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猫的日常覇天録  ~このページは「お肉学園」との共有でお送りしております~

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2006.10.11 楽天プロフィール Add to Google XML

第44話 岩窟
[ にゃんこぱらだいす2 ]    

「な・・・何だこりゃ・・・」
しゃむは思わず声を上げた。降り立った先は、今まで居た空間とはまるで別世界だった。
岩盤が剥き出しの壁。今にも崩れそうな通路、のようなもの。通路は細かく曲がりくねっていて、数歩先すらよく見えない。侵入者を拒むかのように先が見えない通路。でも、恐れては前に進めない。

「・・・この先、だな。この先にダークは待ってるはずなんだ」
「よし、行くですの!」
すっかり威勢の良くなったかのんが早速先陣を切ろうとする。慌てて尻尾を引っ張るしゃむ。

「・・・何ですの?」
「落ち着け、とりあえず落ち着け。どう見ても今までとは勝手が違うんだ・・・ダークがこの先に居るとしてもどんな罠があるかは分からねえんだ。焦って罠にはまりました、じゃ話にならねえ」
「まあ、一理あるですの」
「だから・・・急いで慎重に行くぞ」
「了解ですの!」

ダークが指定した「合流場所」は地下4階。そして今2匹が居るのは地下3階の入口付近。
しゃむには、気がかりな事があった。もうすぐ其処なのに。いや、だからこそ。
まだ、乗り越えなければいけない壁が・・・少なくとも後2つ、潜んでいる。

「・・・随分めんどい通路ですの」
質素な電球が連なるだけの薄暗い通路を進みながら呟くかのん。ここまでは1本道だったがとにかく角が多い。前に進んでいる事は確かなのだが何処まで行けば下に行けるのか、全く予想がつかない。
「それだけやばい物があるんだろうよ。是が非でも隠し通さなきゃいけないような何かが」

どれくらい歩いただろうか。ただひたすらに長い通路が終わり、ようやく行き止まりに辿り着いた。
「道、終わったですの」
「ああ、終わったな」
「どうするですの?」
「さあな」
罠には十分に警戒してきただけに、途中に隠し通路の類は無かったはずだ。此処が最下層への入口である事は間違いない。
周囲を見渡すと岩盤が積み上げられたような様子は無い。つまり、此処までしか掘られていないと見て間違いないのだろう。
かといって、下へ続くような穴は見当たらない。牢獄の入口を開けたままにして先へ進んでいるはずのダークが、此処で道を塞いだとも考え難い。
だとしたら・・・。

「上だ!」
不意に剛脚を発動させるしゃむ。
「上・・・ですの?」
「ああ、左右にも下にも行けない、だとすれば考えられるのはそれしかない!」
天井を目指して大きく跳ねるしゃむ。そして、見た。天井にボタンらしき物が存在している。ちょうど、人間の大人が手を伸ばせば届きそうな高さの天井に。

「え、何、ほんとにやるですの?」
「あれを押すにはこれしかないだろ・・・ほれ、早く乗れ」
壁を駆け上がろうとしても不安定な岩盤に剛脚を使えば何が起こるか分からない。少しでも安定している地面を蹴り上げた方が安全のようだが(そして地面の強度は今しがた試したばかりだ)しゃむのジャンプ力ではボタンの高さまで少し足りない。そこで、かのんを乗せてもう一度跳ね、しゃむの背中からかのんが跳ぶ事でボタンを押そうと考えたのだ。

「行くぞ!」
「も、もうどうにでもなれですの!」

思いっきりボタンに頭を打ち付けたかのん。ボタンのあった部分がスライドし、縄梯子がそこから垂れ下がる。どうやら、次に進む道はこの先のようだ。
「よし、成功だ。早速上がるか」
「ちょ、ちょっと待つですの・・・思いっきり、打ったですの・・・」
「あー・・・すまん、ちと跳び過ぎた」
答えながら、しゃむは思った。

いくら何でも凝り過ぎやしないか・・・まるで施設内部の人間すら拒んでるようじゃないか・・・なんだ、何を隠しているんだ・・・?

梯子を上った先には妙に広い空間が待ち構えていた。奥に、階段らしきものが見える。
「やったですの!突破したですの!」
階段へ向かって走り出そうとするかのんの目の前に、しゃむの長い尻尾が飛び出した。

「居やがった・・・残された関門の1つ目が・・・」


Last updated  2006.10.13 18:17:22
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