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行きかふ人も又

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2008.01.11
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 インドに興味を持ったのは、なにがきっかけだったのだろう。
佐々木丸美作品から、仏教にちょっと興味を抱いて、周りまわって遠藤周作氏の「深い河」に辿りついた。
この本は、暫く味わったことのない感慨を与えてくれて。以後、インドに行きたい気持ちが膨らみ続けています。
家族旅行はしたくない(というかできない?)
いつかひとりで、インドを訪れてみたい。そんな、漠然とした目標を持っています。
いつになることやらだけれど。



なので、この本を見たとき、即座に読みたいと思いました。
北インドにはじまり、南インド、東西インドまでを三度に分けて一人旅した、中谷美紀の旅行記です。(全三巻)

彼女は同じ歳頃の女性で、一番憧れるタイプの人。
女優としての才気もさることながら、シンプルでスマートに生きている、心の強い人だと思う。
日本の若手女優の中でも、群を抜いて魅力的だと思っています。

映画「嫌われ松子の一生」クランクアップ後、心身ともに疲れきった状態で向かったのがインドでした。
映画自体もすごくパワーのある作品だったけれど、演じた彼女のエネルギーも相当だったんですね。



一人で旅したい、そう思ってから、それでも試練が多そうなのは気が付いていました。
けどここまでとは!
肝の据わった中谷美紀さえ、ハプニング満載! 想像を絶する国のようです。
ガンジス川に入ること(たとえ足だけでも)
これはしてみたいことのひとつだったけれど、大腸菌は危険数値で、普通の暮らしを営む私たちには無茶なことなのかと知ると・・・ちょっと寂しかった。
除菌シート必需品の入念な旅だったのに、体を壊してしまったりして、かなり手ごわい様子に、インド恐るべし!と何度思ったことか。
一人旅は怖いから、いつか友だちを誘って――なんてふと思ったりもするけれど、これじゃ断られます、きっと。
海外旅行は一等インドに行きたいの、そんな友達も今はいないし・・・。




文章はとても読みやすくて、人柄が出ていて好ましいです。
時折、くすっと笑える所も多くて。
趣味のヨガはかなり極めているようだし(本場でも)、英語は堪能で(自身は謙遜しているけれど)、旅の間はお肉を一切口にしなかったそうです。
なによりも綺麗ですよね~心身ともに。
こういう女性は憧れる。そんな人が書いた旅行記だもの、参考になりました。


ああ、私は騙されないで、病に倒れないで、この国へ行けるだろうか。ショック
物乞いにきっぱりした態度がとれるのだろうか。
脅しに近い観光客への売りつけを、果たして断れるんだろうか・・・。
並々ならぬ勇気が必要です。恐るべしインド。

読んでいる間、カレーがすごく食べたくなりました。









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Last updated  2008.01.11 23:29:28
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