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I love Salzburg

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2010.03.14
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豪華な内装に合わせたであろう ゴールドとワインレッドの無数の風船が、
2010年を迎えると同時に オペラ座いっぱいに溢れ出しました。

各ボックス、そして天井近くに飾り付けてあった風船が、この時を待って、一斉に降ってきたのです。

これは夢?
煌びやかな会場の中を、ふわふわと舞い降りる数えきれない風船のせいで、まさに観客は夢の世界を錯覚します。

ぽ~ん、ぽ~ん、、、
近くに降りてきた風船を、誰かがもう一度 上へと飛ばし始めました。

そんな風船と大勢の人達の合間を縫って、私は元の場所へと帰ろうとしました。
長い裾を踏まないように片手でスカートを少し持ち上げ、もう一方でグラスを持って…。


カチン。 
小さく音を立て、すぐ目の前のおばあさまとも、先ほどまで給仕してくれていたウェイターさんとも、
目が合った全ての人と新年を喜びあい、笑顔の乾杯を交わしながら席へと戻りました。

そして、席に着いた私を待っていてくれたのが、隣りのボックスのおじさま、、、ではなく、なんと 先ほどまで恐そうに座っていた 彼の奥さまだったのです!
いえ、全然 恐そうなんかじゃありません。
やはりご主人が素晴らしい方だけあって、その奥さまも優雅な物腰でグラスを軽く上げました。

「Happy New Year !!」

頭上にはまだまだ風船が舞っています。

ぽ~ん、、、今度は一つ 私のところへ飛んできました。
見降ろすと、あるおばあさまが笑顔で応えてくれています。 「私よ!」というように手を挙げています。
私もその風船を飛ばし返してあげました。^^

あちらこちらで、そうやって風船で遊ぶ姿が見られます。
私もお隣りのおじさまや奥さまとも 風船を飛ばし合い、しばらく楽しい時間を過ごしました。^^

そのうちに、今度は何人かがパ~ンパ~ンと風船を割り始め、
多くの風船が割られるその音が、美しいオペラ座内部で反響し、まるで打ち上げた花火のように響き亘りました。

この時、゛現実"という世界にいる人は、このオペラ座内では きっと一人もいなかったことと思います。
夢の中の そのまた夢の中へ、誰しも入り込んでしまったようです。^^


リサ達がステージで踊っているのが見えました。
おじさまも奥さまと腕を組み、ステージへと向かう姿が見えました。

今宵 オペラ座では、生演奏をバックに 夜通し舞踏会が開催されるというのです。


時計の針は0時30分を指していました。
このまま夢の世界に浸りたいけれど、ブダペスト滞在が短い私は、どうしても明日の余力を残しておかなければなりません。

今日出会ったばかりの素晴らしい大好きな方達に、
「ありがとう」と「さよなら」をこっそり心で呟いて、私は会場を去ることにしました。

*

クロークで預けたコートを手にし、足早に階段を降りようとしたその時、
深い黒色の髪と瞳を持つ私好みの男性から、「マダム。。。」と呼び止められました。

「マダム、足元に襟巻きを落としましたよ。」

シンデレラがガラスの靴を片方置き忘れてしまったのなら、私は同じく階段で 黒色の襟巻を落としたのでした。(^^*)

完璧だわ!(何が?・笑)
そう自分で自分に酔いしれながら、私はオペラ座を後にしました。


あぁ~、このまま 酔いが醒めなければ良かったのですが、、、。(^^;

* * *

     2010-03-14 13:59:42

オペラ座の面したアンドラーシ通りとその周辺は、2002年に世界遺産に登録された美しい大通りです。
別名、「ブダペストのシャンゼリゼ」と言われるほど。

午前0時をとっくに過ぎても、大晦日のアンドラーシ通りは輝きを失う様子はありません。

さて、ここからどうやって帰ろうかしら、、、。

地下鉄やトラムに乗っても、最寄りの駅からホテルまで少し距離もあることだし、
何より爆竹が建物に反響する派手な音が恐い。。。

私はタクシーでホテルまで帰ることを決心しました。


私は、ブダぺストの流しタクシーが宜しくないことを知っていました。
正規の料金よりも かなり高く請求されることも知っていました。

ですから、ブダペストでタクシーを利用する場合、
必ずホテルやレストランから信頼できるタクシー会社に電話してもらうべきだということも、十分過ぎるほど知っていました。


ですが、すっかりほろ酔い気分の私は、少しくらい高額でもいいかな~と、オペラ座前にずら~っと並んだタクシーに自分から近付いて行ったのです。

「どこまで?」 「ホテル・アトランティックまで。」
「じゃぁ、○フォリントでどう?」 
たぶん、ハンガリーの゛いまどきの兄ちゃん"って感じの運転手でした。

私は頭の中で、ホテルで頼んだ 行きのタクシー料金を思い出していました。 
確か1,500フォリントだった…。
いくら深夜といっても、4,000とは高いわねぇ…。

「せめて3,000フォリントでどう?」
「ダメダメ~、今晩は大晦日なんだよ。それにこんな真夜中、特別料金で当然さ。」

他に並ぶタクシーも、どうやら彼の仲間らしい感じです。

う~、寒くなってきたしなぁ~。 「まぁ、いいわ! あなたの言う料金でお願いするわ!」

まだ少し私は酔っていました。

タクシーに乗り、遠く鎖橋方面で打ち上げられている花火にしばし見とれながら、
はたと我に返りました!!

あ゛~!!!(><)
私ったら、完璧に酔っていたようです。

彼が言った「○フォリント」は、、、
実は4,000ではなく『6,000』だったのです!(><)。。

あまりに単純なミス、、、『six』と『four』を間違えるなんて!!!

6,000とは、通常料金の4倍ですぅ~!!!(><)

あぁ~、これこそが夢の世界であって欲しかった…。(T_T)


しばしお付き合い下さったシンデレラの夢は、こうして一気に醒めたのでありました。(爆)

せめてもの反抗は、「あんたになんか、チップをあげるもんですか!!」(><)





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Last updated  2010.03.16 18:49:57
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