|
|
|
|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
│<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く |
数々の難関を越え、遂に辿り着いた最下層。地下4階に、2匹は足を踏み入れた。
随分、走った。信じられないほどの危機を乗り切った。でも、疲れは感じなかった。 楽園で待つ皆の、研究対象にされた挙句地下洞窟に閉じ込められた大将の、たくさんの願いを背負って2匹は其処に居た。 「いよいよ、だな」 「ですの」 「この先に、一番奥に、ちびとお前の兄貴が・・・居るんだよな」 「ですの」 「心に余裕、作ってるか?」 「大丈夫ですの、大将さまのおかげで勇気出たですの」 「よし・・・じゃあ、行くぜ。何が起きても、もう逃げられねえぞ」 「お互い様ですの」 相変わらず、地面を掘り返しただけの構造。だが、今度は1本道じゃない。複雑に組み合わさった壁が進行方向を惑わせる。 「さて、どの方向に進めばいいものか」 「ヒントとか無いんですの?」 「ヒント、か・・・何か道標でもあればいいんだが」 そう言いつつ周囲を見回すしゃむ。程なく、壁に刻まれた何かが目に留まる。 「・・・あったな、道標。ほれ、壁に矢印が引いてある」 「あ、ほんとですの。この方向に進んでみるですの」 矢印を頼りに、縦横に広がる巨大な空間の中を突き進む。途中で鉄製の扉を見かけたが気にはしなかった。 しばらく進むと、奇妙な音が耳に飛び込んできた。聞き覚えはあるが聞きたくは無い音。キャタピラ音。 しゃむは、すぐに気付いた。ダークの言っていた「看守」とは、恐らく大将を指したものでは無かったんだろうと、すぐに悟った。とんでもなく厄介な相手が、すぐ近くに居る。 「現れたか、完全体・・・」 奴は最も重要な場所に、存在する。此処が、この先が、最も重要な場所なんだろう。 地上で遭遇した2体よりも優れた移動速度を持つ事は、キャタピラ音ですぐに把握できた。そしてそれは、あの2体を遥かに超える速度で2匹へ近づいてくる。 「まずいな・・・身を隠す場所なんてないぞ・・・」 周囲を見回すと、先程通過した壁際に打ち付けられた鉄製の扉の横に小さな穴を見つけた。猫1匹がかろうじて通れそうな穴が。 とにかくその向こうに身を隠してやり過ごそう、と考えている内に奴は姿を現した。 「おいおい・・・鎌なんて聞いてねえぞ・・・?」 白いボディの機械は、両手と思わしき部分に鋭利な鎌を搭載している。 「ダークの奴・・・こんな相手をどうにかして撒けってのかよ!かのん、そこの穴に逃げるぞ・・・っておい」 「言われなくても、もう入ってるですの。ここから部屋の中に入れるですの!」 あれこれ騒いでる内に機械の赤い単眼はしゃむの姿を捉えていた。捉えるや否や、急加速をつけて迫り来る。 慌てて逃げ込んだ2匹を待ち構えていたのは、奇妙な色の液体に漬けられた瓶詰めの元人間だった。 「・・・!!?」 「・・・な、何ですの・・・これ・・・!」 あまりにも衝撃的な光景を見せつけられ、言葉を失う2匹。 「これも・・・これも、生体実験の成れの果てだって言うのか・・・?館長は、一体何を企んでるんだ・・・」 この部屋は、ダークが松井に連れられた死体安置所だが2匹がその事を知る由も無い。 気味が悪い。しかし外では「完全体」が鎌を振り回している。一見頑強に見える扉が斬り裂かれるのは、どうやら時間の問題のようだ。金属が金属を引っ掻く、嫌な音が徐々に大きくなっていく。 「ど、どうするですの・・・?このままじゃ斬られるですの・・・」 「・・・・・一か八か、扉が破られた瞬間に走る抜けるしかないな」 無謀だとは分かっている。だが、最早他にどうする事も出来ない。剛脚の過度発動で足の動きが鈍くなっているが、それでも何とかすり抜けるしかない。覚悟を、決めるか。 扉が大きな音を立て、崩れ落ちようとしたその時。 部屋の外で、爆音が響いた。 [にゃんこぱらだいす2]カテゴリの最新記事│<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||