第十話「世界」

草むらを歩く一同…
ニナ「…ねぇサンダー。その勾玉って誰かからもらったの?」
サンダー「うん。友達から。」
ゲンキ「…なぁ、その勾玉をくれた友達って、どんな奴なんだ?」
サンダー「え?…ん~っと…体はオレンジ色で、なんか頭んとこだけ赤くって、首と足(と手)と尻尾んとこに輪っかつけてて、火の魔法とか使ってて、んで性格はけっこーやんちゃなんだ。」
ホリィ「…で、そのこは今どこにいるの?」
サンダー「さぁ?…アイツはさ、魔界って言う、ココとは違う世界にいる…と思うよ。」
アメ「思うってお前“未来”だろ!!」
サンダー「ん~?おれそこまで知らな~い♪」
サンダーはにへらっと笑いながら行った。
アメ「…お前な…;」
ハム「…ココとは違う世界とはどう言うことですかな?」
サンダー「そのまんまのイミだよ。…おれが知ってるだけで…うん、6つぐらいあるかな。世界。」
ゲンキ達「6つ?!」
サンダー「うん。ゲンキがすんでる人間界と、デビルって言う生き物たちの住む魔界と、テンシって言う生き物たちの住む天界と、人間界にすむ少女が作り出したタイムネットの世界と、チョコモンたちの故郷で、デジモンって言う生き物たちの住むデジタルワールド(以下DW)と、この世界。」
ゲンキ達「へ~。」
ゲンキ「…おれの住んでる世界とこの世界以外にも世界があったなんて…。」
アメ「普通は誰でも驚くよ。自分の住んでる世界以外の世界があるって知ったらさ。…オレらも最初はそうだったし。」
チョコ「あ、そうそう。さっきサンダーが言ってくれたんだけどね、ぼくとグミとアメはDWって言う世界から来たモンスターなんだ。」
ゲンキ「へ~、そうだったんだ。」
サンダー「あ、言っとくけどおれもこの世界のモンスターじゃないから。…だからガッツも使えないし…
スエゾー「…せやったら、サンダーはどこの世界のモンスターなんや?」
サンダー「…タイムネットの世界のモンスターだよ。…半分はね。」
一同「半分??!」
ハム「…では、もう半分は何なんですか?」
サンダー「デビルだよ。…さっきも言ったけど、魔界に住むモンスターみたいなもん。」
一同「へ~。」
サンダー「たぶんね。」
サンダーはかなり間を空けて言った。
一同「たぶん?!」
サンダー「うん。…そこまで昔のことは覚えてないし、むしろそれ過去だし。」
サンダーは笑って言った。

モッチー「…サンダー達は、自分のいた世界に戻りたいと思うッチ?」
チョコ「もちろん。DWで自分のパートナーを待っていたいもん。」
グミ「僕もチョコと一緒だな~。」
アメ「…オレはDWに戻るより、人間界に行きたい。…それで自分の手でパートナーを見つけ出すんだ。」
モッチー「チ~…サンダーはどうだッチ?」
サンダー「…おれは…この世界に来たばっかの頃は、魔界に戻って友達に会いたいって思ってたけど…今は違うな。今はライガーにいちゃんもギンギにいちゃんも居るし、それに…皆も一緒だし♪」
サンダーはそう言ってニッコリと笑った。
チョコ「…そー言えばさ、サンダーっていつも魔界に帰りたいってよく言ってるけどさ、タイムネットの世界ってとこには帰りたいと思わないの?」
チョコモンはキョトンとした表情で言った。
サンダー「ネットワールドに?…いつもじゃないけど、時々は思うよ。…たまに、創り主サマに会いたいなとかって言うことも思うし。」
一同「ねっとわーるど??…つくりぬしさま?」
サンダー「あぁ、ごめん。おれが今言ったネットワールドっていうのはタイムネットの世界のこと。…おれが勝手に略しただけだから、グレイと創り主サマ以外には通じないけど。…で、創り主サマって言うのは、言葉の通りおれとグレイを創ってくれた、人間の女の子のこと。」
一同「へ~。」
ゲンキ達「…ってグレイ??!!」
サンダー「うん。グレイもおれと一緒で、半分はネットワールドのモンスターで、半分はデビル…だと思うよ。…おれのが合ってればね。」
ハム「…と言う事は、二人はどういう関係なのですかな?」
サンダー「ヒミツ☆」
サンダーは笑顔でさらっと言った。
ハム「そこを何とか…。」
サンダー「ヤダ。」
スエゾー「わいだけにでも…な。」
サンダー「イヤ。」
笑顔で断るサンダー
サンダーは笑顔のまま断っている。
スエゾー「…せやったら…。」
ハムとスエゾーは必死で聞き出そうとしている。
ライガー「…お前らしつこいぞ。」
チョコ「そーだよ!いいかげんにしなよ!」
ギンギライガー「…それに、そんな事どうだっていいと思うが…。」
ハム「そんな事ありません!」
スエゾー「せや!場合によってはかなり重要や!」
サンダー「…なに言われても“今日は”言う気ないよ。」
一同「…今日は…?」
サンダー「うん、“今日は”言わない。…ま、そのうち言うよ。…たぶんね。」


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