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2008.11.14
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カテゴリ:フィンランド映画
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 まったりとした主人公の哀愁がたまりません。
キレイな青い瞳が印象深い、その目の物語るのは善良さ。しがない主人公のコイスティネンは、いつも受身の孤独な男です。
感情的にはならず感傷に生きる彼が、情けなくもいとおしい。

フィンランドの、まだ近代化の途上にある雰囲気が、そこはかとない哀愁に良く似合います。
初めての恋に希望を見出したコイスティネンは、相手が強盗団一味の情婦とは知るよしもなく、警備先のデパートへと招き入れてしまいます。
暗証番号を知られ、鍵も盗まれ・・・まんまと薬で眠らされて、宝石を奪われてしまうのです。

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しかもしっかり罪まで着せられて、大人しく服役してしまうほど乾いているのがカウリスマキワールドといえるでしょうか、魅力です。
ソーセージ屋の娘は、彼に恋しているのでしょう。慰めるようにコイスティネンにそっと寄り添う優しいシーン、最後に握り締めた手のぬくもり、残るのは希望の余韻でした。

『浮き雲』『過去のない男』に続く敗者三部作なのだそうです。
悲しい鼻つまみ者の、捨て犬のような人生、けれど澄んだ目が心を捉えて忘れがたい。離れない。
負け組みだっていいじゃない、心根の優しい彼の人生は上等だ。
そう思える人は、自分の人生に黄昏時がきても、きっと乗り越えていける人なのかもしれない。



監督・製作・脚本  アキ・カウリスマキ
撮影  ティモ・サルミネン
音楽  メルローズ
出演  ヤンネ・フーティアイネン  マリア・ヤンヴェンヘルミ  マリア・ヘイスカネン

(カラー/78分/フィンランド=ドイツ=フランス)





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Last updated  2008.11.14 23:53:11
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