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つまり、宇宙のほとんどすべてについて、私たちはよくわかっていないのです。(3ページ)
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| 著者・編者 | 村山斉=著 |
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| 出版情報 | 講談社 |
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| 出版年月 | 2011年07月発行 |
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著者は粒子物理学の第一人者、村山斉さん。タイトルに対する村山さんの立場は「なぜだかはまだ分かりませんが、宇宙は『とりあえず 10 の 500 乗個の解に対応して 10 の 500 乗個できたのかもしれません。ほとんどのトライは『失敗』します。」(192 ページ)というもの。
太陽系を皮切りに、銀河系、暗黒物質、宇宙の大規模構造、暗黒エネルギー、超ひも理論といった最新の宇宙物理学を眺めます。宇宙は多次元で、いくつも存在するという可能性を、一般読者にもわかりやすく解説してくれます。
真空のエネルギーが暗黒エネルギーではないかという仮説は聞いていたが、本書では、真空のエネルギーを計算してみると、「現在見積もられている暗黒エネルギーの量と比べて 120 桁も大きくなって」(183 ページ)しまうことがわかったという。
ここから、冒頭で紹介したような結論が導かれる。それが、宇宙は人間に都合良くできているという「人間原理」や、超越者が宇宙を設計したという「インテリジェント・デザイン」につながるということも、本書で仄めかされている。
暗黒物質や暗黒エネルギーといった、現代科学ではその糸口すらつかめていない存在が横たわっているとはいえ、最新宇宙科学が人間原理やインテリジェント・デザインといった神秘主義に傾きつつあるというのは、もどかしく感じる。一層のこと、宇宙のどこでも物理学が通じるという「宇宙原理」という土台をひっくり返してみてはどうだろうか。
