17歳のカルテ
◇◆◇ 2004/04/07 に書いた日記を基に再編集しました。◇◆◇1999年【米/独】Girl, Interrupted ジェイムズマンゴールド 監督1960年代、精神を病んで18ヶ月間入院した作者の自伝的な小説の映画化。 薬をひとびんウォッカで飲み干して自殺を図り、周囲の勧めで精神療養施設に入院させられたスザンナケイセン(ウィノナライダー)は、「境界性人格障害」と診断される。病棟では、スザンナよりも深刻な病状を抱えた少女たちと出会い、友情が生まれる。 その中でもリーダー格の少女リサ(アンジェリーナジョリー)の、病的ながらも、鋭く、心の内を激しくストレートに表現する奔放さに惹かれ、ある日ふたりは脱走を図った。 攻撃的なリサの言葉により起こった悲劇に、スザンナは衝撃を受けるが、それがきっかけで彼女は快方へ向かっていく。 精神病棟にいる少女たちは、「正常」な子たちとどこが違うかというと、誰にでもある心の一部分だけが増幅されてしまっていることなんだ、と退院したスザンナは語る。スザンナも「死にたい」気持ちをためこんでためこんで、それが自分でコントロールできないぐらいに肥大してしまったのだろう。 それを、自分で気づいて、自分で努力して治し、成長したということが、スザンナが一番言いたいことなのかな、と感じる。 また、攻撃的なリサにスザンナが投げた一言が、彼女に変化をもたらしたことを感じさせるラストも良かった。 病棟の少女たちはそれぞれつらく逃げたい現実があって、胸が塞がれる思いがするけれども、心が洗われるような素晴らしい作品だと思う。 アカデミー助演女優賞を獲ったアンジーの演技もすごいが、ウィノナライダーも相当なものだと思う。ひょっとして地で演じているのかと思うような、冒頭で「お金があるのに万引きしたり…」という台詞(ナレーション)があって、思わずドッキリ。(’▽’;) ただ、彼女は外見通り、非常に繊細でストレスに弱いのは事実らしい。 ほかにも、最近人気のブリタニーマーフィーの演技、医師役のヴァネッサレッドグレイブの美しさにも感銘。また火傷跡メイクのポリー役(エリザベスモス)は「ザホワイトハウス」のゾーイ役と知りびっくり。 原作本そういえば、アンジーってオスカー女優だったんだっけ。