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テーマ:ニュース(99126)
カテゴリ:日記のようなもの
派遣とかフリーターとかニートとか、非正規雇用や平均収入に絡んだ話で、
「今時の若い人たちは努力が足りない」 「今時の若い人たちは忍耐を知らない」 なんていう戯言をよく耳にします。 東洋経済の最新号(2009/1/10)の特集が 『未来に希望を描けない! 若者危機』 冒頭の紙上対談?の片方が大前研一なんですが、この人相変わらずだなーと。 世界は弱肉強食なんだから、その基準に自ら身をさらして甘えるなという持論。 まー、そんな意見に耳を傾けそうな経営者の方々とかに尋ねてみたいことがあります。 国内の新車販売台数がずっと低迷し続けているのは、企業全体の努力が足りないから? 車だけじゃないですよね。ずっと市場規模が縮み続けてるのは? 国内の地価(特に地方)の下落に歯止めがかからないのはなぜ? 人口が減り続けているのは? 住宅の販売件数とかビールとか個々の例を挙げればきりがありません。 現在の状況を造り出してしまったのは、若者たちではなく、間違い無く、大人たちです。 大阪のタクシー強盗とかが最近ニュースで流行ってますが、あんなのは序の口です。 今はまだ親に寄生できてる無所得や低所得の若年~中年の親が死亡する20-30年後までの間には、もっと凄惨な状況になっている可能性の方が、そうならない可能性よりも高いでしょう。 社会全体の3-4割が高齢者となり、若年層の規模は縮小し続け、さらに低所得化が進むのであれば、誰がどう考えたってこの国の将来なんて明るいわけ無いじゃないですか。 戦後の高度成長期やバブルに甘やかされて育った連中のどの口がほざいてるんだか。 まぁ文句言ってお金が入ってくる人の数は限られてるでしょうから、それぞれにみんな生きてると思います。自殺してる人もいますけどね。 この害債さんの記事で触れられている『原理主義的な資本主義体制』は、いわばアルコール度数100%のお酒のようなものです。適応できるのは、ほんの一握りしかいない。しかも切り捨てた貧困層から跳ね返ってくる社会的リスクは確実に顕在化します。 上記した東洋経済の特集の中で、中国に渡った若者たちが、支社や営業所などが閉鎖・撤退で解雇されるケースなども紹介されていました。これも彼らの努力が足りなかったせい? フランスや韓国の例なども紹介されていますが、生活水準を保てない程度の仕事しか見つからない、提供されていないのであれば、先行き暗いですね。月10万以下で生きてけって言われても、それは厳しいでしょ? 東洋経済の特集には、日本の20代の実像(1000人にアンケート)というのも載せられてて、平均収入は15万4500円でした。時給800円を8時間で6400円。月22日で約14万か。そのくらいかそれ以下の人が全体の半分以上を占めてて、全体平均すると15万ちょいくらいになるのかな。 それも若者たちのせいなんですかね?? そのアンケート結果には、預貯金・投資等が2万2200円で赤丸がついて注目されてましたが、計算してみましょうや。 仮に月2万を40年間貯め続けられたとして、24万×40年=960万にしかなりません。 途中で大病を患ったりすれば、当然到達は無理でしょうね。保険入ってない医療費は致命的ですから。 国民年金に入っておらず、当然厚生年金なんてものもなく、退職金なんてものもありませんから、利息等で仮に10-20%の上積みが有っても、それで老後の不安が無くなるわけ無いじゃないですか? 若い時と同じ様に同程度の収入で働き続けられると期待するのも楽観過ぎます。 つまりわずか1000万程度で老後を考えろと言われても、金が尽きたら死ぬしかないというのが現実に唯一残された選択肢になりませんか? そしたら当然、結婚なんてできるわけないし、子供も持てるわけないし、車買ってるような余裕も無いし、家なんて買えるわけありませんよね? そういう現実や計算をしたことのない連中に、今の若い人たちをとやかく言う資格は無いと私は思います。 特に政治家の犯してきた罪は非常に重い。 このツケを、今後の日本国民は背負っていくことになるのでしょう。 そして海外に逃げられるのは資産家や特殊な才能を持つほんの一握りの人たちだけ。 だから結局、この日本をどうにかしていくしかないんですけどね・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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