しゃべったもの勝ちLa france en vrai しゃべったもの勝ち フランス的国民性 「発言する機会も与えられず、無視されていると思っていたのに、心配事を話したら親身に相談に乗ってくれた! フランス人って冷たいの?優しいの?良くわからない!」 というのは良く聞く話。 フランスでは、タイトルにあるように、しゃべったもの勝ち。 黙っていれば、=文句も異議も無い、最悪、何も考えていないおばかさんと思われることも。 フランスで少しでも人間関係を築きたかったら、とにかく、しゃべってください。 どんな些細なことでも構いません。 「こんな話題、つまんない人って思われるかな」 なんていう心配はゼロ。 発言すれば、それが倍になって返ってきて、そのうち話題は多岐にわたり、収拾がつかなくなります。 それこそフランス人との会話の醍醐味! そして元来の情が深い性格も手伝って、自分が弱者であることを訴え、理解してもらえば 大して親しい中でもないのに、大きな味方になってくれたり、 失敗をしても、なぜそう思いそれを実行したかと経緯を話せば 簡単に「なんだ、そうだったの」とお咎めが無かったりということになるのです。 人種のるつぼと言われるフランスでは、徹底して個人性を尊重します。 よく聞く「個人主義」とは“自分勝手”の意味ではなく、まさに日本でも言う十人十色のことで、 「このケース、自分には当てはまらないが、彼には当てはまる」と思うことがごくごく普通のことなのです。 だから、なんでも説明する、なんでも議論する。 そして、自分にはありえないがそういうこともあるかもしれないと、理解するという形で歩み寄る。 私が語学習得をお勧めする所以です。 ところが日本には「多くを語らない」美学があります。 「不言実行」は「不言無実行」に変身。 実行したり、しようとすることを言わなければ、何もしていないと思われます。 能有る鷹は爪を隠してはいけないのです。 10言って、5実行くらいの気持ちでいたらちょうど良いかもしれません。 「以心伝心」も不可能。 これだけ様々な環境で育った様々な人種が集まっているのだから、相手の考えることなんて分かるはずないのです。 よって、「自分がイヤなことは相手にもしない」も、怪しくなってきます。 良かれと気を遣ったことが、相手には通じない、だってそんなの気にしないもん、とか。 だからと言って、相手に合わせるのは無用、あなたはあなただから。 「こんなの気にする私って気難しいと思われるかも」なんて言う心配も、無用。 あなたは「イヤ」と感じることは主張して良いのです。 イヤなことをイヤと言う権利はとにかく尊重されるのですから。 つまり、日本社会での潤滑油であった 「謙虚」とか「気遣い」とか「我慢」とか、 一切不要なんですね。 それを念頭に入れておけば、フランスでの生活も大分楽になるはず。 そう言う私は、謙虚で良く気を遣ってくれる、辛抱強いおばあちゃんと大の仲良し。 「pidooは私の若い頃にそっくり」 なんて言われて、フランスもおばあちゃんの時代は日本的国民性に近かったのかなあ、と思いを巡らせています。 ジャンル別一覧
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