2158168 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

行きかふ人も又

行きかふ人も又

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Freepage List

Free Space

ゆるい分室はじめました
dekunotato.exblog.jp

Archives

2024.04
2024.03
2024.02
2024.01
2023.12
2023.11
2023.10
2023.09
2023.08
2023.07

Category

Calendar

Comments

森須もりん@ Re:【夜行列車(POCIAG)】 1959年 ポーランド映画(03/10) 小学生のときに、テレビでみました。 あれ…
ETCマンツーマン英会話@ 希望を生むもの はじめまして。先日初めて『アラバマ物語…

Favorite Blog

Kabu + Plus エースNo1さん
ある日どこかで リラ11さん
ベティ333のブログ ベティ333さん
でくの坊 雨にも … なんぜんたろうさん
My 映画 on TV 日記 タケ88フミさん
2009.10.06
XML
カテゴリ:日本映画

 『かもめ食堂』『めがね』とは、またひと味違った趣の作品。
小林聡美、もたいまさこは相変わらずだけれど、作品の持つものが根本的に、今までとはちょっと違う。

 4年前に自分と祖母を残して家を出た母・京子(小林)に会うため、女子大生のさよ(伽奈)は、タイのチェンマイを訪れた。
母が働くゲストハウスには、オーナーの菊子(もたい)のほか、ビーという名のタイ人少年や、日本人青年・市尾(加瀬)らが集って、とても賑やか。
しかし、4年ぶりに母と再会したさよは、その暮らしを素直に受入れられないのだった―――。

333868_01_03_02.jpg


フィンランドを舞台にした『かもめ食堂』も、南国ムード漂う与那国島の『めがね』も、ほのぼのと好きなことをやって生きる、自由さと暮らしの味わいをたっぷりに感じた。
一方、この『プール』では好きなことだけやってきた母と、日本に取り残された娘のぎくしゃくした関係が描かれる。

舞台はタイ。いわずと知れた仏教国で、物語は、さりげない諸行無常の感を漂わせている。
人生を謳歌する人々を描いてきた、これまでとは違い、楽しげに生きても、常に儚さを思わせるのは仏教思想が根本にあるようで。これはこれで心地良い。

333868_01_04_02.jpg


多少ぎこちない本編は、荻上直子監督ほど洗練された、スマートな脱力感はないけれど、同じように食べ物のビジュアルには凝っている。ただ、食事シーンを上手に挟まないのが、すごくもったいなく残念な感じだった。
美味しく食べてこそ、なんぼなのに!

家(内)と外の、自然に繋がった空間はいい。挿入されるステキな歌は潤滑油になっている。


きっとわけあってここにいる市尾も、母親を探している孤児のビーも、病に冒されている菊子も、笑っていても悩み事は色々抱えてるに違いない。
さよだって悩んでいるし、好きなことを自分に素直にやってきた京子だって、なにも考えないはずはない。

京子はどうして、ただの南国ではなく、仏教国「タイ」を選んだのだろう。
人生観から出た答えなら、インドへ行きたいわたしは、彼女の行動を肯定できるかも。
原作はどうかわからないし、本編からはそこまで感じられなかったけれど、涅槃像や僧侶たちをみていると、そこまで背景にある気がしてきてしまうよね。
だからといって、背景云々にかかわらず、面白いからおすすめ、、とは言い難い作品でありました。



●  ●  ●  ●



監督・脚本/ 大森美香
原作/ 桜沢エリカ 『プール』
撮影/ 谷峰登
音楽/ 金子隆博
出演/ 小林聡美  加瀬亮  伽奈  シッテイチャイ・コンピラ  もたいまさこ

(カラー/96分)






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.10.14 23:43:02
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.