クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング(Crosby, Stills, Nash & Young 以下、CSN&Y)って言っても、洋楽では、少しマニアックな世界に入るかもしれない。1960年代後半に結成され、メンバーの平均年齢が61.2歳になった今も活動をし続ける、息の長いユニット。
でも、僕にとっては青春そのもの。14年前、クロスビー、スティルス&ナッシュの3人での来日ツアーがあったが、僕は、自分の青春時代がプレイバックするような感動に震えた。(3人とも結構太めになって、いいおっさんになっていたのは、少々哀しかったが…)。
米ウェスト・コーストのロック・バンド、「Byrds」のデビッド・クロスビー<David Crosby>、同じく「Baffalo Springfield」のスティーヴン・スティルス<Steven Stills>、そして英国のバンド、「Hollies」のグラハム・ナッシュ<Graham Nash>という、当時それぞれ、一応名をなしていた英米の3人が集まって、1968年、鮮烈にデビューした。
ファースト・アルバム(写真左 )を発売した直後の69年の夏には、あの伝説のコンサート、「ウッドストック(Woodstock)」にも出演した(同名の映画では、ステージで歌う彼らの姿が見られる)。そして、その後間もなく、スティルスと同じバンドにいたニール・ヤング<Neil Young>が加わり、4人でのユニットとなった。
彼らの音楽の特徴は、やはり美しいハーモニー。それまでのロック・バンドと言えば、メーン・ボーカリストが歌って、それ以外メンバーは曲のサビあたりで、少しコーラスを付ける、という程度のことが多かった。
しかしCSN&Yは、4人がそれぞれ対等の立場でボーカルをとり、曲のほとんどの部分で、3部のハーモニーを聴かせるという、凝ったことに挑んだ最初のバンドだったかもしれない。時々エレクトリック・ギターも使うが、基本はアコースティック・ギターを生かしたアレンジ。それが、当時はとても新鮮だった。
2人の友人と僕が学生時代につくっていた「木の葉がくれ」という名前のバンドも、男声3人のトリプル・ボーカル。だから、CSN&Yはとてもいいお手本で、彼らの曲のコピーはとても勉強になった。バンドメンバーのAがレコードを聴いて採譜し、3部のハーモニーを五線譜におこした(僕にはそういう才能はなかったので、Aにお任せだった)。苦手なおたまじゃくしを追いながら、よくコーラスの練習をした。
「青い眼のジュディ<Judy; Blue Eyes>」「Helplessly Hoping」「Teach Your Children」「Carry On」等々。僕は当時、一番上のパートを担当することが多かったが、今では残念ながら、あまり高い声は出せなくなった。
CSN&Yの曲のなかでも、僕は、ナッシュがピアノを弾きながらメーンボーカルをとる、「Our House」という曲が、大好き(写真右 の、「Deja Vu」というヤングが初めて加わった1970年のアルバムに収録されている)。
この曲は、コロンビア大学の学園紛争を描いた映画、「いちご白書」の中の挿入歌でもある。主人公のカップルのラブ・シーンのバックで使われていたが、うっとりするくらい美しいメロディー。僕も、BARでの弾き語りでときどき歌う(ばんばんの「いちご白書をもう一度」という曲のおかげで、映画は有名になったが、実際に映画を観たという人は、意外に少ない…)。
最近、1960~80年代の名曲がCMで使われてブレークし、昔のアルバムが再発されたり、なんてことがよくある。アル・クーパーの「Jolie」やホール&オーツの「Private Eyes」や、先日も触れたが、キャロル・キングの「Home Again」なんかがそう。
「Our House」も上の3曲に負けないくらいの美しいメロディー。僕はそのうち、どっかのCMで、この曲がバックで使われるんじゃないかと、睨んでいるんだけれど。
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うらんかんろ
大阪・北新地のオーセンティック・バー「Bar UK」の公式HPです。お酒&カクテル、Bar、そして洋楽(JazzやRock)とピアノ演奏が大好きなマスターのBlogも兼ねて、様々な情報を発信しています。
Free Space
▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。▼コロナ禍の家飲みには、Bar UKのハウス・ウイスキーでもあるDewar's White Labelはいかが?ハイボールに最も相性が良いウイスキーですよ。▼ワンランク上の家飲みはいかが? Bar UKのおすすめは、”アイラの女王”ボウモア(Bowmore)です。バランスの良さに定評がある、スモーキーなモルト。ぜひストレートかロックでゆっくりと味わってみてください。クールダウンのチェイサー(水)もお忘れなく…。