4973552 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2009/10/27
XML
カテゴリ:
 うらんかんろが最近飲んだウイスキーの話題を2つ。

 以前、08年6月22日の日記で紹介したアイラ島で8番目の蒸留所「キルホーマン(KILCHOMAN)」。そのキルホーマンからこのほど、ついに初のオフィシャル・モルトのボトルが発売されました=写真左

 2005年6月に操業を始めたキルホーマン蒸留所からは、これまでにもオフィシャルのニュー・ポット(3年未満熟成の酒)が、「ニュー・スピリッツ」という名前で3~4種類ほど発売されていましたが、今度はいよいよ「シングルモルト・ウイスキー」です。

 英国の法律で、ウイスキーと名乗れるためには「最低3年間、熟成させなければならない」というルールがあります。すなわち、キルホーマンでようやく瓶詰めできる3年熟成のモルト・ウイスキーが誕生したということです。キルホーマン・モルト

 うらんかんろはすでに「ニュー・スピリッツ」は味わい、そのクオリティを高く評価していました。だから、満を持して登場した「オフィシャル・モルト」には、個人的にも大きな期待を寄せていました。

 46度で売り出された初のモルトは、ニュー・スピリッツの流れをくんで、ピートの効いたしっかりした味わいです。3年熟成にしてはボディはとてもしっかりしています。しかし、色合いを見て、僕は「えっ?」と不思議に思いました。3年にしては色がしっかりした琥珀色をしているのです。

 あるBARのマスターさんに「3年でこんな濃い色が出るんですか?」と聞いてみました。するとマスター曰く。「おそらくは(カラメル色素で)色付けしているでしょう。3年じゃこんな色は出ません。ただ、色付けは(英国の)法律上認められているんです」と。

 僕は考え込んでしまいました。キルホーマンはなぜ、3年熟成そのままの色でボトリングしなかったのか。色が薄くても、旨ければいいじゃないかと思います。カラメルの「化粧」を加えて熟成年数を多く見せることは、犯罪ではないのかもしれないけれど、僕は釈然としません。

 ウイスキーでも「樽出し」とか「無濾過(ノン・チルフィルター)」とか、そういう「ありのまま」が好まれる時代です。だからキルホーマンも素直に、正直に、ありのままを出したほしかったと思うのは僕だけでしょうか。

          ◇              ◇               ◇

 もう一つの話題は、サントリーがついに国内発売に踏み切った「響12年」=写真右。チーフ・ブレンダーの興水精一さんをして「私の最高傑作」と言わしめたブレンディド・ウイスキーです。欧州で先行発売されたので、国内で飲めるのはいつかと心待ちにしていました。響12年

 これまで「響」は17年、21年、30年の3種しかありませんでした。ノンチル・フィルタードでアルコール度数55.5度の「響」もあります(ありました?)が、最近は姿を見ません。発売をやめたのでしょうか?

 オーセンティックBARでは、せいぜい「17年」が飲まれるくらいで、21年や30年は高嶺の花でした。お値段も結構する(普通1杯1500円前後はします)ので、僕自身も「17年を飲むくらいなら、モルトを飲む」ことが多かったのです。

 しかし、手頃なお値段で飲める「響」が誕生するなら、それは嬉しいことです。「12年」は名前は同じ「響」ですが、これまでの「響」とは味の趣がかなり違います。「響」であって、「響」でない別のウイスキーのようです。

 それは、興水さんも言うように、様々な個性的なモルトに、超長熟モルト(おそらく「ミズナラ樽のモルト」のことか)と梅酒樽熟成のモルトを少しずつブレンドし、さらに多彩なグレーン・ウイスキーで仕上げているためでしょう。

 とくに、この梅酒樽熟成のモルトが効いています。舌の上でころがしても、テイスティング・グラスで味わっても、梅酒の甘い香りがほのかに立ち上ってきます。「12年」のキャラを決めるポイントになっていると言ってもいいでしょう。ほかにもプラムのような果実香やハチミツ香も漂います。

 この絶妙の配合(ブレンド)が、「響12年」の芳醇で、フルーティで、ほのかに甘いキャラクターを形作っています。サントリーはなぜか、ハイボールで飲むのがおすすめだというポスターやチラシも作っていますが、僕はぜひストレートで、「12年」の素晴らしさを味わってほしいと思います。

 こちらもクリックして見てねー!【人気ブログランキング】





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009/10/27 11:04:05 PM
コメント(2) | コメントを書く


PR

Profile

うらんかんろ

うらんかんろ

Comments

汪(ワン)@ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。

▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

神戸の残り香 [ 成田一徹 ]
価格:1980円(税込、送料無料) (2021/5/29時点)


▼コロナ禍の家飲みには、Bar UKのハウス・ウイスキーでもあるDewar's White Labelはいかが?ハイボールに最も相性が良いウイスキーですよ。

▼ワンランク上の家飲みはいかが? Bar UKのおすすめは、”アイラの女王”ボウモア(Bowmore)です。バランスの良さに定評がある、スモーキーなモルト。ぜひストレートかロックでゆっくりと味わってみてください。クールダウンのチェイサー(水)もお忘れなく…。

Archives

Freepage List

Favorite Blog

「続^4・オムライス」 はなだんなさん

LADY BIRD の こんな… Lady Birdさん
きのこ徒然日誌  … aracashiさん
きんちゃんの部屋へ… きんちゃん1690さん
猫じゃらしの猫まんま 武則天さん
久里風のホームページ 久里風さん
閑話休題 ~今日を… 汪(ワン)さん
BARで描く絵日記 パブデ・ピカソさん
ブログ版 南堀江法… やまうち27さん
イタリアワインと音… yoda3さん

© Rakuten Group, Inc.