メンバー紹介【2】静かなる脅威彼らは、戦闘魔術師。そう呼ぶべきだと私は思っている。 ひとりは、物静かな印象がある。 ディバインのまま、ほぼ無言で技を繰り出すan_ear(敬称略)。 最初に会ったとき、私は金鎧、彼は深紅の鎧だったが既に強力だった。 使えないとの声も高いプロテクタースタッフを手にし、強大な魔法を 惜しげもなく敵に浴びせる姿は、正直、同業ながら恐ろしかった。 余計な言動がほぼない、というのは、戦いにも通じることとなる。 的確に周囲の状況を見極め、単体か範囲かを切り分け、素早い詠唱で 敵を葬ることがたやすくなるわけだ。 消費も激しいだろうが、彼の口から『マナポットが切れた』と聞いた ことがないのも、恐るべきことである。 夜道ならぬコエリス第四世界で、会いたくない存在といえよう。 そうか、ピースモードで……あ、いや、なんでもない。 尚、彼がそこを往来するかどうかは怖くて聞いていない。 今ひとりは、和やかな空気をまとっている。 もうすぐディバインに手がかかる、もーもー(同じく敬称略)。 彼は私と同じで盾を装備しているが、やはり魔法は強力だ。 にも関わらず、口調は穏やか、ジョークも飛ばすし、功を焦らない。 何度か組んでもらったが、実に見事に自分の調子を作り上げている。 何故か彼は使役するプル=ラヴァスには『息子』という名をつけた。 ある時、私たちが気づくよりも早く、クローカーに息子は接触し、 氷の魔法を放って動きを止めた。 気遣いまでその主に似るものか。感心した私は、彼にこう言った。 「息子さん、早いですね」 雷を落とし終えた後、何故か彼はこう答えた。 「……ひどい」 どうやら、主としては素早さでも負けたくなかったようである。 このように、彼もまた……そこの人、何を笑っているのだろうか。 私は、内心は彼が負けず嫌いな面もあると言いたかったのだが。 ともあれ、私は彼らには及ばないながら、どうにかそこに近い位置を 目指すものである。 何だか生暖かい視線と笑顔が見えるようだし、二人の先輩が雷を呼ぶ 準備を始めているようなので、テレポートで退散させていただこう。 ジャンル別一覧
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