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2009.03.28
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カテゴリ:ポーランド映画

 ある一人の青年が衝動殺人に至り、極刑を執行されるまでを克明に追って描いた衝撃作。


この第五話も『殺人に関する短いフィルム』として編集し直され、劇場公開されています。
犯罪を犯した青年の物語と、そして彼を弁護することになった弁護士の葛藤を描きます。

犯罪を犯すまでの経緯はなにも語らずに、ただ実行までの様子を淡々と見つめた視線は、シャープで冷酷です。
けして珍しくはない犯罪ものだけれど、他のどれとも違うのは、ストレートに死刑に対する是非を考えさせられることでしょうか。

AShortFilmAboutKilling3.jpg 444.jpg

弁護の余地なしのであっても、極刑の判決は新たな死を生みます。
それは、青年が処刑される時。
職員たちが揃って彼を押さえつけ、首に縄をかけるシーンは殺人にしか見えません。

新米弁護士にとってそれは、身を切る様な辛さでしょう。
刑が確定してから、唯一心開かれた者として、青年を支えた弁護士の苦悩、交わされる言葉が悲痛に届きました。

法律は決まっていてどうにもならないし、たしかに非情な犯罪を犯したのは事実で、青年は罪を償わなければならない。
でも、果たしてその償い方が死刑というものであっていいのか、人の命を奪う行為を、冷めた描写で見ながら、初めて疑問に思いました。
いままでは、それで当然と思ってきたのに、、。

日本でも死刑制度問題はずっと話し合われてきて、時には、目だった動きとなって浮かび上がることもあるけれど、今のところ変わる気配はありません。
法務大臣が変わり、執行される数が明らかに増えている現状を知ると、少しは「ほんとにいいの?」という気にもなるけれど、できれば関わりたくないテーマでした。
そんな自分が、はっきりと死刑はダメな気がする、そう思うなんて驚きです。
むつかしいテーマです、、、。

『ある愛に関する物語』に並んでこちらも、シリーズの中の一作品としてあるのではもったいないくらい、良質なドラマでありました。




●  ●  ●  ●



監督  クシシュトフ・キエシロフスキ
脚本  クシシュトフ・キエシロフスキ  クシシュトフ・ピエシェヴィッチ
音楽  ズビグニエフ・プレイスネル
出演  ミロスワフ・バカ  クシシュトフ・グロビシュ

(カラー/567分)





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Last updated  2009.03.29 15:13:58
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