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2007.11.08
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テーマ:海外生活(7774)
11月2日 
ルイスとミリーは早朝から仕事に出かけた。日曜しか休みのない彼らにはこの連休は関係ないのだ。
この夜、狭いカテイちゃんのシングルベッドで抱き合って寝ていたおっととジョバンニが昨夜から寝ることもままならなかったようで「いくきーと、支度して!出かけるよ!!」と起こしに来る。
この日はピサに移動し、そのままフィレンツェに入る予定だ。
モナコなんて予定に入れたら、4日間の連休中に帰宅できないと判断、わたしは軽くジョバンニの希望を無視したのだった。

天気は快晴、高速道路は空いていて意外に早くピサに着く。
ピサの街は一通、駐禁の場所が多くて毎回行くたびに違反切符を切られる。そこで超観光地のドウモ広場から少し離れた大きな駐車場を見つけてクルマを停め、シャトルバスでドウモ広場へ。
ドウモ広場は相変わらず大勢の観光客でごったがえしている。
ジョバンニははじめて見るピサの斜塔に感激し、50枚近く同じところで写真を撮り、満足そうだ。

ジョバンニとおっと「みんなで斜塔に登ろう!」
pisa←どっちが妊婦だか?

わたしとベロニカ「げ~、絶対イヤ!!」←何度も言うがわたしはもうすぐ臨月!

しかし斜塔への入り口は長蛇の列だったので、彼らは簡単にあきらめてくれた。もう昼ごはん時だったので、またもや激まず激高ピザを近くのピッツエリアで食べ、フィレンツエに向かってGO!
ああ、今日はいい感じ。最初はどうなるかと思ったけどやっぱり旅行っていいなあ。

ジョバンニ「なあ、今夜のホテルはフィレンツエなんだろ?」

わたし「ううん、フィレンツエの街中はこの連休で高かったからプラートっていう隣町にとったよ。」

ジョバンニ「フィレンツエに行く前にチェックインしたいな。今朝は起きてすぐ出かけたからシャワーを浴びたいんだ。」

わたしとおっと「絶対ダメ!!!」

なぜなら、2年前の日記を読んでくださった方ならわかると思うが、前回のローマもこいつのシャワーで時間がつぶれたおかげでろくに観光ができなかったのだ!!

ベロニカ「今日は陽のあるうちにフィレンツエを見たいわ。だからシャワーは夜にチェックインしてからゆっくりしたらいいじゃない?」

OHHHHH,ベロニカ、やっぱりあんたは見かけだけでなく中身もまともな気がしてきたよ。。。

しかし。ここからわたしは判断を間違えた。
「フィレンツエは今日の午後と明日の午前中に時間があるからどう廻る?わたしとしては、今日は陽のあるうちにミケランジェロ広場というちょっとはずれの丘からフィレンツエの町並みを見て、ポンテベッキオに行くの。
そして明朝にアカデミア美術館にジョバンニが見たい、ダビデ像を見に行ってドウモとか軽く観光してミラノに帰るのがお勧めなんだけど?」
この時点でこんな選択式の聞き方をせずにわたしの思うままに行けばよかったのだ。

ジョバンニ「全部今日中に見れないのか?明日はミラノでベロニカが友達に会う約束があるから早く帰りたいんだ。」

わたし「それは無理だよ。今日はパノラマかダビデ像のどちらかだ。」

ベロニカ「じゃあ、パノラマ!」

ジョバンニ「何言ってるんだ、ダビデ像だ!丘なんてちょっと行って見て来るだけだろ?」

ここでクルマを運転していたジョバンニはフィレンツエの中心街に向かって突っ込んで行った。行った事のある方や、在住の方はおわかりかと思うが、ここは国鉄駅ぐらいまでしか一般車は入れず、そのため、そこに行き着くまでがいつもひどい渋滞なのだ。
しか~し!!
このやろう、そう言っているにもかかわらず、標識が全部イタリア語で読めないのをいいことにどんどん駅から先の路地に突っ込んで行くではないか!?

おっと「きゃ~やめてっ!!後から罰金が来るよ~~~~!!!!!」←この時点ですでに遅いと思う。絶対どこかで隠しカメラに撮られている。
やっと路地を抜け、空いている駐車場を探してグルグル中心街の廻りを何周もするのだが、どこも満車である。

わたし「これじゃあ今日、美術館が開いてる時間に行くのは無理だよ。やっぱり陽が落ちないうちにミケランジェロ広場に行こうよ。」

ジョバンニ「うるせ~、ここまで来たのにもう戻れるかよ!」

プチン。
私の中で何かが切れた。わたしはもう何度もフィレンツエに来てるから何も見れなくてもどうってことないんだ。彼らのために言ってるのに!!
ここからわたしはだんまりを決め込んだのである。

並びに並んである駐車場にクルマを停めることが出来たときには、あたりはすでに真っ暗だった。ああ、いつものパターン。

ジョバンニ「もう時間がねえ!おう、いくきーと、美術館はどう行くんだっ!?」

わたし「。。。。。」

ジョバンニ「子供みたいにすねてるんじゃないよっ!今日見れなかったらお前のせいだぞ!!」

なんでやねんっ!?
わたしは「おまわりさんに聞けば?」と巡回パトロールをしていたおまわりさんを指す。おっとが慌てて道を聞きに行き、3人は走り出した。

ジョバンニ「いくきーと、もたもたするんじゃないよ!走って!!」

おっとが戻ってきてわたしの手を引き、走り出そうとする。「ちょっとちょっと、わたしは走れません!それにどうせ並んで待つことになるんだから彼らに先に走らせときゃいいんだよっ。」
と、放置プレイを決め込んだのだが、結局彼らは簡単な道でも迷ってしまい、わたしのペースでのろのろと美術館前まで連れて行くことになったのだった。
並んでやっと中に入れたのは閉館30分前。さほど大きな美術館ではないのでゆっくり鑑賞しているとジョバンニがせっつくので、さらに怒ったわたしは別行動を取ることにした。

ほ~、やれやれ。
この後、どこに夕ご飯を食べに行こうかな?そういやずっと前、ポンテベッキオの近くで食べたフィレンツエ風Tボーンステーキが絶品だった。ちょっと歩くけど、ポンテベッキオも見れて一石二鳥。あそこに連れて行くか。。。
そんなことを考えながら、出口で扉をもう閉めかけている係員に「もうすぐ出産?おめでとう!」とにこやかに送り出され、外に出ると3人がそばのお土産物屋のウインドウに張り付いて待っていた。

ジョバンニ「遅いぞ、いくきーと。さあ、ホテルに行こう!」

わたし「ええ!夕ご飯は!?わたし、そんな知らない町で探しておいしくないレストランに当たるより、フィレンツエでおいしいところを知ってるからそこに行きたいよ!」

ジョバンニ「わかったわかった。じゃあ、そこに行こう。」

わたしたちはポンテベッキオに向かって歩き始めた。ドウモを超えたぐらい(美術館から300mぐらい)で「まだかよ、レストランは?」とジョバンニがせっついてくる。

わたし「まだあと5分ぐらい歩かないと。」

ジョバンニ「駐車場と同じ方向なのか?」

わたし「反対側だよ。」

ジョバンニ「おれは早くチェックインしてシャワーを浴びたいんだ。そんな遠いレストランなんて行ってられるか!駐車場に戻るぞ!!」

わたし「く~~~~。。。。。。。。」
1日ぐらいシャワー浴びなくても死んだりせんだろうが!!

わたしたちはクルマを飛ばしてホテルに向かった。
ギリギリでちゃんと写真も見ずに値段だけ見て決めたホテル(1部屋1泊64ユーロ)なので、ちっとも期待をしていなかったのだがこれが当たりだったのだ!

Hotel Datini
Viale Marconi80,Prato 59100
Tel.057-4562348

高速道路の出口からすぐのところにあって、ガラス張りのフロントには気持ちのよさそうなソファが並んでいて、くつろげるようになっている。
ダブルルーム2部屋を取ったのだが、広いひとつのダブルルームにダブルベッドが2つ。大きくてお湯のたっぷり出るお風呂は清潔で、イタリアのホテルに珍しくコスメテイックが充実している。
わたしたちは「うわ~。。」と息を呑んだ。

ジョバンニ「こんなんだったら、一部屋だけでよかったのにな。」

せこいなジョバンニ。そういうわたしも、こうなってるとは知らなかったのだけど。
ジョバンニはさっそくシャワーを浴びて落ち着いた。
わたしたちはその間、フロントでこの街のお勧めレストランを聞いた。フロントのお兄さんはとても親身に地図をくれただけでなく、クルマでの行きかたや、その辺のお勧めの見所を教えてくれた。
お兄さんのお勧めのレストランは高い石壁に囲まれた広場にあった。小さいレストランだったが扉には2000年から毎年連続のガンベロロッソ(イタリアレストラン協会でおいしいと認定された店にのみ与えられるもの)や、その他のステッカーが並んでいる。

これは確実においしいに違いない!と意気揚々と中に入ると、こんなに小さな町なのにお客でごったがえしていた。
店長「予約がないなら、1時間は待ってもらわないとなぁ。」

おっと「あ、じゃあいいです。」と外に出る。

ジョバンニ「もうあそこの中華でいいじゃねえか?」と斜め前の中華レストランを指す。

わたし「え~、わたしはピサもフィレンツエも何回も来てるのに付き合ってきたんだよ?せめておいしいものを食べるぐらいのご褒美ちょうだいよ!!」とおっとにうるうる目で訴える。

おっと「でも1時間も君、外で待てるの?お腹は大丈夫?」

ここまでさんざん振り回しておいて、いまさらそんな心配もないだろうっ!
「プラートの地図をもらったし、観光してたら1時間なんてすぐに経つよ。」
わたしたちは1時間後に予約して、さっそく中心街の観光に出かけた。

金曜の夜はあちこちの雰囲気のいいパブで、たくさんのひとが飲んでいる。
暗いながらもライトアップされた古い教会や建物がとてもロマンチックで「ああ、トスカーナの田舎町だなあ。」と感じさせられるのだ。
prato

こうしてブラブラしてバールで温かいカモミールなどを飲んでいるとあっという間に1時間が経って、わたしたちは暖かいレストランに入ることが出来たのだった。

まず前菜に土地のハムやサラミの盛り合わせ、プリモピアットにトスカーナ風スープを頼む。期待にたがわずめちゃくちゃおいしい。
そしてセコンドにトスカーナ風もつ煮込みと、かのフィレンツエ風Tボーンステーキ。

ジョバンニ「ステーキはウエルダンで。」

店長「何言ってるんだ。これはレアで食べるのが当たり前だ。文句を言わずにまずは味見してみろ。どうしてもダメだったらもう一度焼きなおしてやる。」
と運ばれてきたステーキ。
ジョバンニとベロニカは嫌そうな顔をしておそるおそる小さな一口を食べてみる。
それからはパッと顔が晴れて「うまいぞ!!」とレアでぱくぱく食べだした。

いいなあ。。。わたしの口の中はよだれでいっぱいだった。なぜなら今は医者から「生肉禁止令」が出ていて食べれないのだ。

おっと「一口ぐらい、どうってことないよ。食べなよ。」となるべく表面の火の通ったところを切り分けてくれる。
おそるおそる食べた。。。。。。

うんま~~~~~いっ!!!!スマイル ああ、全食できないのが恨めしい。

全てを4人分ではなく2人前づつ頼んだのだが、あまりの量の多さにデザートまでたどりつけずギブアップ。

メニューもなく、値段もどこにも書かれていないので、会計がこわかったのだが、実際レシートが来て気が抜けた。
ピサでまずいピッツエリアで払った一人分より安かった。

ちなみにレストランはプラートの町の中心。フィレンツエから電車でも行けると思う。

OSTERIA CIBBE
P.za Mercatale49 Prato
Tel.0574-607509


終わりよければ全てよし。
明日は軽くフィレンツエを観光してやっとミラノに帰れる。
全員で充実した気分でホテルに戻ったのだったのだが。。。

つづく





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Last updated  2007.11.09 03:01:19
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