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メキシカン・アメリカンな暮らし

メキシカン・アメリカンな暮らし

お姑ごんに宗教を勧められた私

お姑ごんに宗教を勧められた私


お姑ごんの生き甲斐は、二人の息子達と宗教であり、
これはお姑ごん自身も常日頃言っている。
その所為か、お姑ごんが話をする時には
息子達の事、宗教の話が主な話題になったりするのだが、
そんなお姑ごんに、結婚してから恐らく3年位は
宗教の勧誘を受けていたように覚えている。


『教会で結婚しないと、
貴方達の結婚は神に認められていない事になって、
本当に結婚している事にならないのよ。』だとか、
『教会で結婚するには、
カトリック教に入信しなきゃ駄目よ。』とか、
挙句の果てには、
『貴方がカトリック教信者にならなければ、
貴方の子どもは混乱するわよ。』やら、
『私の息子を本当に愛しているのなら、
カトリック教に入信しているはずよ。』などと
訳の分からない事まで持ち出してくるようになったのである。


宗教にこれといって興味のない私は、
お姑ごんの誘いをことごとく断り続けていたのだが、
宗教自体を否定しているとか、そういうことではない。
宗教のお陰で心救われている人や、
心豊かに暮らせる人が居るのも事実だし、
そういうのを見ていると、
宗教の偉大な面を感じさせられる事さえある。
ただ、私の場合は、「単に関心がない」、、、それだけの事なのだ。


『宗教に触れた事だってないんじゃないの?』と言ったお姑ごんにも
話した事なのだが、
私は小学生の頃からピアノを習っていた事もあり、
偶々ピアノの先生が教会に属していた事もあって、
小さい頃から教会に通う事が多かった。
ピアノを弾く前には神にお祈りを捧げたり、
聖書を読んだりという事をしていたし、
中学にあがっても、
教会主催の英会話クラスに通った縁で
日曜学校にも足を運んでいた。

直接的な関連はないと言えども、
何かとキリスト教に触れる機会は多かったのである。
まあ、宗教自体に興味を持っていたというよりは。
『へぇ~、こういう儀礼があるんだ。
ほう、こういう事を信じているんだね、なるほど。』
といったような興味本位だったので、
「真に宗教に触れた」事にはならないかもしれないが、
牧師さんに入信を迫られた時も、
結局、断った経緯がある。
嫌気が差したとかそんな事ではなく、
「入信するほど関心がなかった」、、、それだけの事だ。


まあ、そんなこんなで、
宗教に片足の小指程度を入れた事もあったお陰か、
初めはカトリック教に入信する事をやたら勧めるお姑ごんに
反発心ばかり持っていた私も、
『お姑ごんがそれほど勧めるなら、カトリック教を勉強してみよう』
とある日ふと思いついたのである。


勉強と言っても、聖書やカトリック教についての本を読んだり、
カトリック教信者に話を聞いたり、
そんな類の事なのだが、
私がカトリック教について勉強していると知って
一番喜んだのは、やはりお姑ごんであった。


そんなある日、
お姑ごんがまた私にカトリック教の話を持ちかけてきた。
『それで、どう?
カトリック教に入信する事に決めたの?』
もうここまで来ると、まるで部活入会勧誘のノリである。(ーー;)
私の答えはというと、、、
『ある程度、勉強してみましたが、
やっぱり入信する意志はありません。』
と相変わらず入信する気はないという意志を見せたのだが、
お姑ごんは、『カトリック教の良さを分からないなんて、、、』
と言いながらも、半ば諦めた感じであった。
恐らく聖書や本に沢山貼られたメモパッドやフラッグが
視覚的に効果があったのではないかと私は勝手に思っている。
『これだけ勉強しても分からない頭が固い子には、
カトリック教に入信してもらえない。』と、、、。


もしお姑ごんに宗教の勧誘に誘われたら、
社会に迷惑をこうむるような怪しくて悪い宗教以外なら、
頑なに拒否するのではなく、
ほんの少しでもその宗教の事に触れてみたり、
または教会やイベントなどに一緒に足を運ぶなりしてから断るのも
1つの手ではないかと思う。

勿論、変に期待をさせてしまっては、
無理矢理入信させられる事になってしまいかねないので、
常に意思表示は大切であるし、
余りにもしつこいようなら、
『興味はないんですけど、
教会へ一緒に行ってあげてもいいですよ。』
などと寧ろ恩着せがましく言ってもいいのではないかとも思うのだ。


あれからしばらく、
カトリック教についての話も出さなかったお姑ごん、、、。
つい最近になって、またカトリック教入信の話を持ち出してきた。
今度は姪っ子(義弟の娘)を出してだ。

お姑ごん:『あの子、今度カトリック教の洗礼を受けるんだけど、マドリーナ(教母:後見人)が必要なのよ。貴方はどうかしら?って皆と話していたんだけど、、、。』

私:『私がマドリーナになるって事は、私もカトリック教に入信しないといけないって事ですよね?』

お姑ごん:『、、、そうね。』

私:『それじゃあ、私はマドリーナになれませんから、従姉にお願いしてみてみましょうか?』

お姑ごん:『・・・・・・』


まあ、今はこう言っている私も、
もしかしたら、突然カトリック教の教えなどに惹かれて入信を決心するかもしれない。
でも、入信するなら、誰の意志でもなく、
自分の意志で、納得した上で入信したい、、、と心からそう思うのである。



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