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プロヴァンス・ダジュールへようこそ

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フランス式お化粧法

フランスの真実
La france en vrai


ひまわりライン



Pin フランス式お化粧法(2004年1月)

フランスに来て驚いたことの一つに女性のお化粧法が挙げられます。
とにかく皆ナチュラル、日常ファンデーションを使う女性は化粧品店や高級ブランドショップの販売員くらいのもの。

大体素顔にアイライナー、マスカラ、口紅で終了。
特別な日はそこにアイシャドウやチークが加わります。
眉は?
自然のまま。
つながるようなら毛抜きで抜いているみたいです。
…つながったままにしておく人もいます…(汗)。

睫毛は自然にカールされてる人がほとんどなのでビューラーも必要ないらしい。
ある時、pidooが化粧室でビューラーしていたら一緒になった女性が
「なっ、何しているのあなた!??痛くないの!?え?ビューラー?…どうやって使うの!??」
なんて話しかけてきたこともありました。

そう言えば義母は私がお化粧している時になんだか色々話しかけてくる。
気を使って話題を作っているのかと思っていたけど率直に私のしていることがフシギだったからなんですね、
今頃気づいたりして、あはは。

では理由解説。

まずファンデーション。
ソバカスはチャームポイント、焼けた肌がセクシーと言われるフランスでは
ファンデーションを使う人なんて、ほとんどいません。
ファンデーションを塗らないから産毛も気にならない。
もっとも産毛もたいていブロンドなので目立たないから顔剃りもしない。
産毛が黒い女性でさえ何もしていないのを見ると剃ってあげたくなるんですけど、がまんがまん。

顔剃りをする習慣が無いので顔剃り用カミソリもありません。
カミソリといえば T 型のワキ・ビキニライン用オンリー、
日本へ帰る度 I 型カミソリをまとめ買いするのはpidooだけでしょうか!??

また、ファンデーションを塗らないので油とり紙もあまりメジャーなコスメ用品ではないようです。
pidooが知っているのは1社のみが販売、規模の大きなスーパーへ行かないと置いてありません。

次に眉。
この間pidooが化粧室でメイク直しをしていた時のこと。
眉ラインを描く私を隣で興味深そうに覗き込む同年代の女性が話しかけてきました。
「何でそんなことをするの?それは(ペンシルを指差し)眉専用?とってもナチュラルな色ね!」
と。
「私の眉は形が悪いから剃ったり抜いたりして、
長すぎるところははさみでカットしたりすると薄いところができるから描いてるの」
と答えました。すると
「まあ!知らなかった!・・・そう言えばアメリカの友達もそんなコト言ってたわ!
私もしなきゃだめかしら!??でもその後生えてこなくならない??」
と言う彼女の眉は手を加える必要もない理想の眉。
「どんどん生えてくるわよ~!でもあなたのは形もキレイだし必要ないと思う」
と安心させましたが。
確認までに彼女は流行の服を着て髪型もシティ派っぽく、田舎者な印象ではありませんでした!

彼女がチラッと言うには60年代、眉剃りが流行った頃、
二度と生えてこなかった悲劇を体験した女性があったからとか何とか。
…pidooはじめ日本人の眉はなぜ剃っても抜いても生えてくるんだろう??
それはおいて、彼女のように何もしなくてもキレイな眉ならいじる必要ないと思いますが、
やっぱりバサバサ・ボウボウの眉の方もいるわけで。
本人が良いなら良いんでしょうが。

そして睫毛、コレはもう、うらやましいったらありゃしない。
赤ちゃんでさえくるりんとカールされ、うん、ビューラー、いらないかも。
そりゃ、中には「日本人?」と疑いたくなるほど短い睫毛の方もいらっしゃいますが、
それでもカールされてるのは毛質の違いなんでしょうね。

しかしアイメイクだけは非常に力を入れるようで、黒~い、黒い!
舞台化粧の目ばり並みなアイラインとマスカラは本当にコワイ。

目にものを言わせるというか、
これって対人関係で甘く見られないための鎧なのかしらと発見したのは、
自身もつられて超人工的な、つまりナチュラルとはとても言えないアイメイクで外出した日でした。
一度も感じの悪い扱いをされなかったどころか、みんな語尾に「…、マダム」をつけてくれました。
キツイ印象がお得ってコトですね。

余談ついでにフランス人があまり笑わないのは人が良いと思われて損することがあるからです。
つけこまれると言いましょうか。
一歩外に出たら7人の敵…これは日本の話のみならず、友人は証言します。
「アイメイク無しでは武器も無しで戦いへ行くよう」と。

最後に忘れてならないのが情報量です。
日本の女性誌では毎月こぞってメイクのハウ・ツー特集をしていますが、
こちらの雑誌では化粧品の紹介はしても細かい使い方までは載せません。
ましてや有名メイク・アーティストを呼んで秘密を伝授なんて、ありえないありえない。
完璧にお化粧したパリジェンヌなんて非日常の話、素顔はとってもナチュラルなフランス人なのです。


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