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Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2010/03/06
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カテゴリ:各地のBAR巡り
 中国路のBAR巡りにも、ひと区切りをつける時期が来た。最後に1軒訪ねておきたいBARがあった。そのBARは山口県の岩国市にある。広島への出張の際、1泊するつもりで岩国まで往復することにした。

 岩国と言えば、あの「錦帯橋(きんたいきょう)」で有名。だが、今回訪れるのは夜だから、観光地巡りはハナから諦めている。岩国は広島から快速電車で西へ45分ほどの距離だ。しかし、広島より西方面へ行く電車は朝夕のラッシュ時以外は、1時間に2本くらいしか運行されておらず、とても不便だ。s-IMG_6849.jpg

 地域の活性化には、JRや私鉄など運輸会社がもっと協力すべきでないかと、僕はかねがね思う。地元と協力して知恵をしぼれば、運営上の赤字解消にもきっと良いアイデアも出てくるはずだ。移動手段がなければ人の行き来も少なくなり、経済効果も生まれない。その辺りをもっと考えるべきではないか。

 それはさておき、目的のBARはJR岩国駅から北西へ5、6分歩いたところ、岩国市の盛り場のど真ん中にあった(周辺は客引きが多いが、僕はただひたすら無視して歩いた)。その名はBar・Prelude(プレリュード)=写真左。この店を訪れたかったのには訳がある。

 このPreludeのマスターSさんは実は半年ほど前、僕が大阪でよく出没するBar・Cに客として来てくれて、店のカウンターにあった僕の本「今宵も、BARへ…」を手にとって見て、早速買い求めてくれた。

 Bar・Cのマスターは「興味津々でじっくり読んでおられましたよ」と僕に話した。僕はまだ顔も知らないSさんに、そしてSさんが営むというBARにぜひ出会ってみたいと思うようになった。

 いかがわしいキャバクラなどが建ち並ぶ盛り場一角に、突然のように現れたおしゃれな酒場が、「Prelude」だった。sa-IMG_6851.jpg重厚そうな木のドアを開けて、店にお邪魔する。いつものように、「こんばんは。ひとりですが、いいですか?」「席はどこに(座ればいいですか)?」と初訪店の際のマナーは守る。

 マスターに「ジン・リッキー」を頼み、出来上がるまでの間、店内を観察する。店には10席ほどの長いカウンターが一つだけと至ってシンプル。しかし、内装設計・デザインの方のセンスがいいのか、木を生かした、おしゃれで心地よい空間。都会のBARにも決して負けない(写真右=落ち着いた雰囲気に包まれたPrelude店内とSマスター)。

 で、出来上がったジン・リッキーを前にして、自己紹介。「うらんかんろこと、**と申します」。もちろん、マスターはすぐ僕と気づく。実は、Bar・Cのマスターから住所を聞いていたので、1週間ほど前に拙著の改訂版をお送りした。そして添えておいた手紙で「近い内にそちらにお邪魔できることを願っています」と書いた。

 マスターのSさんは、驚きを隠さず、「こ、こんなに早くお会いできるとは思いませんでした。遠いところを本当にどうも有難うございます」と応えてくれた。sa-IMG_6850.jpg客は、オープン直後なので僕1人。マスターが大阪でBAR巡りをされた時の話や、最近のBAR業界全般の話、そしてもちろん、僕の本を巡っての反響や裏話などを話した。

 Sさんは今年34歳。地元の老舗BARで修業された後、1年ほど前に、このPreludeをオープンされたが、「まだ1年?!」と聞いて驚くほど店には風格が漂い、Sさんの接客も申し分ない。地方都市にこういうしっかりしたオーセンティックBARがあることは、僕のような“酒呑み旅人”にとっては、本当に幸せなことだ。

 2杯目には、マスターおすすめのモルトウイスキー「Robert Burns」=写真左=をいただく。中味はアランのシングル・モルトだが、少しピーティだけれども、まろやかなボディを感じさせる味わい。広島へ戻る電車の時間もあるので、さらに急いで3杯目もお願いしたが、恥ずかしながら、それは何を飲んだのかが思い出せない(それだけ会話が楽しかったということだ)。

 ちなみに岩国と言えば、在日米軍の岩国基地があることでも有名。だから時々基地外での事件(不祥事)も伝え聞く。「米兵も(客で)来ますか?」とマスターに尋ねると、「彼らは女の子のいる店が目当てなので、うちの店はドアを開けて『あっ違うな』と思ったら、去っていきますよ」とのこと。「岩国基地に配属される兵士は、刑務所に行くか軍隊に行くかの究極の選択でやって来た連中が多いらしいのです。幸い、うちは被害はないですが…」とも。だから事件も多いのだろう。岩国の人たちの苦労を思った。

 約1時間半のPrelude滞在の素敵な時間は、あっという間に過ぎた。Sマスターとは、再会を誓ってお別れした(嬉しいことに別れ際に、「急ぎませんので本(拙著)を5、6冊ほど送ってください」頼まれた)。Sさん、心からの歓待に感謝です! また、必ずお邪魔しますから、その時までお元気で!

【Bar Prelude】山口県岩国市麻里布町3丁目11-20 電話0827-23-2100 午後8時~午前4時 日休 JR岩国駅から徒歩約5分
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Last updated  2010/08/31 12:37:53 AM
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うらんかんろ

うらんかんろ

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汪(ワン)@ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

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