テーマ:映画館で観た映画(8349)
カテゴリ:映画
たとえ貧しくてもやさしい心さえあれば たとえ貧しくても思いやる心さえあれば 世界はあたたかい。 港町マルセイユの埠頭。 主人公ミシェルが労働組合の委員長をしている会社も人員削減を余儀なくされ、労使間の協議で20名の退職者をくじで選ぶことになった。 ミシェルが次々と名前を呼び上げていく中、彼の名前が呼ばれる。 委員長の権限でリストラの対象から外せたにもかかわらず、彼は自分の名前もクジに入れていたのだ。 ミシェルは妻マリ=クレールに、自分がリストラにあったことを告げる。 妻は戸惑いながらも、気骨あふれる夫を誇りに思っていた。 ふたりの結婚30周年を祝うパーティーが行われ、リストラされた社員も含めた多くの仲間が招待された。 孫たちの合唱「キリマンジャロの雪」と共に夫婦の長年の夢だった、アフリカ・キリマンジャロへの旅が家族から贈られた。 しかし、このサプライズプレゼントは思わぬ事態を呼んでしまう…。 労働組合の委員長をしているミシェルは、人のために闘ってきた。 子供たちと遊ぶ間もなく闘ってきた。 そんな闘いの結果、彼は小さいながら家と車を持つ。 もちろん、妻、マリ=クレールも共働きとはいえ、彼の時代は、時代がよかったのだ。 しかし、今の若者は違う。 闘っても、賃金は上がらず、それどころか、リストラまで。 それは日本でも同じだ。 私たちの若い頃は、右肩上がりで、私の家も小さい家や車がある。 しかし、今の日本の若い人たちは、正社員は少なく、働けど働けど、ワーキングプアといわれる。 世界的な傾向なのだ。 リストラを受け入れなければならないと決断した時、 ミシェルは、労働組合委員長という立場を利用して、自分は、対象外にすることも出来た。 彼は公平にやったつもりだった。 りっぱな心がけだと思う。 しかし、同じようにリストラにあった若者は言う。 同じようにリストラをすることが、本当に公平なのか? まず、金持ちからやる方がいい。 また、リストラをして、20人をクビにするよりも、仕事を分け合い、皆が職場にいることが出来るようにできたのではないか。 今で言うところの、ワーキング・シェアだ。 主人公夫婦を見ていると、■家族の庭■を思い出す。 「家族の庭」の初老の夫婦も、友達を大事にし、家庭を大事にしつつましやかに生きている。 彼らを慕って、友達が集まって来る。 「キリマンジャロの雪」の夫婦も、家庭を大事にするけれど、それだけではなく、他人の事もちゃんと考えられる夫婦だ。 そんな夫婦だからこそ、幸せになれるのだろう。 「キリマンジャロの雪」といえば、ヘミングウェイの小説で有名なので、なにか関係があるのかと思っていたら無関係。 ■おまけ■ 映画の中で、マリ=クレールがカフェオレ・ボールでカフェオレを飲んでいた。 カフェオレ・ボールを使うのは朝ごはんの時だとか。 マリ=クレールは、仕事で一人暮らしの老人の世話をしているのだが、その家には、■古い木のミシン■があった。 ・・・・・・・・・・・・・ ◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。 ★2012年7月15日*子どもの夏服今昔/ 食い初め(くいぞめ)* ・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.07.15 22:33:57
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