テーマ:映画館で観た映画(8344)
カテゴリ:映画
それでも、人を想う。 毛沢東率いる中国共産党主導による文革の嵐が吹き荒れる前。 1960年、中国西部のゴビ砂漠。 一本の樹も見えない荒野の中に右派の収容所がある。 そこで強制労働に明け暮れる男たちは、ろくに食料も与えられず感情すら失いかけていた。 彼らは反革命思想の持ち主だとして、労働によって思想を改造する「労働改造」を命じられていたのだ。 風が吹き荒れ、砂が舞い散る荒野で、食事はわずかしか与えられない環境の中、 二人の男が“8番壕”に配置される。 文化大革命前の中国で行われた反体制狩り“反右派闘争”。 1956年、中国共産党の毛沢東は、党に対する批判を受け入れる「百花斉放百家争鳴」運動を推進した。 これにより国民からさまざまな意見がうまれるが、毛沢東は翌年に方針を転換。 党を批判した人々を反体制者として容赦なく粛清していった。 60年、中国西部ゴビ砂漠の収容所に、上海からひとりの女性がやってくる。 捕らえられた夫に会いたいとひたすら懇願する彼女の声が、男たちの心に変化をもたらしていく。 中国、1960年。 文革前の隠された悲劇。 歴史に飲み込まれた名もなき民の姿に、人間の尊厳を見いだす慟哭と希望の詩。 中国共産党の反体制派に対する粛清がここまでひどいとは思わなかった。 よかれと思って、国に対して、党に対しての発言は、ゴビ砂漠送りとなったのだ。 そこには、掘立小屋もなく、自分たちで掘った穴で暮らす生活。 布団も砂まみれ。 昼間は、きつい労働。 泥まみれの満足に食べ物もない。 ネズミをとってたべたり、草の実を食べたり、あるものは死人の肉まで食べる。 食糧を得ることができないものや弱い者は次々に死んでいく人々。 当時の指導者たちは、なんの非難もされないまま、現在にいたっているということを聞くと、荒野で墓もなく死んだ人も浮かばれまい。 中国もやっと、こんな昔のあやまちを映画という形で公開するようになったのかと思いきや、 香港、フランス、ベルギーの合作。 観客は、60歳以上らしき人ばかり。 2回目の客も同じような年齢の人ばかりだった。 ・・・・・・・・・・・・・ ◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。 ★2011年12月25日*松迎え /「大きな森の小さな家」のクリスマスプレゼント * ・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.12.26 14:11:52
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