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テーマ:宝塚OGを語る(78)
カテゴリ:その他の舞台
観てまいりました。
ああ、名古屋で良かった・・・。 中日劇場は、名古屋駅から地下鉄東山線で2駅 一番前の出口から地下街をまっすぐ歩いて中日ビルに入ってしまえば あとはエスカレーターとエレベーターに9階まで運んでもらえます。 プログラムを見てびっくり。 ここ、中日劇場を皮切りに 仙台、岩手、秋田、北海道と北上し 山形、福島、新潟、富山から兵庫、大阪へ飛び 広島、高知、岡山、愛媛 鹿児島、長崎、大分、福岡の後は神奈川に戻ったと思ったら 長野、山梨、石川そして静岡 最後は厚木にまた戻るというものすごいスケジュール! 主役の大地さん、石井さん、上條さん、等々はもちろん アンサンブルも素晴らしく 上記各地で、本格ミュージカルが観られるのですね。 日本での初演は、何と1963年(昭和38年)! ほとんど私と同じですわ~~。 私が最初に観たのは、大地さんのイライザ初演です。 もっと観ていると思っていたのに、 それと、2002年の中日公演だけだったらしく、意外でした。 それというのも、「マイ・フェア・レディ」というのは、本当にいろーんなテーマが織り込まれていて、観る度に発見というか、感じるものが違うのです。 最初はね 「大切なのは、どう振舞うかということではなく、どう扱われるかなんです」 と、泣きながら言うマミさん(大地さん)の台詞に、もう泣けて泣けて・・・。 舞踏会が成功し、教授達は自分達の手柄だとしか思わず 「ああ、終わった、終わった」と大喜び。 その中にイライザの努力は入れてもらえず ひっそりとヒギンズ邸を去っていくイライザが、とても印象的でした。 次に観た時は、母親になっていたので ♪どうして正しく話せない♪ 正しい母国語を話し、きちんとした立ち居振る舞いをすることこそが その人間の価値を決めるのだという趣旨に、大いに啓蒙を受けました。 今回観て思ったのは 舞踏会から帰って、イライザが癇癪を起こしたのは イライザは、自分が変わってしまって不安だった・・・という以上に、 もう元のイライザはいなくなってしまって、あそこにいたイライザは何も持たない新しい人間だったのだと思います。 人1人変わってしまうということは、とても大変なことですもの。 この間、ママ友サン達とのお喋りの中で 何故そんな話になったのかわからないのですが 結婚式が終わった夜から、新婚旅行の間中、私そういえばずーっと泣いていました。 もちろん、悲しくて。 自分もそうだったと言う人がいて 彼女は、ものすごい父親っ娘だったので、毎晩お父様に電話して、別れてきてしまったのを実感すると悲しくて仕方なかったのだそうです。 私は、やっと父の家から出られるのは嬉しかったのですが 実際に籍も変わり、名前も変わってしまうと、とてつもなく悲しく 私はどうなるのか、これで本当によかったのかと不安で・・・。 その時の気持ちを思い出しました。 そして、自分を変えたヒギンズ教授は 何せ言葉の先生なわけですから、何を言っても敵うはずはなく。 言えば言うほど悔しい思いをするわけです。 ♪言葉・コトバ・言葉、もう結構よ♪ 言葉よりも、あなたを見せて!と、イライザはフレディには明快に言える。 何故か。 イライザは、フレディが理解してくれようが否か、それほど重要ではないから。 イライザが本当にわかってほしいのは、ヒギンズ教授にだけだから。 ヒギンズ教授が、まさに自分が言ってほしかった言葉を口にしても イライザは納得できず 「あなたとは、お話ができない」と、きちんとした構文で絶望する。 それなのに、イライザはヒギンズ教授の元へ帰るんですね。 そして、ヒギンズ教授は、わざわざイライザが癇癪を起こすきっかけになった言葉をかける・・・。 何かねー、これって我が家のこと?と思ってしまった・・・(爆) そういえば私、初めて「エリザペート」を観た時 「これって、嫁姑話のスケールのでかいやつ?」って思ったんでした。 ミュージカルのテーマって、思った以上に日常的なありふれたことで 言い換えれば、ありふれた日常が実はドラマチックなのかもしれません。 「踊り明かそう」を始め 「運が良けりゃ」「君住む街」「教会へ連れて行け」等々 本当に素敵なナンバーがたくさん。 私は、♪あったかい部屋でさ、寒さも忘れて、それがあたいのでっかい夢だよ♪ という「ラブリー」という歌が一番好きです。 そして、オードリー・ヘップバーンの映画版でも有名な モノトーンの大きなリボンのドレスでの、アスコット競馬の場面。 あそこでのマミさんのコメディぶりは、もう文句なしに天下一品です! もう涙を流して笑い転げてしまいました。 そこに惚れたフレディは正しい! 浦井さん、噂に違わぬ美青年ぶり。 でも、思ってたより骨太な感じでした。 石井さん、浦井さん、11月に「蜘蛛女のキス」でお会いできますように♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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