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ぱんス

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2004.09.05
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カテゴリ:■えいがとご本

誰も知らない
『誰も知らない』
<英題:Nobody knows,2004年.日本,141min,col>
http://www.daremoshiranai.com/


監督・脚本・編集:是枝裕和
 →監督HPhttp://www.kore-eda.com/
撮影:山崎裕
録音:弦巻裕
美術:磯見俊裕・三ツ松けいこ
広告美術:葛西薫
スチール:川内倫子
音楽:ゴンチチ・タテタカコ『宝石』
出演:柳樂優弥・韓英恵・北浦愛・木村飛影・清水萌々子・YOU


本編のかんそう。
Yahoo!で予告編をみたとき、それだけで、泣けるなあやばいなあ、とおもったのですが、
本編をみるとそんなに泣くことなかったです。ほっ。

現実のできごとから脚本を組み立てるのは、是枝さくひんの王道だとは思いますが、
このえいがは実際の事件の流れを下敷きにしつつ、
環境や心情等は想像で描いてあります。
(実際の事件は割と悲惨です。詳細はこちらへ。)


そしてたいへん意外なことなのですが、
見終わったあとの気分に一番近いえいがは、『モーヴァン』というえいがでした。
ぱんはこの『モーヴァン』という作品がだいすきなのですが、
渇いたサヴァイヴ感の空気が共通しているというか。。。
かなり、ものすごく意外。
モーヴァン

たぶん、この2つのえいがの主人公は、誰かに同情してもらいたかったのじゃなくて、
たんじゅんに、今を精一杯生きてただけだからだとおもう。
本能ともよべるものに従って。
モーヴァンが緩やかに開けていくほうに向かっていったのに対し、
この兄弟は緩やかに枯れていくほうに向かっていったという、
ベクトルの差みたいなものはあったと思うけど。 
それを見て、なにを思うかはもちろん見てる人の自由だとおもう。
そんなかんじで、イメージの許容範囲はひろい作品だと思います。


また極めて個人的な感想になりますが、
このえいが、見る人によっていろいろな形の『赦し』が感じれるとおもった。
子供をうまくそだてられなかった親・そだててもらえなかった子供・それを助けられなかった友人や第3者の立場だった人etc…
それはきっと、是枝監督の人物描写や環境設定などから来ているのだと考えられる。
つまり彼は、具体的な『悪・もしくは悪人』を設定していないのである。

登場する人物は、身勝手ながらもその登場人物なりに理由をもっているなどて、
一方的に『悪人』と決めつけられないように、同情・共感の余地を残しているのである。
これが作品の幅を押し広げているのと同時に、
いろいろな人のエクスキューズを受け入れる要素を作り出しているのだと思う。
(そういえば前作『DISTANCE』の主人公達も、微妙な立場の人だった。)
そういった淡々とした『赦し』を描ききったという意味では、もの凄く良い映画だったと思う。

監督自身も「最初は『怒り』から映画を取ろうと思ったが、だんだんと違ったものに変化した~」みたいなことを、どこかでおっしゃっていたかと思います。
あやふやなんですけども。
この状況をみつめる是枝監督の視線は、非常に優しいとかんじた。
そして、それがどこから発生しているのかしりたいと思った。
マイケル・ムーア監督のように、どこか明確な原点があるような気がするのですが…。
 →おまけ:是枝監督からムーア監督へのメッセージ



きづいたこと:
・えいがサービスデーのゴゴイチの回に行ったら、30分前で満席。
 すげーーー。びっくり。300席くらいあったのに。
 わりと高校生が多かったのが印象的。
・パンフレットは一見のかちあり。






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Last updated  2004.09.09 23:26:52
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