シービスケット
2003年【米】原題 Seabiscuitゲイリーロス監督(「カラーオブハート」)前半が長くてちょっと退屈…(集中して観ていればたぶん、ハワードとトムとレッドの来し方を理解できたはずなのだが、散漫だったせいかなんかよく判らなかった)と思い始めた頃に、2頭の馬が登場し、だんだん面白くなってきた。トビーマグワイアは、スパイダーマンやカラーオブハートの高校生っぽさが抜けて、苦労人の青年て感じである。印象的な、親友天才ジョッキー、ジョージ役のゲイリースティーブンスは、本物のスタージョッキーなんだそうだ。カラーオブハートにも出演した、ERのモーゲンスタン先生ことウィリアムHメイシーは、おかしなラジオアナウンサー役で作品にアクセントをつけている。とても器用な人だ。今いろいろ調べてみると、原作者は女性の競馬ジャーナリストで、本作は事実を基に脚色したノンフィクション小説だということだ。挫折を味わった3人の男と1頭の馬が癒し合い、そしてアメリカを癒していった、というなかなか渋い感動ストーリー。温かな感動で終わるラストに、ふと、せっかく大恐慌を乗り越えた後に間もなくまた戦争だよなぁ、なんて思ってしまった。原作:ローラヒレンブランド著