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2005年06月10日
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テーマ:ニュース(99427)
カテゴリ:歴史と教育

和


 以下の和訳(by和空@和の空間)は、マスコミの歪曲報道がむやみに広がらないように急いで翻訳したものであり、著作者(入試問題作成者)の了解をまだ得ていません。したがって、転載するのはご遠慮ください。(このページにリンクするか、原文をみて必要な部分を自分で訳してください。私と同じ文になっても構いません。) なお、著作者の了解がとれなかった場合は、この和訳は削除される可能性があります。

青山学院高等部 2005年度 入学試験問題 英語


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青山学院高等部 入試問題の和訳。(マスコミで問題になっている設問のみ)

IV.次の英文を読んで、それぞれの質問に対する答えてとして最も適切なものを選び、記号で答えなさい。

 1945年8月に終わった第二次世界大戦からほとんど60年がたった。さて、もちろんあなたは、 (1)ある人々にとってはある意味でこの戦争がまだ終わっていないと言うことができる。だから、まだ“たった”60年でしかないとも言い得る。いずれにせよ私達はこの時代について考えなければならない。私達はこの重要な経験を忘れてはならない。日本は、原爆を経験した唯一の国である。私達は、日本人はすべて、戦後生まれの人々でさえ、同じ過ちを再び繰り返さないように世界に伝えていく責任がある。しかし、思い出しほしい、60年もたったのだ。年ごとに、私達はあの戦争を経験した人々を亡くしている。そして、まさにまもなく、おそらくは20年もたたないうちに、私達はこの戦争についてのどんな実体験のファーストハンドメッセージも聞くことができなくなるだろう。それからは、どんな方法で私達は私達の経験、メッセージ、そして願いを次の世代に伝えることができるだろうか。

 去年の夏、私は忘れられないテレビ番組をみた。実際、それはショッキングだった。それは第二次大戦の終わりを思い出させる特別番組だった。それは、記者の戦争体験から来ており、また多くの老兵士のコメントだった。その兵士たちのほとんどは80歳代後半で、歩行杖なしには自分のふるえる身体を支えることもできなかった。この番組は兵士のどんな死体も隠さなかった。私はそのような場面を見る用意ができていなかったし、正視にたえなかったので、私はほかの番組にチャンネルをかえた。私は、そういう写真が役に立つことはありえないと分かった。他方で、多くの人々が私と同じように感じただろうと私は思った。しかし、私が驚いたことには、数日後、私は新聞記事に老婦人からの手紙を見つけた。その手紙で、彼女はその番組が印象的だったと言った。「写真を見せてくれてありがとうございます。私達はまもなく、あの戦争を言葉で描写することができなくなりますが、言葉なしでさえ何かを伝えることができます。私達は真実を示すことを恐れてはなりません。」この手紙を読んで、私は高校時代の経験を思い出し始めた。

 それは、沖縄に修学旅行に行ったときに起こった。滞在中、私のクラスは、戦争当時のままの古い防空壕を訪れる機会に恵まれた。誰もが自分の明かりをもっていて、老ガイドの後について洞穴のなかに入って行った。洞穴のなかは暗くて湿っていた。それはほとんど戦争時代から手つかずのままだった。それは、都会の子供たちの格好の遊び場だった。私達は誰かが滑ったり落ちたりしたときにお互いに笑い合った。私達は声の反響を楽しんだ。「こんなところでキャンプできたらおもしろくない?」と誰かが言った。そう、それはほんとうに素晴らしく聞こえた。それから老ガイドが言った。「いいですよ。明かりを消しましょう。」 最後の明かりが消えると、暗闇が現われた。それは( (3) 完全な;訳者補足)暗闇だった。だれも何も言わなかった。何も“言うことができなかった”という意味である。「(4)これが戦争なんだ。この洞窟のなかで私が唯一望んだことは、戦争を生き延びることだった。私はそれを再び経験したくはなかった。」 帰り道、だれも喋らなかったし、もちろん笑いもしなかった。私が外の光を見たときにどんなふうに感じたか、そして、私がとうとう洞窟から出てきたときにどんなに神に感謝したか、私はそれをまだ覚えている。私は、女の子の何人かが泣いているのを見たとき、私は驚かなかった。多くの言葉はなかったが、その経験が何を意味しているのか分かった。ただその瞬間にこそ、私はなぜその老ガイドがこの旅行のあいだじゅう多くを語らず、また私達の質問にも言葉少なにしか答えなかったのかを理解した。

 それから、私達はひめゆり記念公園に行った。私達は洞窟のことを忘れはじめていたけれど、まだ多くを語らなかった。なぜなら私達は、何かの体験談ストーリー、たぶんもっとショッキングでさえある体験談を聞かねばならないのだろうと思って、少し恐れて神経質になっていたからである。そう、ひめゆり部隊で生き延びた老婦人が私達に語った体験談は、ショッキングだったし、戦争のすごいイメージを私達に与えた。でも、ほんとうのことを言うと、私にとってそれは退屈だったし、彼女の体験談に飽きてしまった。彼女が話せば話すほど、私はあの洞窟の強い印象を失った。私は、彼女がその体験談を何度も何度もとても多くの機会に話しているし、それを語るのがとてもうまくなっているのだと分かった。彼女の体験談は、母親が赤ん坊に枕元で語るお話ストーリーのように、とてもくつろいだ感じ(easy※)に聞こえた。もちろん、私の友達の何人かはそれに感動したし、だから私は、彼女の体験談には何の意味もないなどとは言うべきでない。

 真実と経験を次の世代に伝えることは重要な仕事である。だが、どうやって? それをする最善の方法は何だろうか? もちろん言葉でもってするのが最も明確な方法である。言葉の力は強い。でも、問題なのは、私達がそれをどういうふうに理解するのか、なのである。もし聞き手が話し手の考えを理解せずに、いい話がただの言葉の羅列になるとしたら。もう一つの問題は、話し手の意見が強すぎると、違ったメッセージを与えてしまうかもしれない、ということである。去年の夏に中国で行なわれたサッカーのアジアカップを思い出してくれないか? 多くの中国人が日本チームにブーイングをした。おそらく彼らのほとんどが彼らの親から戦争の話を聞いていたし、日本人についての自分自身の考えを造り上げていた。もちろん私達は、彼らが彼らの親から受けとった情報が間違いであるというべきではないが、彼らの親は彼らにどう正確に言ったのだろうか? そして、どのように言ったのだろうか?

 私が書いたように、いつか私達は戦争についての実体験のメッセージを聞くことができなくなるだろうが、その代わりに何か別の方法がある。ときどきあなたは言葉なしに最善のメッセージを送ることができる。あなたが青山学院高等部の生徒になったときに、あなたは修学旅行で長崎を訪れるだろう。あなたは原子爆弾を経験した人々の体験談を聞く機会に恵まれるだろう。そのとき、あなたはどんなメッセージを受けとると思う?


   〔問題〕

1.以下のどれが下線(1)に当てはまらないか。
  A.原子爆弾のゆえに苦しんでいる人々
  B.イラクで戦っている人々
  C.沖縄の米軍基地の近くに住んでいる人々
  D.去年の夏にサッカーの試合で日本人にブーイングした人々

2.筆者は、去年の夏にテレビ番組を見たときに何を感じたか。
  A.彼は、いくつかの場面がショッキングすぎると思った。
  B.彼は、映像が古すぎて明瞭に見えないと感じた。
  C.彼は、多くの人々がそれを見ているとは確信できなかった。
  D.彼は、戦争について考えたくなかった。

3.空白( (3) )を満たすのに最善のものを選びなさい。
  A.nervous
  B.good
  C.total
  D.wet

4.以下のどれが下線(4)を描写しているか。
  A.これが、どのように私が戦争を生き延びようと戦ったかだ。
  B.これは、あなたが戦争中に経験しなければならない何事かだ。
  C.平和な世界を作るために一緒に戦おう。
  D.この経験を使おう。

5.なぜその老ガイドは、生徒たちと一緒にいるときに多くを語らなかったのか。
  A.彼は疲れていて、たぶんその旅のガイドをするには歳をとりすぎていた。
  B.彼は言葉少ない人だった。
  C.彼は声を反響させる学生たちといっしょにいて不幸だった。
  D.彼は、学生たちにあまりにも多くのイメージを与えたくはなかった。

6.防空壕を訪れた後の筆者の感情を示していないものを選びなさい。
  A.「私がこんなに明瞭に戦争を想像することができるだろうとは決して思わなかった。」
  B.「防空壕の中に入っていくなんて、なんて面白いんだろう!」
  C.「言葉なしでさえ何事かを伝えることができる。」
  D.「多くの人々に同じような経験をしてほしい。」

7.なぜ筆者はひめゆり記念公園で語られた話が好きではなかったのか。
  A.彼はすでに話の全体を知っていたから。
  B.彼はそれがウソだと知っていたから。
  C.彼は老婦人が彼を子供のように扱っていると思ったから。
  D.彼は彼女の話し方が好きではなかったから。

8.その老婦人の話を聞いた後に筆者はおそらく何を感じたか。
  A.言葉は最も力のあるものだ。
  B.言葉は決して役には立たない。
  C.言葉はあまりにも弱すぎる。
  D.言葉は時には必要ではない。

9.去年の夏のサッカー競技場での出来事についての筆者の意見は何か。
  A.中国人は歴史を捏造しようとしている。
  B.日本人は過去について中国人に謝罪すべきだ。
  C.私達は両者の側から歴史について考えなければならない。
  D.私達もまた中国人にブーイングすべきだ。

10.筆者は、あなたがこの学校に入った後に修学旅行で何をしてほしいか。
  A.防空壕を見つけるために注意深く町中を歩く。
  B.長崎より沖縄に行くよう行き先の変更を学校に頼む。
  C.あなたが聞くであろう話について考え、あなた自身の意味を見つける。
  D.修学旅行の後に戦争を止める何らかの種類の行動を起こす。

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訳者の補足

※ここでのeasyは、おそらく“Take it easy”のように「くつろいだ感じ」を意味しているのであって、「安易な」を意味しているのではないだろう。





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〔おすすめブログ記事〕
マスコミはナチスと同じだ(和の空間 2005年6月11日)
↑この入試問題に関するマスコミ批判の記事です。






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最終更新日  2005年06月14日 02時15分00秒
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