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2013.12.26
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カテゴリ:書籍



テレビの教科書

テレビの教科書


 ドキュメンタリーとは、みずからテーマを設定し、取材を進めながら、事実の中にある真実を探っていく、そのプロセスそのものである。(120ページより)

著者・編者碓井広義=著
出版情報光文社
出版年月2003年6月発行

著者は、テレビマンユニオンで番組制作を行うかたわら、大学でメディア関連の講義を行っている碓井広義さん。テレビ朝日の番組に出演しているのを見て、テレビ業界の人にしては視聴者の感覚と同じ話し方をしていると感じたので、著作を購入した。巻末に碓井さんがプロデュースした番組一覧があったが、残念ながら見た記憶のある番組はない。

冒頭で、「願わくは、この本を通じてテレビ・メディアの本質を知ることにより、単なる情報の受け取り手ではなく、積極的な視聴者、厳しい批評家として、テレビとの“新しい関係”を築いていってほしい。正当な批評のないところに文化は育たないからである」(5 ページ)と読者にメッセージを送り、最初にメディア・リテラシーについて取り上げる。
碓井さんはカナダや国内のメディア・リテラシー活動を挙げているが、私は、2ちゃんねるや Twitter で放送中のテレビ番組の批評がリアルタイムで行われるようなったことで、わが国のメディア・リテラシーが一挙に向上したと感じる。
この章の最後で、NPO メディア検証機構が行った「JNN 報道特集」の格付けを紹介している。なるほど、と感じる結果であった。

第4章では、テレビのビジネスモデルを解説する。「企業がテレビの視聴者に見てほしいのは CM」(81 ページ)というのは当たり前の話だが、スポンサーが出資した金額の 4 分 1 しか番組制作費に使えないというのは驚きだ。
視聴率について碓井さんは、「高視聴率を目指すことが問題なのではない。経営側も現場も、視聴率という“一神教”に陥るのが危険」(115 ページ)と指摘する。

次にドキュメンタリー番組の制作を、ビデオの撮影方法から編集まで細かく解説する。ホームビデオや仕事のプレゼンテーションに応用できそうだ。
その中で、いわゆる「やらせ問題」について触れ、ドキュメンタリーの巨匠である今野さん・相田さんの二人を引き合いに出し、「事実必ずしも真実ならず、真実必ずしも事実ならず」(162 ページ)と指摘する。「やらせ」の線引きは非常に難しいのだが、碓井さんの考えには共感できる。

本書が書かれたのは 10 年前だ。前述のように、いまは Twitter でテレビ番組の批評ができる。テレビ・リテラシーは随分と向上しているはず。
碓井さんがゼミの学生と取り組んでいるように、自身でドキュメンタリーを制作してみることが、さらにテレビ・リテラシーを高めることに繋がるだろう。YouTube のような発表の場が整っている今なら、誰でもできることだ。
私も、ビジネスでプライベートで、情報発信しながらリテラシーを高めるよう、これからも努力していきたい。










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最終更新日  2013.12.26 22:37:52
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