僕らはまた別れを告げた「さよなら」 じゃなくて 「またね」 ―――――と ~第四章~ 図書館 僕らが次に辿り着いたのは今までに見た事も無い巨大な都市だった。 背の高い建物が立ち並び人はその都市を BIG・WORLD 大きな世界 そう呼んだ―――。 『ひろっ』 「でかっ」 僕らの息はぴったりだった。それ位にインパクトの大きな都市だったから。 サランはとても楽しそうだった。カインは人の多さに何やら疲れ気味。 僕は手掛かりが掴めそうでいろんな意味で期待を膨らませた。 『ユタ君ユタ君っっww』 「えっ?」 『行こうよっww早くww』 「ぇ。ぁ。うん・・」 サレンの勢いに負けてしまった・・。 カインは呆れる様に短く鳴いた。 都市の中心に向かう途中に僕は大きな建物を見つけた。 周りの建物より一回りくらい大きくて良く目立ってた。 サレンは御機嫌だった。自分の好みのお店があると必ず寄り道。 僕は宿のことで頭がいっぱいだったけど。 『ぁ。ユタ君。宿どうしようか?』 大分時間が経ってからやっと思い出したようにサレンが呟く。 僕は苦笑交じりに「探しに行こう」と返事をした。 と言っても結構すぐに宿は見つかった。そこで僕は宿のご主人に アイツについて聞いてみた。 「すいません。僕、双子の兄を探して旅をしてるんですけど、僕に良く似た 金色の瞳をした人って知りませんか?」 〔う~・・・・ん・・・覚えがねェなァ・・・〕 「そうですか・・」 〔力になれなくてごめんな〕 「いえ・・w」 〔・・・・・・・・・そうだっ。図書館に行ってみたらどうだ?あそこなら色んな 事がわかる。過去にも同じ様な例があるかもシレねェぞ?〕 「図書館ですか?」 〔あぁ。図書館はこの都市の中で一番の情報屋だからなぁw〕 「わかりました。ありがとうございますwじゃぁ僕行って見ますねw」 〔おぅっw頑張れよ。ぁ、馬は見といてやるよ。あんな人込みの中なんざい たらストレスで倒れッちまうw〕 「お願いしますw」 僕はサレンを連れて図書館へ向かった。 『あ。あれじゃない?』 「えぇ。あれ?」 『でしょ?』 サレンが指差した場所は僕が都心に向かう途中で見かけた大きな建物だった その建物は遠目で見ても威厳は在るものだったけど 近づくにつれて威厳は増して、そして神秘さまでもが漂ってきた・・。 なにか起きるんじゃないか。 そんな事が僕の頭には在った。 ――――――――図書館で何がわかるのか、何が起きるのかも解らないけれ どとにかく僕は行かなきゃならない。小さな手掛かりでも必要だから ジャンル別一覧
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