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Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2015/11/02
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 ここでちょっと、オーストリアについてのミニ雑学講座です。オーストリアへ行く前、うらんかんろは、オーストリアはドイツ語でもオーストリアに近い発音なんだろうなと思っていました。しかし、改めて調べてみるとまったく違って、「オーストリア」はカタカナ表記では、「エースタライヒ(またはエースターライヒ)」(Österreich)でした。

 従って例えば旅行中、会話でよく使った表現、「オーストリア(に来るの)は初めてです」は、「Das ist mein erster Besuch in Österreich(ダス・イスト・エアスター・ベズーフ・イン・エースタライヒ)」でした。なお、「エースタライヒ」と表記されることが多いのですが、実際、現地のネイティブが話しているのを聞くと、僕の耳には「ウースタライヒ」に近い音で聞こえました(まぁ、「エ」と「ウ」の間くらいなんでしょうね)。

 オーストリアは、日本人にはしばしばオーストラリア(Australia)と間違われます。でも、両国名の混同は日本人だけではなく、英語圏の人にもよく見られるそうです。2006年10月、駐日オーストリア大使館商務部は、オーストラリアとの混同を防ぐため、国名の日本語表記を「オーストリア」から「オーストリー」に変更すると発表しました。大使館の看板プレートは現在では「駐日オーストリー大使館」となっているそうです。

 しかし一方で、同国の大使は「国名表記を決定する裁量は日本国にあり、日本国外務省への変更要請はしていない」とも付け加えています。その後も、日本政府や官公庁、マスメディアなどに「オーストリー」を使う動きは見られません。朝日新聞は現在でも紙面では「オーストリア」と表記しています(第3&4段落の出典:Wikipedia日本語版)。日本では近い将来も、当分の間は「オーストリア」は「オーストリア」なんでしょうね。

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 さて、ウイーン滞在2日目。きょうは列車でザルツブルク(Salzburg)へ向かいます。まず、ホテル最寄りの地下鉄(Uバーン)・シュテファン広場駅(Stephansplatz)から、まずウイーン西駅(Westbahnhof)へ向かいます。シュテファン広場駅まではホテルから徒歩数分と、とても便利です(やはりホテルのロケーションは重要ですね)。

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 シュテファン広場から乗って約10分弱。4つ目の駅がウイーン西駅です。ここからオーストリア国鉄(ÖBB)のウイーン西駅まで、青い案内表示に従って歩きます。駅構内は結構近代的な雰囲気です。

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 昨日会ったJTBの担当者からは、「西駅にはシリア難民が数多く殺到しているはず。列車の運行にも影響が出る可能性は大きい。早めに行って確認して、もし乗る列車が運行中止になっても、別の列車の自由席なら乗れるので、なんとか自力でザルツブルクまでたどり着いてください。ヨーロッパは基本、自己責任なので」と口すっぱく言われていました。案内表示を見る限り、僕らの乗るミュンヘン行きの特急(RJ60)はちゃんと運行されるみたいです。

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 これは駅のホーム。難民らしきグループ(人たち)は構内やホームにポツポツと見えますが、それほど大量という感じではありません。

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 駅構内には、警備の警官の姿も見かけましたが、混乱しているような様子はどこにもありません。少し拍子抜けしたような気持です。

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 これが僕らの乗る特急列車。リンツ、ザルツブルク、インスブルックを経由してミュンヘンまで行く国際列車です。ザルツブルグまでは約3時間ほどの旅です。僕らは指定券を持って、自分たちの席に座りました。指定席車両の乗車率は最初は、6割程度でした。ところが、発車の10分前くらいなって、どこから来たのがたくさんのシリア難民たちが続々と乗り込んできました。「ダイヤ通りに運行されないのが当たり前」と言われるヨーロッパの鉄道ですが、RJ60は無事、定刻(10時40分)通りに発車しました。

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 難民たちは、手には自分たちのお金で買った乗車券は持っていますが、座席指定券はありません。しかし、指定席車両であってもお構いなしに、どんどん座ってしまいました。オーストリア国鉄の担当者も、もう収拾がつかないので、何も注意はしません(カメラを向けるのもはばかられたので、車内ではこの程度の隠し撮りくらいしか出来ませんでした)。驚いたことに、ほとんどの難民は身なりもそれなりに綺麗で、スマホも持っています。「最初に逃げ出してきた難民は、高学歴で比較的裕福な人たちが多い」と聞いていましたが、やはりそのようです。

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 ザルツブルクまでの約3時間、難民たちは比較的お行儀よくしていました。途中、リンツで指定券を持って乗ってきた乗客には、ちゃんと席を譲っていました(ただし、スマホで大声で通話したり、アラブ音楽を鳴らしたりするマナーの悪い連中も一部にはいました)。
 しかし、ザルツブルクに無事に着いたので安心して降りようとしたら、ホームにはものすごい数の難民たちが列をなしています。そして僕らが降りるのを待たず、我先に乗り込もうとします。「これは普通にやってたら降りられない」と思った僕は、とっさに「どいてくれー! 降りるんだから!」と日本語で大声で怒鳴って、難民たちを押しのけて、ようやくホームへ。

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 やっとのことで、ホームからザルツブルク駅の構内へ。予想はしていましたが、ドイツ国境まであと6kmというザルツブルグには、大量の難民が滞留していました(その数は千人以上とも)。ホームや駅構内はもちろん、駅前広場にも溢れんばかりの状態です。難民たちはほぼ例外なく、ドイツのミュンヘンへ向かおうとしています。しかし、この頃(この日は9月14日)からドイツも入国審査を厳しくし始めたこともあり、待たざるを得なくなっています。

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 ザルツブルク駅には、ウイーン西駅と比べると、警官の数も10倍くらい。ほかにも軍の兵士、赤十字の関係者、ボランティア団体の人たちが数多く見られました。

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 これは駅前広場に設置された赤十字の大型テント。医療関係者も詰めていました。難民には小さな子供を複数連れている家族もいます。シリアからこのザルツブルクにたどり着くにも1週間以上もかかったことでしょう。もとより、国が平和であれば、好き好んで国を捨てることはなかったはずです。その国生まれた運命に翻弄される人たちには、心から同情せざるを得ません。一日も早く彼らに安住の場所が得られるように、願わずにはおれません。

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 ザルツブルク駅の建物。駅のまん前にはテレビ局の中継車が何台も止まっていて、レポーターが生中継もしていました。

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 僕らはとりあえずホテルまで向かいました。JTBに手配を任せたホテルは、国際会議もできる会場を併設した、近代的な建物ですが、プラハやウイーンのホテルと比べると、味もそっけもない感じ。まぁ1泊だけだし、駅からも徒歩数分というロケーションだから文句は言うまい。

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 ザルツブルク観光の中心地である旧市街は、駅からはトロリーバス「Obus(オーブス)」で10分弱。本数はたくさん出ています。ホテルで荷物を置いた僕らは、さっそく観光に便利な「ザルツブルクカード」(主要博物館の無料入場や公共交通機関の24~72時間乗り放題。僕らは24時間タイプ=26ユーロ=を購入)を買って、バスで旧市街へ。


  <ザルツブルク編(2)>へ続く。


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Last updated  2015/11/07 01:04:05 AM
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うらんかんろ

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