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カテゴリ:書籍
「東城大学病院とケルベロスの塔を破壊する」――1通の脅迫状が始まりだった。 ケルベロスは 3 つの頭を持つ地獄の番犬。その弟は双頭のオルトロス――ここまではいい。しかし、彼らには 3番目の弟がいるという。名前は忘れられてしまっており、シロ、ロン、シンノスケ、ソウイチロウ、ネロ、ポチ、パウワウ、キョロ‥‥いきなり笑いの沸点を下げられてしまった。 厚労省の変人役人・白鳥圭輔の部下、姫宮が田口医師と初対面。無理数が好きなのかと聞く田口医師に対し、こくりと頷き、「ええ、好きです。割り切れない、ご無体なところが、とても」(40 ページ)。 運命の 8 月 29 日、Ai センターでシンポジウムが開催される。そこで大事件が――黒幕は誰か。そして物語は大団円を迎える。 本書はミステリー小説でも医療小説でもない。『チーム・バチスタの栄光』のミステリー感や『イノセント・ゲリラの祝祭』での医療問題提起を期待してはいけない。本書は純然たるエンターテイメント小説なのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.12.08 18:33:36
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