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レシピ☆札幌ラーメンの麺

☆☆☆札幌ラーメンの麺☆☆☆ 


ramen_kansei昔、私がまだ学校に上がるより前、父の実家はラーメン屋を営んでいました。
厨房で調理師さんが、茹であがった麺の水切りをする様子、真っ黒に焦げ付いた古いガスオーブン・・・うんと幼い頃の記憶にくっきりと残るその光景は、もしかしたら、私の旨い物好きの原風景なのかも知れません。
(「ベルリンくるくる同好会」第一回例会後、レシピを手直しして例会での写真を追加しました)


☆ 材料 ☆ これで軽めの6人前できます。
小麦粉 (Weizenmehl Nr.405…中力粉です) … 250g
(家にある在庫がNr.550の場合、それでもOK。ほとんど差はでません)
デュラムセモリナ粉(Hartweizengriess) … 250g
片栗粉(Speisestaerke) … 打ち粉として必要な分
全卵 … Mサイズ1個
水 … 190ml new004_003
重曹/炭酸水素ナトリウム NaHCO3(Natron) … 5g
炭酸カリウム K2CO3 (Pottasche) … 5g
(Pottascheが手に入らない場合は重曹のみ10gでもできます)
塩 … 5g

☆ 特に用意する道具 ☆
パスタマシン カッターは1.5mm幅のものを使います
食品用ビニール袋 容量6L以上のものが欲しいが、3Lのでもなんとか…
新聞紙(床がタイルなど堅い場合のみ)
オーブンシート
プラスチックかステンレス、またはガラス製の大きめのボウルと計量カップ(アルミ製は不可。変質するそうです)

☆ 麺の打ちかた ☆
ramen_mehl【1】ボウルに分量の小麦粉とセモリナ粉を入れよく混ぜます。

【2】分量の水に塩、重曹、炭酸カリウムをよく溶かしておきます。

ramen_teig1【3】【1】に卵と【2】を入れ、だいたいひとかたまりになるまで混ぜます。
フードプロセッサに生地捏ね機能がある場合、この工程を機械に任せてよく捏ねておくと、手にベタベタつくこともなく、あとで踏む回数も少なくて済みます。ただし、生地がかなり硬いので、マシンの性能によっては壊れてしまう可能性も否定できません。
ramen_teig

ramen_fumifumi【4】【3】をビニール袋に移します。完全に混ざり合ってなくとも大丈夫。

【5】硬い床には新聞紙を敷き、その上でビニール袋に入れた生地をのせて踏みます。
袋が破けない程度に平たくなったら、袋の中で生地を畳み、90度方向を変えて同様に踏みます。15回くらい、これを繰り返します。【3】でフープロを使ってよく捏ねておいた場合、ここで踏むのは5回程度でOK。

ramen_pause【6】生地がなめらかになったら、平たいままの生地をビニール袋ごと、袋の口を織り込むようにしてほぼ密閉し袋ごとくるくる丸め、暖かいところで1時間ほど休ませます。
(【6】と【7】の写真では一旦生地を棒状にしていますが、平たいままの方が次の段階で延ばしやすいので変更しました)

ramen_cut【7】休ませた生地を取り出して、一人前分(120gほど)ずつ包丁で切り分けます。あまった生地はパスタマシンの掃除に使います。
ramen_tsubushi

【8】テーブルにオーブンシートを敷き詰めた上にパスタマシンをセットし、まず掃除用の生地をローラーに何度かかけて汚れを取ります。この生地は別にしておいて下さい。

ramen_nobashi【9】ローラーを一番厚い目盛りにセットして、生地を一人前ずつのしていきます。のしたら打ち粉(片栗粉)を振って重ねておきます。

【10】次に厚さをひと段階薄くセットして、同様にローラーにかけます。

【11】もうひと段階薄くしてローラーに。

ramen_menobi【12】更にひと段階薄く。最終的にはかなり長細い麺帯になります。

【13】1.5mm幅のカッターをセットし、よけておいた掃除用の生地を通してカッターの汚れを落とします。この生地は捨てて下さい。

【14】カッターに一枚ずつ生地を通してカットします。カットしたらすぐ打ち粉をふって、ほぐすようにまぶして下さい。一人前ずつ、両手で三角おにぎりを作るようにぎゅっと握り、縮れをつけてほぐす動作を2~3回行います。

ramen_men【15】天板にオーブンシートを敷いた上に麺を一人前ずつのせ、もう一枚オーブンシートをふわりとかけて、一晩熟成させます。途中で乾燥してくるので、一度ほぐして上下を入れ替えて。熟成を経ずとも、すぐに茹でて食べることもできますが、熟成させた方が美味しいと思います。天板を使うのは、邪魔になったときに移動しやすいようにというだけですので、スペースが豊富な場合は天板は必要ないでしょう。

【16】熟成させた麺は、一人前ずつビニール袋に入れて冷凍保存します。

☆ 麺の茹で方 ☆
【1】冷凍の麺は解凍しておきます。できれば自然解凍、急ぐときは電子レンジの「強」で10秒。冷凍した状態の麺の扱いには注意して。落としたりぶつけたりすると、粉々に割れて短くなってしまいます。

【2】できるだけ大きな鍋にお湯を沸かします。吹きこぼれにくいように深さのある鍋で。

【3】湯沸かしポットなどで別にお湯を沸かしておきます。

【4】キッチンタイマーを2分20秒(冷やし中華にする場合は3分)にセットしておき、鍋のお湯がぐらぐら煮立ったところへ、麺をほぐしながら入れます。麺を入れたら少しの間、菜箸で鍋底にくっつかないようにかき混ぜます。

【5】2分20秒茹でたらざるにあけます。冷たい流水で洗い、麺を締めます。【6】を省略して熱いままスープに入れる場合は、茹で時間を2分にしてください。また、冷やし中華にする場合は3分茹でて下さい。

【6】別に沸かしておいたお湯を鍋に入れ、そこに麺を入れ、すぐにまたざるにあけて水を切ります(うどんの「湯だめ」方式。必ずしも水で締めなくとも美味しいが、この方法でやると、茹であがった麺が多少はのびにくくなるため、作業の手順にホンの気持ちだけ余裕ができます)。

ramen_kansei【7】どんぶりにスープを張った中に麺を入れ、トッピングを載せてさあ召し上がれ。




☆ パスタマシンのお手入れ ☆
パスタマシンは、残念ながら水洗いができません。
特に、ラーメンに使うような細麺用カッターは、狭いところに生地のかすがつまってしまいがちです。使用後はつまっているのを爪楊枝でつついて取り出します。
全体は軟らかい調理用のハケで粉やかすをはらい落とします。
それから、使ったカッターとローラーにそれぞれハンドルを差し込んで、正逆両方向にカラ回しします。するとだいぶかすが出てきますので、順次ハケではらい落とします。かすが出なくなってきたら、しばらく放置して乾燥させます。乾いた頃にまた同じ事をしてやると、かすはほとんどとれます。
気になるようでしたら、使用後に、キッチンペーパーにアルコールをたっぷり染み込ませたものをローラーに何度か通し、カッターでシュレッダーのようにカットするという気休め的な方法もあります。これをやったあとはしっかり乾かしてから収納して下さいね。
カッターのみ時々、表から見える2本のネジを外し、中のバネを抜いて分解し、奥の方に詰まっている生地を取り出して、回転部分に機械油を差しておくと良いでしょう。六角レンチを必要とするネジまで外さなくとも、充分掃除には事足ります。くれぐれも、分解前にちゃんと構造を観察して、組み立て直せるように覚えておくこと(笑)!

☆ 参考資料 ☆
デュラムセモリナと小麦粉をブレンドするというアイディアは、スイス在住のOmikanさんのものです。Omikanさん、ありがとうございます。Omikanさんのラーメン関連記事はこちらをご覧下さい。

重曹ですが、鹹水が手に入るのでしたらもちろんそれがベスト。ベルリンでも、中華ショップに行けば液体鹹水が手に入りますが、今回は、ドイツ語圏中どこででも作れるレシピを目指したため、代用品として、どこででも手に入りやすい重曹と、元ドイツ在住のjueさんのアイディアに従い、レープクーヘンの生地を作るのに使われるPottascheを使いました。jueさん、ありがとうございます。
Pottascheは、確実には薬局で買えます。クリスマスが近くなると、大きなスーパーの製菓コーナーに出ることもあるようです。

私のレシピでは、各所で見かける他の麺レシピよりも重曹の量がかなり多くなっています。これは、単に私がうんとラーメン臭いラーメンを好きなのでこうなっているわけです。
私が硬めの麺が好きなので、最初は加水量を少なめにして打っていたのですが、作業しやすいように加水量を増やしてみました。new004_003


その他に参考にさせて頂いたサイトはこちらです。
小田聞多の麺講座
ラーメン(あんこさん)



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