成果を生み出す非常識な仕事術
青色発光ダイオードを発明したものの会社との摩擦に悩み、アメリカで教職に就いた中村修二の著作である。
ただ、気をつけなければならないのは、彼のやり方を真似たからといって、成果があがるわけではないだろうし、金が儲かるわけでもないだろう。
私自身も転職を繰り返し、会社に対する滅私奉公とは無縁な社会人生活を送っているが、万が一、特許を取ったとしても、金に換算してもらおうとは思わない。それで会社が巨万の富を得ようが、それはそれで構わない。好きな仕事をやらせてもらい、家族が暮らしていけるだけの給料をいただければ、私はそれで満足である。
ただ、これを他人に勧めるつもりはない。せっかく努力して一流企業に入った若者に転職を勧めるのは酷な話だし、家族があるサラリーマンにリスクをとって起業しろとは言えない。だいいち、嫌な仕事でも進んでやってくれる人がいるからこそ、日本の社会は安定成長しているのだ。
いろいろな人生があることを許容してくれる社会にすることが、これからの日本の目標だと思う。