「X-メン」(2000年)の主役ウルヴァリン役に抜擢され、一気にスターダムに駆け上る。ミュージカルも得意とし、ブロードウェイ・ミュージカルでトニー賞を受賞している他、ミュージカル映画「レ・ミゼラブル」(2012年)でアカデミー主演男優賞にノミネートされている。「X-MEN」シリーズの他に、「プレステージ」(2006年)、「プリズナーズ」(2013年)、「イーグル・ジャンプ」(2016年)などに出演している。 パトリック・スチュワート(チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX、認知症を患う) パトリック・スチュワート(1940年〜 )は、ヨークシャー出身のイギリスの俳優。イギリスの名門劇団「ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー」にて主演俳優を歴任、テレビドラマ「新スタートレック」(1987〜1994年)でピカード艦長を、映画「X-メン」シリーズ(2000年〜)でプロフェッサーXを演じ、広く知られる。2010年にエリザベス女王より、ナイトの称号を叙勲している。 ダフネ・キーン(ローラ/X-23、ウルヴァリンの遺伝子から作られたクローン) ダフネ・キーン( 2005年〜)は、スペイン生まれの女優。イギリス国籍とスペイン国籍を有する。イギリスの俳優ウィル・キーン、スペインの女優、舞台監督、劇作家のマリア・フェルナンデス・アッシェを両親に持つ。2014年に父が出演するテレビドラマシリーズで女優デビュー、本作が長編映画デビュー作。 スティーヴン・マーチャント (キャリバン、匂いでミュータントの居場所を特定できる) スティーヴン・マーチャント(1974年〜) はイギリスの作家、監督、コメディアン、俳優。イギリスのシチュエーション・コメディの脚本、監督して知られる他、「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-」(2007年)などに出演している。 【動画クリップ(YouTube)】 【撮影地(グーグルマップ)】
【関連作品】 「LOGAN/ローガン」の原作本(楽天市場) マーク・ミラー/スティーブ・マクニーブン「オールドマン・ローガン」 「X-MEN」旧シリーズのDVD(楽天市場) 「X-メン」(2000年) 「X-MEN2」(2003年) 「X-MEN: ファイナル・ディシジョン」(2006年) 「X-MEN」新シリーズのDVD(楽天市場) 「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」(2011年) 「X-MEN: フューチャー&パスト」(2014年) 「X-MEN: アポカリプス」(2016年) 「X-MEN: ダーク・フェニックス」(2018年、未公開) 「X-MEN」スピンオフ作品のDVD(楽天市場) 「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」(2009年) 「ウルヴァリン: SAMURAI」(2013年) 「デッドプール」(2016年) 「デッドプール2」(2018年、未公開) 「ニュー・ミュータンツ」(2018年、未公開) 「ガンビット」(2019年、未公開) ジェームズ・マンゴールド監督・脚本作品のDVD(楽天市場) 「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道 」(2005年) 「3時10分、決断のとき」(2007年) - 監督 ヒュー・ジャックマン出演作品のDVD(楽天市場) 「プレステージ」(2006年) 「プリズナーズ」(2013年) 「イーグル・ジャンプ」(2016年) パトリック・スチュワート出演作品のDVD(楽天市場) 「エクスカリバー」(1981年) 「ファースト・コンタクト/STAR TREK」(1996年) 「グリーンルーム」(2015年) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018年01月06日 05時00分04秒
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