カズはやはり存在感があった

2005年12月12日

(2)

世界クラブ選手権にシドニーＦＣの一員としてカズが出場した。

日本人がこの選手権に出場するのは初めてということだが、去年まではヨーロッパ･サウスアメリカクラブ選手権としてヨーロッパと南米の名門しか出場してなかったのだから、日本選手がそんな名門に所属できるわけもなく、今年から６大陸の代表によるトーナメントになり、日本人初出場が実現した。

本当は、Ｊリーグのクラブがアジア代表になれば、もう少し１回戦、準決勝も盛り上がっただろうが、いかんせんＪリーグはレベルが高くない。

代表が世界ランキング１５位となりアジアではナンバーワンであるのとは対照的だ。

過去のアジアクラブ選手権でも日本のクラブはまともに勝てたことがない。

決勝は、例年のトヨタカップ同様盛り上がるだろうが、大会前半を盛り上げるために“選ばれた”のはカズだった。

すでに出場を決めていたシドニーＦＣの招待選手として先月から急遽チームに加わったが、リーグ戦４試合＋世界クラブ選手権のみの契約だったはずだからカズがシドニーＦＣのユニフォームを着るのは今大会でおしまいだ。
（もちろん今後の契約はどうなるかわからないが）

おそらく、日テレやトヨタなどの日本サイドの強力なプッシュ（＆お金）があってのシドニーＦＣ参加だろう。

オーストラリアでもそういう声があったらしい。

しかし、カズはオーストラリアでの４試合、そして今日の試合もすばらしい動きを見せてくれた。

さすがに後半テレビ画面でアップになるカズの顔は疲れと歳を感じさせたが、前半の動きはまさに“カズ”だった。

カズはもともとボールタッチはそれほど多くない。
しかし、ボールに触ったときの動きは相変わらず何かを期待させる。
久しぶりのカズドリブルも見れたし、ポストとしても良かった。

後半はチーム全体が失速して動きがなくなってしまったため、カズもチャンスはなかったが、今日の試合は十分に楽しめた。

あと１試合。
５位６位決定戦に回ることになったが、国立競技場で最高のパフォーマンスを見せてほしい。