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テーマ:たわごと(26716)
カテゴリ:日記のようなもの
前回分の日記で、時給1000円で、月22日勤務を12ヶ月と計算して、年収
が200万円ちょっとという計算してたんですが、実際のデータはもっと 厳しかったようです。 『1993年~2003年までの10年間で、15~34歳の正社員(男性)の平均年収は 409万7000円から394万7000円へ3.7%減少した。これに対して、フリーター の一部である、15~34歳のパート・アルバイト(男性)の平均年収は、122万 1000円から102万7000円へと実に15.9%も減少している(厚生労働省「資金 構造基本統計調査」から試算)。』 (週間エコノミスト2005/5/31号、p.19) 仮に年の手取りが100万円の1人暮らしの若者がいたとして、家賃6万、食 費・交際費(携帯代1万含む)で4万としたら、あらもう足が出ますね・・・。 とてもじゃないけど都市部で月10万円以下の収入での1人暮らしは無理 でしょう。そうなった場合、合理的な結論として、だから親と同居とい うことになります。 足りない部分は実質的に親負担です。この点に留意しておいて下さい。 さて、時給1000円程度で、年200万円くらい稼いだとしても、100万円の 2倍ですが、一応の自立は出来るものの、ほとんど貯蓄を残す事は不可能 か、出来ても微々たる積み重ねという事になります。 家賃7万、食費3万と大雑把な経費を積み重ねるだけで、12×10で120万で すから、200-120=80万円からさらに水道電気代や税金、医療費、交遊費 その他をざくざく引いていって、例えば年に50万貯められたとしても、 10年間で500万円にしかならないのです。20年間で1000万円です。 30歳で500万、40歳で1000万が何を意味するのか? (上記の算出方法からすると、かなり生活切り詰めていってようやっと 貯まる感じだろうから、実際にこの程度の年収でこのペースで貯蓄できる 人はほとんどいない可能性の方が高いかも知れません) 30歳で500万(以下)の貯蓄で、結婚や出産(子供を持つ)事やその後の生活 費にまで不安を抱かない人はいないでしょう。と、言うよりは、実質親か らの援助が無い場合には、大半が諦めていてもおかしくありません。 40歳で1000万(以下)の貯蓄で、家を買うという冒険に出られるでしょうか? (時給が1000円のままと仮定し、今後も昇給が望めない展望の中で。) しかも、結婚したり子供を持ったりしていれば、当然ながら貯蓄出来る額 は減ります。それも大幅に。 そんな状況にある人達が、老後の蓄えを考える余地が有るでしょうか? 結婚や子供を持つ事を優先するなら、反比例して老後の不安を抱える事に なります。もし老後の不安の方が優先されるなら、それだけ結婚も子供を 持つ事も(家を買う事も)、当然優先順位が落ちていきます。 そして、年齢を経るごとに、結婚も子供を持つ事も転職(再就職)も難しく なっていくと一般的に考えて良いでしょう。(同時に、一定年齢を超えると 長期ローンを断られるようになってきます。ローンを組んだ時点から稼げ るお金を逆算されてしまうからです。) 200万の年収を持つ男女が結婚して、子供を持った後母親がパートに出て 稼ぐとしても、ぎりぎり1人程度を養える程度で、教育にかけるお金も当 然ながら限定されていくことになります。老後の蓄えにしても、自分達の 分だけでも切り詰めて20-30年持つかどうかという程度でしょう。若い時 と同じバイト(と時給)で働き続けられると考えるのも楽観的過ぎます。 もう一つ重大な点があります。 現在、年収100~200万の若者達の生活を補填している両親達は、当然なが ら今後死にます。そして年収が100~200万円同士でくっついて何とか子供 を持った若者達の子供が適齢期になった時、彼らの労働・賃金環境が大幅 に改善されていない限り、子供を持ったり養う事は、彼らの両親が若かっ た時の2倍以上厳しくなっているでしょう。 何故なら、彼らの(正社員だった)両親と違って、年収100~200万円の両親 には、子供の子供を養う為の余力など無いからです。 端的に言うと、階級社会の復活というか、明確化でしょうかね。それに 伴って、当然ながら人口減少が加速されていきます。(これはだからデフ レが解消されたら全て良くなるという単純な問題でも有りません。景気が 回復して賃金水準が相当程度上がるのが相当長期間続かないと無理でしょ う。ちなみにバブル期でさえ、出生率は低下し続けていました。) 最近見たあるデータ(ソース紛失して探し中です。><)では、貯蓄が1000 万以下、3000万以下、5000万以下、5000万以上という社会構造に分けると 見事に3000万以下くらいに大衆が納まります。(うろ覚えで6割程度だった かな。5000万以下で2-3割程度、5000万以上は人口の1~10%以下だったか 様な・・・。ソース掘り起こしたら追記します) 年収でいうと、100万以下、200万以下で、ほぼフリーターやパートが カバーされて人口の2-3割がこの中に入り、350万以下が上級アルバイトや 派遣・契約社員の大半。500万以下で、今後の正社員の5割以上が収まる可 能性も今後有りますね。 こういった階級社会の底辺ほど今までは出生率が高かったのですが、逆で す。世の中の底辺ほど収入も貯蓄も低いレベルなのですが、出生率も大幅 に低下し続けています。世の中の半分以上を構成する底辺の出生率が落ち ているのだから、当然ながら全体としての人口は増えていかない事になり ます。 社会構造の上の方が、じゃあ頑張って(笑)子供をばんばんと作ればいいじゃ ないか?、と言う方もいるでしょうし、実践する(してる)方々もいらっしゃ るでしょうが、実際には彼らの間の方が底辺の方よりも出生率はおそらく 低くなっていると私は思います。(この部分に関してはデータが無いし見た 事も無いので推測です) その理由は、中国や韓国などの例を引きながら次回書いてみます。 (2005/5/30朝方著) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.05.30 03:33:08
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