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本書は『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』(山田真哉)、『ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する』(島田紳助)と同じで、タイトルが本書の内容を表しているものではない(ビジネス本で流行の手法なのだろうか?)。 著者は繰り返し言う――「リストラクチャリングの本来の意味は『事業の再構築』です。企業の経営戦略の 1 つの手法です。決して経営が苦しくなってからのみ行うものではありません」(60 ページ)。 本書で唯一ハウ・ツーを語っているのは、コスト分析のために「集めるデータに『聖域』を設けず、スピード感を持ってあらゆる経費項目のデータを最低過去 1 年間分、すぐに洗い出してください」(137 ページ)という部分だ。「やみくもにデータを集めることはありません。まずは会社のコスト高になっていると考えられる要因の『仮説』をいくつか立て、それを検証するために必要最低限のデータを迅速に集める」ということが肝要という。 著者は、「契約先・仕入れ先の業界つまり収益構造が“見える”とコストが大きく下がります」(99 ページ)と言う。これは言われてみるまで気づかなかった。たしかにその通りである。 ここまで読んでくると、「コスト削減は数ある経営戦略の中で『経営』と『現場』、『組織』と『人』の間のすき間を埋める最高のミッションなのです。取り組みやすく、結果が明らかに出る。つまり即効性がある」(112 ページ)ということには同感だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.09.25 18:55:16
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