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2004.10.02 イチロー

昨日の夜は職場の飲み会で、多少の酒が入っていたにも関わらず朝8時に目が覚めた。

かすかな頭痛を覚えたが、二日酔いとは思わないでおく事にした。

私はベランダ脇の椅子に座り、トーレ監督の地区優勝のコメントを読みながら、休日の空気に浸っていた。

洗濯物を干し、猫を抱き、書き物をしていたら
妹が起き出し、パンとスクランブルエッグで朝食を済ませた。

そろそろイチローの打席の時間かと思った私は
TVのチャンネルを回し、王様のブランチで、ちょうど中継に入るところに合わせた。

地区最下位をダントツのチームの最終3連戦にも関わらず、スタンドは満員。
それどころか、イチローが打席に向かうかどうかというところから
すでにスタンドのお客さんは総立ちで、イチローがこれから向かう無人の打席に拍手を送っていた。

TV画面が記録保持者シスラーの家族という老女の姿を映し、私はそれが奥さんかと思ったら、娘さんだという。現在80歳。側にはお孫さんもひ孫さんもいたらしいが、それくらいの記録なのだと、歴史を感じた。


そして、イチローの打席。
甘く見える球を何球かファールした後、レフト方向に流し打ち。
内野安打かと期待した打球は、サード手前で高く跳ね、ショートのグラブから遥か遠い所で、レフトへと飛んでいった。

それがイチローの257安打達成の瞬間だった。


ジワッ、と何かがきた。


既に総立ちだったスタンドのお客さんの満場の拍手はいつまでも鳴り止まず、イチローも何度もヘルメットを取って返礼していた。

いつもと変わらぬ表情には見えたが、やはり何がしかの達成感というか、

辿りついた、

と、ほっと一息ついた様に見えた。


不覚にも、
涙がこぼれてきていた。
全くそんなつもりは無かったので、正直驚いた。


鳴り止まぬ拍手の中、まだゲームは始まったばかりなのに
画面がスタジオに切り替っても
私の涙はほんの少しの間
止まらなかった。


私は普段泣かない。
お涙ちょうだい系のドラマも見ないし
24時間系の番組ははっきりと嫌っている。


でも、なんだろう。
なぜか、泣けた。
というか、涙が出てきてて
妹がそばにいて少し恥ずかしい気はしたけど
涙を流すのに、流れるのに、
これほどふさわしい時は無いようにも思えた。

泣けた理由は、
きっと昨日の日記に書いた事そのままだと思う。

ただ、自分に出来る事を積み重ねる事。
それがこんなに感動できる事だとは、自分でもこの時まで
わからなかった。


そしてこれを書いていた時
妹が部屋に駆け込んできて、あっさりと記録を塗り替えた事を伝えてくれた。

TVを点けてチャンネルを回す内にも妹が教えてくれた。
まだ試合中なのにベンチの選手がみんな出てきてイチローを祝福していたと。

6chでは既に歓喜の輪の中にいたイチローの姿があった。
ヘルメットを取り、チームメイト達と抱き合いながら、この大記録の達成の感動を分かち合っていた。

またジワッときたかと思うと
涙がこぼれてきて頬を伝った。
NHKに変えて、その2本目のヒットの瞬間とその後ベンチからチームメイト達が飛び出してくる様を見て、更に泣けた。
イチローもめったに見せない笑みをこぼし、目がうるんでいるように見えた。


なんでだろう、
ほんとに泣けた。
ただ涙が出るだけでなく、訳のわからぬ嗚咽まで漏れた。



たぶん、感激したのだと思う。








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