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釣りを初めて50年以上。島に住み、ジギングに浸かって20年以上になる。 釣りを始めたころは勿論だが、ジギングを始めたころでも、その面白さは誰よりも理解したが、魚の生態に関しては全くの知識不足だった。 しかし、これだけの回数をこなすと、それは人様よりも経験があるぶん、その知識も語るようになる。 そして、自分の言葉に責任を負わなければならないのだから、その知識にも蓄えも要ることになる。 まあ、こんな話は、余談であり能書きだ。 今回は透明度の話だが、こんな前置きをしたのは、頭の中の知識なんてのは、自然界の中では如何に薄いものであるか、思い知らされてしまうからだ。 黒潮本流に近い八丈島である。 このところは、恐ろしく透明度が高い。 海の中を覗くダイバー達は高水温で透明度の高い、今の状況を喜ぶ。 しかし、釣りは難しい。 特に、ジギングに関して、この1ヶ月は相当に厳しい状況である。名うてのアングラー達が首を並べて討死なので、遊漁船の船長達はジギングを嫌がるほどになる。 この透明度が高い状態は、遠州灘や伊豆諸島あたりに広がるはずの冷水塊が小さく、黒潮が北に遠いために(黒潮は三宅島や御蔵島あたり)特に島は青々した海になっている。 一般的には黒潮本流の中も透明度は高いが、この黒潮の縁は複雑に海流が噛み合い、酸素濃度が高いことから多くの植物性プランクトンが作られ、それが若干の濁りにもなる。 特に黒潮本流が、島より少し南に下がった状況では(島が冷水塊に覆われることが多い)さがに島全体がうす濁りに覆われ、多くのプランクトンによる濁りに小魚が集まり、さらにそこから青物が活性する。 東京湾や近海のように植物性のプランクトンが異常発生する状況では、赤潮や青潮を生み、魚の住む環境には悪影響を及ぼすが、潮流の速いところでの適度な発生は、より魚の活性を生むということなのだ。 しかし、本来は黒潮の本流が島の南や北にあったとしても、もう少し近いところを流れるのだが、今年は春からこの状況なのだ。 7月には、ちょっと下がった時があり、その時は浅場で魚も活性舌が、それは一時の話で一週間も続かなかった。 そして、このところは猛烈に潮流が早くなり、しかも透明度が高いので、泳がせでは若干カンパチなどは釣れるが、ジギングは全く振るわなかったのだ。 私は「このところ、水食が良すぎて食わない。北黒瀬ではキハダ群れてるのだから、黒潮が南に下がらないと食わないね~」。こうお客様には話す。 確かに、この状況では魚探に反応があっても、食いが悪い。でも、あくまでも、その傾向があると云うことだ。 一昨日まで、ものすごく潮流が速く魚の活性が低かったのが、その夕方になって潮が落ち着いてきた。 午前中に全く釣りにならなかった状況が、夕方の帰りしなに、野々宮さんが7キロクラスを1尾釣り、船頭が「反応が少ないのに、潮の流れが良くなったら、途端に食ったよ」こんな話である。 そしてそして、昨日は朝から急に食いだしたのだ。 まあ、芝さんたちが超デカサイズのカンパチに切られた「逃がした魚は大きい」の話もあるが、五十五子さんが5キロから12キロサイズを7尾も釣ってきたのだ。 別に黒潮が南下した訳ではない。チョイと雨模様で、日差しの全くない暗い一日だったが、それ以外は全く前日とは変わりがない。 あくまでも潮流の変化であろうか。 どんなにキャリアがあって、気まぐれな自然の変化には、高々の知識でも判らないことが沢山あるということだ。 海には能書きは要らない。 ![]() (写真は五十五子さんたちのカンパチ) │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |