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2006年07月12日
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和



これから展開する話は、天皇は中央アジアからやって来たとする私のファンタジーである。



 今回は、天宇受売あめのうずめのギルガメッシュな話である。こらこら、そこでニヤけた貴殿!(^_^) 私はあのテレビ番組はたまに見たくらいだからね、そこんとこ間違えないよーに・・・。(^▽^) ヾ(_ _;

 天宇受売命あめのうずめのみこと(『古事記』)または天鈿女あまのうずめ(『日本書紀』)は、天照大神が天の岩戸にお隠れになったときに神々の前でストリップを演じた女神である。『古事記』(小学館 p.65)にはその様子を、「天宇受売命……神懸し為して、胸乳を掛き出だし、裳の緒をホトにし垂れき。」と表現している。オッパイ出してパンツを押しさげた状態と考えればよい。

 さて、邇々藝命が天降らんとする時、猿田毘古大神(猿田彦神)が天の八衢あめのやちまたにいて、上は高天原を照らし、下は葦原中国を照らしていた。そこで天照大神と高木神は、なぜ猿田毘古大神がそこにいるのかを天宇受売に調べさせた。

 どうもこのアメノウズメはすぐに脱ぐ傾向がある(?)らしく、猿田彦の前でもさっそく脱いでみせる。「天鈿女乃ち其の胸乳を露にし、裳帯を臍の下に抑れて、キャクあざわらひて向かひ立つ」(『日本書紀1』小学館 p.131)とある。咲は、喜んで笑う、または嘲り笑うの意味。キャク(キャク)は大いに笑って口の中が見える意味だという。若い踊り子さんを考えると、私としてはやはり嘲るというよりもキャッキャッと楽しげに大笑いしている様子を想像してしまう。色仕掛けで猿田彦を籠絡しようとしていたのではあるまいか。

 『古事記』(小学館 p.115)によると天宇受売は“面勝おもかつ”神だといい、「面と向かって相手に睨み勝つ神」の意味だと解説されて、また『日本書紀』(小学館 p.131)では“目の人に勝ちたる者”といい、「目で相手を威圧する者」の意味だと解説されている。私はこの解説には反対である。むしろ、自分のペースに巻き込んで相手に譲歩させる能力を意味するのではないかと考えている。

 目は、たとえば“冷たい目”とか“裏目”とかのように、象徴的な意味で物事や状況を規定する力を意味するし、面は、たとえば“顔がきく”という場合のように、他者では操作困難な状況を、その人なら自分の都合のいいように操作できる力を意味する。腕力ではなく状況規定力で相手に勝つのが、面勝つとか目勝つとかいう意味ではないかと思う。とくに神懸かりなどすると、古代人ならば皆巫女さんの言うことを聞いてしまうわけである。今でも「巫女さん萌え~(*^_^*)」で言うこときくか? ヾ(_ _;

 それがとくに性的なニュアンスを帯びてくる場合には、いわば女神様の魅力によって男を奴隷にしてしまうというニュアンスなのではないかと思う。『日本書紀』(小学館 p.131)では、胸乳を露にした天鈿女に猿田彦が最初に「なんでそんなことするの?」と問うと、「あんたこそ、こんな所に突っ立っててなんなのよお」と言い返している。(←だいぶ意訳?) 猿田彦に問いただすようもともと天照大神と高木神から命じられていたのではあるが、こちらの質問ペースに乗せて物事の主導権を握ってしまう力が天鈿女にはあったのだろう。天鈿女はとお色気作戦のみならずあの手この手で猿田彦の情報を集めていたわけである。


 で、お色気戦術で相手を取り込んでしまうというのは世界共通のものなのかもしれないが、やはり世界最古のお色気戦術が“ギルガメッシュ!”(笑)に出てくる。森の野人エンキドゥを聖娼シャムハトがウルクの町に連れてくる場面である。

 『ギルガメシュ叙事詩』第一の書板より(月本昭男 訳 岩波書店 pp.14-15)
シャムハトがその胸元をゆるめ、奥処を開くと、彼(エンキドゥ)は彼女の秘処を捕らえた。
彼女はためらわず、彼の息を捕らえた。
彼女がその着物を脱ぎ広げると、彼は彼女の上に横たわった。
彼女はかの未聞の男に女の業を行った。
彼の愛の行為が彼女に降り注がれた。
六日、七晩、エンキドゥは高ぶったまま、シャムハトと交わった。
彼は性の横溢に満ち足りた後、
その顔を彼の獣たちに向けた。
かも鹿たちは彼を見ると、逃げまどい、
荒野の獣たちは彼から遠ざかった。
エンキドゥは身をすすぎ、その身は清くなった。
その獣たちが去ってしまうと、彼の膝はきかなくなった。
エンキ[ドゥ]は力弱くなり、彼の走りは以前のようでなくなった。
しかし、彼は高く[立ち]、知恵も広くなった。
彼はたち戻って[……]…、聖娼のもとに座り、
聖娼の顔をまじまじと眺めた。
彼は聖娼が言うことにじっと聞き入った。
[聖娼は]エンキドゥに語る。
「エンキドゥよ、いまや、あなたは賢[くて神のようになった。
なぜ、動物たちと一緒になって荒野をさまようのです。
さあ、囲いの町ウルクにあなたをお連れしましょう。
清い神殿、アヌとイシュタルの住まいへと。……」


 日本神話とは文脈もだいぶ違うので関連性を云々するのは無駄だと思うが、野生と文化を結びつけるのが女のエロスという構図は似ているかもしれない。


 猿田彦がお色気戦術に弱いというのは、『古事記』(小学館 p.119)にも象徴的な表現であらわれているのではないかと思う。それは、猿田毘古大神が阿耶訶あざかにいた時に、ひらぶ貝にその手を食い挟まれて海水に沈み溺れたという話である。ひらぶ貝は女陰を暗示しており、これはセックスに溺れることを象徴しているのだろうと思われる。

 そのすぐ後には、こんな話も出てくる。

天宇受売命が猿田毘古神を送って、また日向に帰り着いて、ただちにすべての大きな魚・小さな魚を追い集め、尋ねて、「お前たちは、天つ神である御子にお仕え申し上げるか」と言った時に、すべての魚は皆、「お仕えします」と申したなかで、海鼠なまこは申さなかった。そこで、天宇受売命は海鼠に向って、「この口はまあ、返事をしない口だこと」と言って、紐つきの懐剣でその口を裂いた。それで、今でも海鼠の口は裂けているのである。

 《ナマコ》が女陰を象徴するかどうか定かでないが、おそらく性的なニュアンスがあると思われる。エロスというのもおぞましい内臓的な感じだが、性的なものはこんな感覚とも密接に関連している。原初的なエロスを秩序ある天に結びつけるのが天宇受売の象徴的役割なのではないかと思われる。


 今回は天皇の中央アジア起源説とは関係ないが、猿田彦と天宇受売の名前も中央アジアの地名の中に隠されているようにも思えるので、次回にそれを見ていこう。





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最終更新日  2006年08月27日 23時48分31秒
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