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12月21日の 朝日新聞朝刊のGLOBE30号 に、今年の5月11日のGLOBE15号で特集された 「特許バトルロイヤル」 の後日談(?)ともいうべき 記事 が掲載されていたので紹介する。 ![]() 同記事によると、これまで原告勝訴率が高いことで人気があったテキサス州東部地区連邦地裁(EDTX)マーシャル支部に持ち込まれる特許訴訟件数が急減したとのこと。 理由は 人気が出すぎて(訴訟件数の増加で)審理が遅れ気味になっていた、 マーシャル支部から他の裁判所への審理の移送を認めないとの判断を、連邦巡回控訴裁判所(CAFC)が否定したことにより、マーシャル支部から他の裁判所に審理が移送される件数が増加した、 からだと分析している。 他の裁判所への移送を望むのは通常被告側であろう? 何故なら原告側は勝訴率の高いマーシャル支部の方が得だからである。 でも被告側が他の裁判所への移送を申し立て移送が簡単に認められるようになるならば、原告側としてもマーシャル支部に提訴するメリットは無くなる? 投資家から集めた金で特許権を買い占め、この特許権を使ってメーカーを特許侵害として訴え、メーカーから多額の損害賠償を得、それを配当金として投資家に還元する、いわゆる 「特許トロール」 にとって、EDTXはこれまでとは違い、それほど魅力のある場所ではなくなってきている? ところが、最近、特許トロールにとって有利な判断が、米国国際貿易委員会(ITC)で下されたのだ。 米国関税法337条は、米国における特許権その他の知的財産権を侵害する商品の米国への輸入などの「不当行為」に対し非常に影響力のある法律として知られている。 ITCはこの米国関税法337条に違反する商品の輸入排除および、既に米国に輸入されている商品の販売停止などの権限を持ち、裁判所での訴訟に比べて比較的短期間(平均審理期間15カ月)で結論を出す。 しかし、ITCへの提訴には「国内産業要件(Domestic Industry Requirement)」が課されているので、自ら製造していない特許トロールにとってはどうなか? 確かあの有名なeBey事件で、特許を製品化しない特許権者の差止請求を制限する米国最高裁判決があったとおもうが。 ところが、自ら製造していなくても特許権を許諾するなどしていれば、国内産業要件を満たすとの判断をITCが下したのだ。 これは特許トロールにとって有利に働く? 一方、メーカー側にとっては不利に働く? それは、ITCの判断に不服がある場合、CAFCに提訴すればよいが、時間と費用がかかる。それなら争うより和解で早期に決着した方が得と考えるのが自然? CAFCでの裁判が長引けばメーカー側にとっては不利だが、特許トロール側にとってはそれほど問題にはならない(痛くも痒くもない)? 特許トロール側はITCへの提訴を活用してメーカーから多額の和解金をせしめるのが容易になった? 仮に負けたとしてもダメもと? 特許トロールにとってITCへの提訴の狙いめはここなるのか。 これは最近の特許トロールを締め出そうとする流れに逆行しないのか、疑問である。 今後の成り行きを見守ってゆきたい。 なお、今回紹介したGLOBE30号によると、特許権の許諾が「国内産業要件」を満たすとの、ITCによる判断については、11月に既に知られているとのことである。
Last updated
2009.12.24 10:25:23
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