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特許の思想体系

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2005.02.05
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こんちくは。しつこいと思われるかもしれませんが、まだ書きます。

本日(2月5日)の日経新聞によると、「「一太郎」希望者に変更ソフト」という記事がありました。

希望するユーザーに対しソフトの一部変更に応じる検討を始めているそうです。

そして、その検討案とは、以下のようなものです*1
「ヘルプモード」ボタンについて、
(1)マウスの絵を抹消する
(2)絵文字ではなく「ヘルプモード」などの文字のみとする。



ということで、今回は、なぜそのようなこと(ソフトの一部変更)が必要なのか、ということについてです。

つまり、製造と販売することだけが禁止されただけで、使用するのまでは禁止されていないのじゃないかということに対してです。

実施行為独立の原則」というものがあります。

 「実施行為独立の原則」とは、特許権の効力上、各行為はそれぞれ独立であり、1つの行為が適法であるからといって、他の行為が適法であるとは限らないことをいう。
 すなわち、たとえば、Aが違法に特許品を業として製造する行為は、その物の販売をすると否とにかかわりなくそれ自体で侵害行為である。また、BがAからその物を業として購入---購入自体は、原則として(輸入の場合を除く)、違法ではない---して、これを業として使用する行為も侵害行為である。*2

くだけていうと、特許権者は、メーカー(製造者)、小売店(販売者)、ユーザー(利用者)の誰に対しても権利行使を行うことができるということです。

このうち誰に権利行使するかは、特許権者の意思によるわけです。

ですから、今回の事件の場合、訴えられたのは製造者であるジャストシステムだけですが、特許権者の意思によっては、街の家庭電器量販店、パソコンショップ、インターネット上のショップ等の「一太郎」を売っているお店に対しても販売するなという権利行使も可能です(可能性の話ですよ。一般には行いません)。

さらに、「業として」一太郎を使用している人に対しても使用するなという権利行使も可能です。

ただし、「業として」の実施でなければ、侵害にはなりません(2005年1月14日15日のブログ参照)。

ですので、個人的・家庭的な実施であれば、特許権の侵害にはなりません。

安心してください。個人だけ・家庭だけで使っている「一太郎」は侵害にはなりません。

しかし、それ以外の使用は問題となります。

ですので、今回の「ソフトの一部変更」ということを行うわけです。



*1
これは私が、昨日(2月4日)のブログで指摘した回避案です。
キーボードが打ちにくいと思ったら、やたら胸が反っていました。咳払いがでるなぁ。エッヘン。花粉症かぁ。

*2
「特許法概説 第13版 吉藤幸朔著、熊谷健一補訂」 より引用しました。




これから取り上げていきたい事項(かなりしつこい)

(1)なぜ今、この事件なのか(間接侵害規定改正との関係)
既に改正の時から、このような事件は予定されていた!

(2)知っておきたい先行技術
技術系古本市場高騰か!


意見交換は下のコメント欄か私書箱をどうぞ。


「今宵はここまでにいたしとうござりまする」(流行語大賞 1988年 流行語部門・金賞)

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最終更新日  2005.02.05 11:30:50
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