雄叫びと涙味のカレー
「おいしー!!!」 「ぉぃしー!!」炊事場Aに声がこだました。いや、こだまではない。1年生生徒達が口々にそう叫んでいた。数日前、何も知らない。何の経験もない。それでいて他者の話に耳も傾けない彼ら彼女らが、大失敗したカレーライス。米には芯が残り、ゴリゴリしていた。カレーは水っぽくて、野菜はゴツゴツとありのままの風味と味が口の中に広がった。残したくても、ルールとして食べ物は無駄にさせなかった。厳しくルール設定し、そう叱るのは成功の喜びのため。そして、ルールが不徹底になりがちで叱られる経験が少ない普段の生活とは真逆。その経験から、多くの人たちの声に耳を傾けるようになった生徒達。夜は班長会議で私から火付けの理屈と手際や分担の大切さ、そしてリーダーの意味についての話に真剣にメモをとって臨んだ班長達。だからこその成功。いや、大成功。一人の生徒は、一口、また一口とスプーンでカレーを口に運びながら、涙を流していた。「美味しい、、、」絞り出すように呟く彼は、前回慌てるあまりに鍋の蓋を落とした彼。そうなんだよ。その感動は、失敗体験の賜なんだ。失敗する権利、苦労する権利を奪う大人が増える中、貴重な体験ができた。調理前に私から全体に話した約束事。「まずは、美味しいカレーを作るぞ!という気持ちだ!」それに対して、「美味しいカレーを作るぞ!」「おぉー!!!!!」と答えた生徒に、「カレーを食べた瞬間、美味しかったら天まで届く大声で、おいしぃー!!と叫ぼう!」と約束をした。おいしい雄叫び。涙味のカレー。さて、1年生も2年生に追いついてきたかなぁ!※すみません、、感動のあまり写真を撮るのを忘れました^^;↓よかったねぇ!と思った方はポチッとお願いします!!にほんブログ村↓携帯電話の方は、こちらをポチッとお願いします!執筆意欲になりますから!!ブログランキング にほんブログ村↓なるほどねぇ、、と思った方はポチッとお願いします!ランキングに参加しています!!にほんブログ村