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カテゴリ:音楽と映画・ドラマ・TV
そんな面白い設定の映画。 タイムマシーンを発明した母(薬師丸ひろ子)を追って、広末涼子が1990年の東京にタイムスリップ。 そこには、2007年に広末を過去に送り込んだ、1990年の阿部寛がいる。 日本人の多くは、この好景気が永遠に続くかのように、今を楽しみ、 人類史上最もハイテンションだっと言われる時代。 ノー天気に踊り狂う男女。そのころの文化、風俗、ファッションが満載。 映画『バブルへGO!!!!!』。たまたま自宅でTVをみていたらやっていたのだが、これが、結構面白くて笑えた。 それは、2007年のトレンド・風俗と1990年の流行・風俗などのギャップ、ずれがとっても、面白かったからだ。 例えば、携帯電話。1990年にはすでに携帯電話は存在したが、まだみんなが持っている時代ではなく、ぶっとくて重くて大きな形。 2007年から来た広末は、1990年の阿部寛と駅で待ち合わせをするが、 阿部のオフィスに電話して、「駅に着いたら電話するね」と、電話を切る広末。 駅で、どうやって電話するんだ。普通、待ち合わせするときは、駅のどの改札口の、どの柱の前で、と決めておくもんだ、と怒る阿部。ケータイの普及が人の待ち合わせのやり方を変えてしまったのだ。 広末のカメラ付携帯をみて、びっくり、感激するニュースキャスターの吹石一恵。 「~~なんだけど、~~なくなくない?」 広末の2007年風のイマドキのしゃべり言葉を聞いて、「あるのか、ないのかどっちなんだ!」と怒る1990年の阿部寛。 広末のローライズのジーンズにおへそを出したファッションに、 何人ものひとが「キミ、ジーパンずり落ちておへそ見えちゃってるよ」という。 そういう1990年のギャルたちは、みな「ぱつぱつ」のボディコン姿。からだの線がわかるほど、ぴったり身体にはりついて、超ミニ・スカート。髪型はながく、眉は太い。俗にいうワンレン・ボディコン姿。 クラブではなく、1990年のディスコに行くと、 飯島愛が踊っている。 広末が、「あ~飯島愛だ。」といって話しかけるが、きょとんとしている飯島愛。(飯島愛は本名ではないため) 飯島愛は、まだ確かデビュー前。彼女のデビューのきっかけは、六本木のディスコ。 広末が今は1990年にタイムスリップしていることをおもいだすと、「飯島さん、自叙伝を出すと、大ヒットするよ~」と言う。 飯島は「何、あの子。へんな子。」という顔をしている。 テレビ局のロビーで、ディレクターに、失敗をあやまり 「もう一度、やらせてください」と一所懸命くいさがる、飯島直子。 広末がかけより、「あの~、缶コーヒーのCMにでるとブレイクするよ」 と話しかける。 広末がテレビをつけると、当時はやっていたCM「そ~れ、それそれ」の「鷲尾いさ子」や「今井美樹」の当時がみられる。 1990年は、街中の女性がボディコン姿で、船上パーティで相手を探す男女。 「葉山にいい夜景が見えるバーがあるんだけど、これから一緒にいかないか?」 2007年の自分が、広末をタイムスリップさせたのも知らない1990年の阿部寛が、軽くバブル期風のセリフで口説こうとする。 あ~、たしかにあの頃は、こんな歯に浮くようなセリフで女性を口説くやからが多かったなぁ、と思い出す。 ディスコでは、元フジテレビ、女子アナの八木亜希子が。 そこで、ディスコはチークタイムに。 あれ~、1990年ってまだチークタイムあったかなぁ、 1990年と2007年の両方の流行と、そのずれにより浮かび上がる、両方の時代のトレンドのおかしさ。 これはかなり楽しめた。 しかし、ホイチョイ・プロダクションは、かなり意図的に1990年を大げさに演出していると思う。 あのころも、ボディコンは流行っていたけれども、街中の女性がそんな恰好をしていたわけではないし、ディスコのお立ち台とボディコン姿は、 マハラジャ→キング&クイーン→ジュリアナ東京 へと発展していったと思うが、 (この頃、ゴールドやエムザ有明などもあって、杉本彩はよくエムザに出没していた) ジュリアナ東京は、1991年が開業だったはず。 音楽も、 クール&ザ・ギャングの「チェリッシュ」「セレブレーション」 MCハマーの「U Can't Touch This」 「君の瞳に恋してる」 など、ディスコ時代の名曲がかかるが、 クール&ザ・ギャングの「Celebration」は1980年の作品。」 リック・ジェームスの「スーパーフリーク」をカヴァーというかサンプリングしたMCハマーの「U Can't Touch This」は、確かに1990年のヒット曲だが、 「君の瞳に恋してる」は、もっとむかしのディスコ・クラシック。 まあ、確かに1990年のディスコでこれらの全部の曲がかかっていても矛盾はないのだが、はたしてそんな選曲だったかどうか。 これは、むしろ最近の、R&B,ソウル・クラシックをかけるディスコ・ナイトやイベントでかかる選曲っぽい。 それに、あのボディコン姿、当時の荒木師匠(というなぞの白い服着たボディコン・ダンスの伝道師の女性がいてTVによく出ていた)より過激なパンツ見えそうなボディコン姿は、ジュリアナ東京の時代ではなかったか。 そんな、細部の時代考証のあやしさは忘れてしまえば、単純にわはは、と笑って楽しめる。 でも、ホイチョイって、俗に言うホイチョイの3部作、 『私をスキーに連れてって』 (1987年) スキー 『彼女が水着にきがえたら』 (1989年) スキューバダイビング 『波の数だけ抱きしめて』 (1991年) ミニFM(設定は1983年) に、みるように、80年代~バブル絶頂の数年間、 この時代しか描けないのかなぁ、とも思ってしまった。 まあ、『バブルへGO!!!!』、頭をからっぽにして楽しめる映画ではあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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