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ラスタ・パスタのレレ日記

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2005年10月05日
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テーマ:Jazz(1961)
「ウクレレ・ビートルズ~4弦はアイドル」からはじまった、ウクレレによる有名アーティストのカヴァーCDのシリーズ。

「ウクレレ・エルビス」で、あらためて、ウクレレの魅力はもとより、エルビス・プレスリーのよさも発見した。

「ウクレレ・ビートルズ~4弦はアイドル」は、
それまでのウクレレのどのアルバムにもない面白さがいっぱいつまったCDだった。
THE UKULELE BEATLES ウクレレ・ビートルズ ~4弦はアイドル~


まず、ウクレレなる楽器をはじめてさわったアーティストたちが、面白い解釈でビートルズの楽曲を演奏する。

それから、ハワイ音楽、ウクレレ・プレイヤーの有名なひとたちが、ハワイ音楽からはなれて、ビートルズに取り組む。

そんな面白さがいっぱいつまった画期的なCDだと思う。

その後、

「ウクレレ・ビートルズ2」THE UKULELE BEATLES 2(ウクレレ・ビートルズ2)

「ウクレレ・レノン」UKURERE LENNON ~Aloha To The People~ ウクレレレノン アロハ・トゥ・ザ・ピープル

「ウクレレ・ジブリ」オムニバス/ウクレレ・ジブリ

「ウクレレ・フォース~スター・ウォーズ ベスト・カバーズ~」

と合計5つの企画CDが続いて、とうとう

「ウクレレ・エルビス」が登場した。

この「ウクレレ・エルビス」、今年の8月に発売されたが、一部にマスタリングに起因する不具合が生じて、一時CDショップの店頭から回収されたのだが、無事、不具合を解消し店頭に戻ってきた。

「ウクレレ・ビートルズ~4弦はアイドル」の、ウクレレを使った今までにない多彩なアプローチに面白がっていたが、正直言って、企画シリーズが増えてくるにつれ、そのアプローチ法の新鮮さは失われ、前ほどのときめきを覚えなかった。

ところが、まんを持して出てきたかどうか分からないが「ウクレレ・エルビス」で、またその魅力に取り付かれた。

やっぱり、この企画が面白いのは、オリジナルの楽曲がウクレレを使った演奏に十分こたえられるほど、メロディがしっかりしていてシンプルかつ普遍的なものでなければいけないのかもしれない。

「ウクレレ・レノン」では、企画者と今はなくなってしまった掲示板でお話して、理解したことなのだが、企画者は、ジョン・レノンがオノ・ヨーコと結ばれて、「愛と平和」「LOVE & PEACE」を訴えるようになってからのジョンを伝えようとしたものだった。

メッセージはよくわかるのだが、アフター・ビートルズのジョンは、ふわ~っとした浮遊感をともなう歌い方とサウンド・エフェクトを多用していて、ぼくは正直、「ウクレレ・レノン」はふわ~っとし過ぎていて、あんまりピントこなかった。

ジョン・レノンの一面、ハードなロックン・ローラーとしての側面が出ていなかったからだ。

「ウクレレ・フォース~スター・ウォーズ ベスト・カバーズ~」は、

最初は「ウクレレ・スターウォーズ」というタイトルになる予定だったが、スターウォーズ側(って、権利を有しているところ)のO.K.が出なかったのだろう。「~スター・ウォーズ ベスト・カバーズ~」という形で妥協せざる終えなかったらしい。

それはともかく、一部、いままでこの企画CDに参加してこなかったウクレレ・プレイヤーが参加していたりして、面白くもあったが、
ぼくには、「ジブリ」や「スターウォーズ」で人生が変わった人間ではないので、やっぱり、それなりでしかなかった。


ところがである。エルビス・プレスリーも彼の全盛期を知らず、太ってきて白いヘンな衣装を着て(よくプレスリーのモノマネをするとき、ほぼ95%ぐらいのひとがその格好をする)歌っている時のイメージが強すぎて、音楽としてどうだったか、あんまり正当に評価したことがなかったのだが、

今回の「ウクレレ・エルビス」を聴いて逆に、オリジナルのエルビスってやっぱり凄かったのかなァ、と思うようになった。

「ウクレレ・エルビス」は、参加アーティストのアプローチからいくつかのタイプに別れる。

一番正統派なのは、ウクレレ・ソロとしてエルビスの楽曲をとりあげているアーティストたち。

例えば、日本一のウクレレ・プレイヤー
IWAOさんの「Love Me Tender」や
ハーブ・オータ親子の「Blue Hawaii」

両方とも、ウクレレ音楽としての質の高さがあり、とくにオータ親子の共演はこれはかなり貴重な録音だと思う。

まず、ぼくはこの正統派の音に惚れた。

次に、「ウクレレ」の、ぼくとつとした音のよさをうまく使って、他の楽器との共演をおこなっているアーティスト。

栗コーダ・カルテットの『冷たくしないで』(Don’t Be Cruel)

彼らは、「ウクレレ・ビートルズ」から参加していると思うが、ほんとうにウクレレをうまく彼らの音楽のなかにとりいれていて、ウクレレの新しい使われ方を提案していて好きだ。


同時に、『冷たくしないで』(Don’t Be Cruel)という楽曲がいかにいいか、ということも再認識した。

しっかり自分の音楽の世界を展開したアーティストたち。

まず、キヨシ小林&ウクレレ・スウィングギャングの「今宵限りの恋」

キヨシ小林さんは、ギタリストでもありウクレレ・プレイヤーでもある。
そして、その両方で、ジプシー・スウィング・ジャズの音楽に取り組んでいる。
「今宵限りの恋」では、レゲエっぽいリズムで演奏しているが、キヨシ小林の世界であることにかわりなく、それはとても楽しい演奏だ。

今回、ぼくが一番注目し、期待し、ある意味で期待通りでもあり、期待はずれでもあったのが、渡辺香津美の「恋にしびれて」

日本のジャズ・フュージョン界を代表するスーパー・ギタリストがウクレレを演奏したら。誰もがどんな音楽だろうと期待すると思う。

ぼくも、そのひとりで、かつて彼が「ウクレレ・カレンダー」といううやはりウクレレ企画もののCDで、

「Walk, Don’t Run」を演奏したこともあり、またテレビ番組「笑っていいとも」に出演した時に、ウクレレ演奏を披露したことも鮮明に覚えていて、前から彼のウクレレ演奏のレコーディングには大いに期待していた。

そこで、1年半前くらいだったと思うのだが、渡辺香津美のミニ・ライブがあったときに、ライブのあと、渡辺さんに、

「ぼくはウクレレを演奏するんですけれども、今度、ウクレレ演奏のレコーディングをしてください」

とお話したことがあるんです。その時、彼は

「いろいろと、前向きに取り組んで行きたいと思います」と答えてくれた。

そのことを渡辺香津美が覚えていたかどうかは分からないが、ある意味で僕のリクエストに応えてくれたことになる。
もっとも、ぼくは、彼のアルバムの中でウクレレ演奏をする曲も入れて欲しいと思っており、もしそうなれば、全国のジャズ・フュージョン・ファンにもウクレレが注目されるきっかけになるのではないか、とも思っていたので、ウクレレ企画CDでの参加はちょっと肩透かしのかんじはある。

それはともかく、渡辺香津美の「恋にしびれて」は、さすが日本を代表するギタリストの演奏だなぁ、と思う部分がある反面、まだウクレレという楽器の特徴をつかみきらずに、ギターとおなじような弾き方をしてしまっているんではないかなぁ、と思うところもアル。

ウクレレの音が、サステインが短く、ぽつぽつと音が途切れる、という特徴をうまく生かしきっておらず、なんか弾きそこないのように聴こえる箇所もあるからだ。

もっとも、渡辺香津美ハインタビューで、ギターでやれることはウクレレではあえてやらなかった、といっているから、それも狙いのひっつなのかもしれないのだが、ぼくとしてはギターを演奏する時のような爆発的な展開を気体もしていたので、ちょっと残念。

この曲を選曲したのは、ジェフ・ベックの「ベック・オラ」でジェフ・ベックが演奏していたのがカッコよかったから、ということらしいので、さすが選曲の仕方は彼らしいなと思った。

その他、今はメンバーが日本とアメリカにはなればなれになってしまったカヴァイハエが、ブロード・バンドを使って、音楽データをやりとりしながらつくった、「監獄ロック」。

これなどは、ウクレレ音楽とはもはや言えない気もするが、それなりの存在感がある。

「Hawaiian Wedding Song」を演奏しているのは、湘南が生んだわれらがハワイアン・ミュージック・デュオ、ラウラ。松井貴志のファルセット・ボイスが美しく、来海大のウクレレのポロンポロンが気持ちいい。

その他、ウクレレというよりは、ボーカルで勝負した浜崎貴司の「ハートブレイク・ホテル」

力の入ったボーカルと気の抜けたウクレレの対比が面白い。

一番がっかりしたのは、関口和之の「ハウンド・ドッグ」

サザンオールスターのベーシストにして、ここ数年のウクレレ・ブームの仕掛け人のひとりである関口さん。

『日本ハワイ化計画』なるものを提唱して、毎年、「ウクレレ・ピクニック」というプロ・アマのウクレレ・プレイヤーが一同に集うイベントをリードしたり、こだわりのウクレレに関するムック本を出版したり、
将来はハワイに住みたいと計画を着々と進行中、とも聞いている彼だが、

今回の「ハウンド・ドッグ」はちょっと、あんまりなんじゃないの、と思う。

ハウンド・ドッグのドッグ=犬 から、ウクレレとベース、口笛、わんわん、という犬の鳴き声の効果音、が延々と続いている。

口笛とウクレレというのは、今までにさんざん関口さんがやてきたことだし、
わんわんの鳴き声、という一発アイディアで全編通すのは、ちょっとつらいんじゃないの、とも思う。

まあ、関口さんは、参加アーティストのなかで、一番売れているひとだし、ウクレレで食っていく必要がなく、あくまでサザンの活動に並行して、自分の趣味的にやっているひとだから、そんな真剣勝負しなくてもいいのかもしれないけれども。

まあ、今まではその「力の抜け方」がウクレレ的でよかったのかもしれないが、これだけ「ウクレレなんとか」シリーズが続けて出てくると、やっぱり音楽性で勝負しているひともいるわけだし、

ちょっと力抜きすぎと苦言のひとつも言いたくなってしまう。

しかし、全体として「ウクレレ・エルビス」は、いままでのシーリーズのなかでは、全ての出発点となった「ウクレレ・ビートルズ~4弦はアイドル」とおなじように、ウクレレのCDとして多彩なアプローチが楽しめたし、

逆に、オリジナルのビートルズやエルビス・プレスリーがやっぱり凄かったんだなァ、と思うきっかけにもなってよかったとおもう。

ウクレレ・ファンも、ウクレレ=ハワイと思っている人も、エルビス・ファンも(たぶん彼らからはあんまり評価されないかもしれないけれども)

興味のあるひとはぜひ聴いてみて欲しいと思いました。






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最終更新日  2006年11月01日 21時32分46秒
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